平成20年度 上川代表決定戦

平成20年7月16日(水),17日(木)
名寄市

 
 

準々決勝
広 陵6−0(4−0)中富良野
得点者 大沼(4分),吉田(9分,27分,51分),小野(13分),富樫(50分)(広)
広 陵 GK喜多 DF水野,高橋,大沼,深川 MF伊藤翔,朝光,松岡,田中 FW吉田,小野  交代/FP大野,富樫,伊藤大,奥山
中富良野 GK工藤 DF大谷,石神,塩尻,鈴木 MF中田,前川,大西,松田,武島 FW斉藤 交代/FP昼八,中川,橋立,西原
主審/氏家(道北協会) 副審/嵯峨(北門),大西(附属) 第4審/宮川(永山南)
【戦評/鈴木(愛宕)】
 広陵と中富良野の第1試合。いつも通りの4・4・2の広陵に対し,4・5・1のフォーメーションで中盤に厚みをもたせる中富良野。開始早々から広陵が中富良野ゴールに迫る。1分小野がペナルティエリア付近から左足でシュート。ボールは惜しくもバーを直撃する。更にCKのを深川がフリーで合わせるがバーを越える。3分左サイドをオーバーラップした大沼が中へグラインダーで折り返すと,中でつめた伊藤翔が右隅へ先制点を決める。中富良野は中盤を省略し,前線の斉藤につなごうとするがボールの出所を読まれなかなか攻撃の形にならない。9分には左サイド朝光からニアサイドに走り込む吉田に合わせ2点目を奪う。広陵は左サイドのスペースを有効に使い,その後も猛攻に出る。13分,今度は左サイド中盤から吉田が右サイドを上がる伊藤翔へクロス。伊藤翔はワンドリブルでDFをずらし,小野へスルーパス。小野は落ち着いてゴールを決める。20分には右サイドでボールをインターセプトした小野とDF高橋,伊藤翔のコンビネーションからセンタリングがあがり,松岡が右足で強烈なシュートを放つが,これは中富良野GK工藤が片手で何とかはじいて防ぐ。しかし,27分には右サイド中盤で伊藤翔がボールをキープし,左からDFのウラをついて走り込む吉田へ絶妙なスルーパス。吉田はワントラップしてシュート4点目をあげる。
 4点リードの広陵は後半,前半よりもボールの周りがよくなり,再三チャンスを迎えるが,シュートの精度を欠き得点に結びつかない。35分中富良野は斉藤がペナルティエリア付近でくさびとなって,遠目からMF松田がシュートを放つが枠を外れる。39分にも斉藤にロングボールがつながり,ドリブルで突破を図るが,広陵守備陣の厳しいマークにあいシュートには至れない。後半ここまで得点のない広陵は,45分に投入された富樫が豊富な運動量でチャンスを作るが,中富良野GK工藤の好セーブもあり追加点をなかなかあげられない。しかし,50分ペナルティエリア付近からMF田中が富樫へスルーパス。富樫がGKの逆をついてゴール左隅へ5点目をあげる。直後の51分には松岡のスルーパスを吉田がワンドリブルし,つま先でシュート。これがGKを破って6点目をあげた。最後までゴールをねらった中富良野だが,堅い広陵守備陣を崩せず,広陵が快勝してベスト4へ進んだ。
神 楽2−0(1−0)士 別
得点者 首藤(18分),石川(44分)(神)
警 告 寺林,東(神)河江,太田,工藤(士)
神 楽 GK田中舘 DF寺林,小林,綿谷,上野 MF斉藤,首藤,石川,谷口 FW川上,小澤 交代/FP田畑,小川,東
士 別 GK池田 DF太田,大河,佐久間,田中 MF工藤,河江,山本,三浦 FW佐藤,玉置 交代/近井,中尾
主審/西川(永山南) 副審/山本(聖園),飛世(東明) 第4審/南向(春光台)
【久世(六合)】
 立ち上がり主導権を握りたい神楽は開始早々MF谷口のボールキープから左サイドでFKを得る。MF首藤が直接狙ったボールを士別GK池田がかろうじてパンチングで逃れる。その後も左サイドから上野のオーバーラップで攻め上がるが,士別DFのマークを振り切れない。序盤の神楽の攻撃をしのいだ士別は,FW玉置のフォアチェックに合わせて,全体が素早く押し上げてチャンスをうかがう。10分神楽DFのファウルで得たFKを士別FW佐藤がハーフウェー付近から40mのロングシュートを放つが,神楽GK田中舘がCKに逃れる。士別のプレッシャーに対し,神楽は首藤を中心に攻撃をしかける。17分神楽は首藤が士別DFラインのウラへスルーパス。これに反応した川上が走り込むがDFにカットされる。18分左サイドで得たFKを首藤がゴール左上にカーブをかけたシュートを直接たたき込み先制点を奪う。神楽は追加点をねらい猛攻をしかける。21分神楽は石川が右サイドからドリブルでDFラインのウラへ抜け出し,GKと1対1となりシュートを放つが士別GKが右手1本ではじき出す。22分には左サイドで谷口がDFからボールを奪いドリブルでもちあがりゴール前へセンタリングを送るが首藤はミートできない。26分には右サイドからのFKをゴール前で川上が競り合い,こぼれたボールを谷口がつめるがオフサイドで追加点を奪えない。
 後半も立ち上がりは士別の素速いプレッシャーに神楽は思ったようにパスがつながらない。その隙に反撃したい士別だが,FWにボールが収まらず,時折工藤が鋭いドリブルで持ち上がるが,シュートまでには至らない。41分神楽は右サイドからのFKを士別DFがクリアミスする。GKははじいたボールを石川がペナルティエリア左で待つ川上にパスする。このパスを川上がフリーでシュートするがゴール上に外れる。追加点がとれない神楽であったが,44分石川が右サイドのフリーなスペースをドリブルで駆け上がり,士別DFを振り切りそのまま士別ゴールにシュートを突き刺す。勢いにのった神楽は首藤が鋭いドリブルで士別DF陣を振り切り,落としたボールを綿谷がミドルシュートを放つが枠を外す。51分には右サイドのFKを綿谷が左サイドから走り込んだ首藤に合わせ,ダイレクトシュートを狙うがゴールを奪えない。ロスタイムに入っても攻撃の手を緩めない神楽であったが,石川のシュートはポストにはじかれタイムアップ。神楽が準決勝に進出した。
啓 北7−0(3−0)美 深
得点者 藤原(1分),笠原(2分),山内(28分,38分,57分),酒井(59分)(啓)
警 告 小原,波田野力(美)
啓 北 GK永井 DF酒井,高橋竣,茂木,干場 MF藤村,保田,山内,西根 FW藤原,笠原 交代/GK重綱 FP斉藤,高橋拓,新井
美 深 GK波田野力 DF山崎,本間,向井,五嶋 MF波田野遼,小原,笹尾,佐藤 FW三田地,佐々木
主審/五十嵐(道北協会) 副審/森(忠和),佐藤(光陽) 第4審/高原(神居東)
【戦評/久世(六合)】
 啓北のキックオフで始まった試合は開始早々啓北が得点を奪う。右サイドで美深DFからボールを奪ったMF藤村がゴール前へグラウンダーのパスを送る。美深DFがクリアしきれずに流れたボールをFW藤原が拾い,DFをかわして落ち着いてシュートを決める。その直後,左サイドをMF山内が持ち上がり,ゴール前へ折り返したところにFW笠原がつめてゴールに流し込み2点目を決める。攻撃の手を緩めない啓北は9分,自陣からのロングフィードを笠原がファーストタッチでDFをかわし,ゴールに向かいGKと1対1になるが,シュートは右にそれる。中盤を幅広く動きボールを拾う山内を中心に攻撃をしかける啓北は笠原,藤原にボールが収まり始める。美深DFがFWに引きつけられて開いたサイドのスペースにDF酒井がオーバーラップをしかける。28分啓北は右CKを美深DFがクリアしきれないでこぼれたボールをペナルティエリア内で山内が拾い,ゴール左へシュートを突き刺し3点目を奪う。
 後半啓北は酒井の攻撃参加から得点を重ねる。32分高橋竣が右サイドのスペースにロングフィードを送ると,オーバーラップした酒井がグラウンダーでセンタリングする。このボールを藤原が合わせて4点目をとる。続く38分センターライン付近でパスを受けた酒井が美深プレーヤーを次々とかわし,右サイドを駆け上がって深くえぐり,ペナルティエリア内の山内へ丁寧なパスを出す。このボールを山内がシュートし,美深GK波田野力が一旦はじくが,再び山内がゴールに強烈に蹴りこむ。1点を返したい美深は時折,小原,佐々木がドリブルでしかけるが,中盤では啓北山内が,DFラインでは茂木に素速く寄せられ抜け出せない。47分啓北はMFに上がった酒井が自陣でボールを奪い美深DFラインの裏に走り込んだ山内へパス。このパスを受けた山内は美深DFを振り切り,GKの出鼻を落ち着いてループシュートを決める。ロスタイムには酒井が右サイドからのパスをゴール正面で受けシュートを決め7点目を奪う。立ち上がりを抑えてカウンターを狙った美深だったが,動きの硬い直後に失点し最後まで反撃の糸口をつかめなかった。一方啓北は山内が豊富な運動量でゲームをコントロールし,次々と追加点を奪い大勝,準決勝に進んだ。
緑が丘4−0(2−0)東神楽
得点者 宮下(11分),猪川(29分,31分),小野(59分)(緑)
警 告 朝日(東)
緑が丘 GK青田 DF千葉峻,中島,小野,太田 MF佐藤力,近江,猪川,田端 FW荒川翔,宮下 交代/GK林 FP荒川凌,渡部,永井,宮永,久保,千葉翔,相澤,豊田
東神楽 GK島津 DF山川,北村,中山,斉藤 MF東,安達,鳥毛,杉原,朝日 FW宮腰 交代/古市,倉橋,木村,蔵田
主審/矢吹(神居東) 副審/柴田(北星),後藤(明星) 第4審/村上(永山)
【戦評/鈴木(愛宕)】
 準決勝第2試合は旭川地区大会準決勝でベストメンバーが組めず第4代表に甘んじた緑が丘と中央地区を勝ち抜いた東神楽の対戦。開始早々緑が丘は右のスペースに走り込む宮下にフリーでつながり折り返すがわずかに合わず。4分にはペナルティエリア右のFKを小野が右足で直接狙うがGK島津が落ち着いてキャッチする。東神楽も右サイド朝日からいいボールが中にはいるがシュートには至らず。10分頃から緑が丘は自陣で奪ったボールDFラインの裏に入れ,FW荒川翔,近江に合わせてチャンスを作り始める。11分混戦の中からこぼれ球を宮下が拾い,DF3人を前にしてコンパクトに足を振り抜きシュート。ボールはバーにあたりながらもゴールインする。1点ビハインドとなった東神楽だが,右サイド朝日からのいい展開が見られる。23分緑が丘は宮下の巧みなボールさばきから,前線の荒川翔へスルーパス。荒川翔は角度のないところから狙うが,惜しくもポストに当たりゴールインならず。26分東神楽は左サイドを杉原が判断良くスピードのあるドリブルで持ち上がり,宮腰へ折り返すが緑が丘DFのタイトなマークにあいシュートできず。29分東神楽ゴール前20mのFKの混戦から近江が横へはたき,猪川がGKの位置を見てループ気味のシュート。2点目をあげる。
 後半も開始早々から緑が丘は個人技を生かして東神楽ゴールに迫る。31分宮下がエリア内を右ゴールライン際までもちこみ,マイナスに折り返したボールに猪川が走り込みながら右足で軽くカーブをかけ,GKの頭を越える技ありの3点目を決める。やや意気消沈した東神楽に対して,3点のリードで余裕の出てきた緑が丘は宮下がボールをさばき,多彩な攻撃を見せる。明日の試合をにらんでか,残り17分となった頃から大量に交代する緑が丘に対し,何とか1点を返したい東神楽だが,押し込まれた状況下でFW宮腰が孤立した状態となりつなぐことができない。またフレッシュな緑が丘の選手に対して,運動量でもおとり始める。劣勢の中,杉原が気迫のあるプレーでチャンスを狙う。56分,左サイドの杉原ぁら宮腰に合わせフリーでヘディングシュートを放つが惜しくも上にはずす。ロスタイムに入り,宮永,久保の落ち着いたボールまわしから最後は小野がねらいすましてシュート。駄目押しの4点目をあげ試合をものにした。 

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