準決勝 9月9日(土)コンサフィールド東川 |
コンサドーレ旭川1−0(0−0)啓 北 |
得点者 |
越川(33分)(コ) |
警 告 |
折田(啓) |
コンサ |
GK宮崎 DF志摩,河本,大沼,那須 MF山田陽,前田,山田海,越川 FW山室,小澤交替/FP西垣,宮本,大野
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啓 北 |
GK石田 DF吉田,高橋,高田,折田 MF山内,茂木,酒井,大丸,藤村 FW東海林交替/FP佐々木隼
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主審/谷山(神楽) 副審/後藤(明星),三浦(神居) 第4審/目黒(神楽) |
【戦評/小林(緑が丘)】 約3週間のインターバルをおいた準決勝第1試合は,順当に駒を進めてきたコンサドーレと東光との接戦を制した啓北の顔合わせとなった。試合は開始早々からコンサがDFラインでゆっくりボールをまわし,啓北のスペースをねらう展開。対して啓北は自陣でゾーンディフェンスぎみの守りを固め,コンサの攻撃にカウンターをねらう我慢の布陣。8分過ぎから徐々にサイドチェンジ,ポストプレー,クロス等の多彩な攻撃で啓北陣内へ攻め入るコンサは,ゴール前にボールが集まり始める。10分にはCKからDF河本がヘッドで合わせるが啓北GK石田が好セーブを見せる。13分にはDF大沼からのパスを受けFW小澤が中央突破しシュート。ゴール右にそれる。その後もコンサの攻撃は続き,ポストプレーからサイドに散らし,アーリークロスを放り込み啓北のゴールを脅かす。しかし,啓北もコンサの波状攻撃に対して高田,高橋のCBを中心にがっちりディフェンスを固め決定的なチャンスをつぶし,ゴールを割らせない。MFの茂木,山内の守備への意識も高く,ボール支配はされるものの,決定的なチャンスを作らせない。しかし,前半終了間際一瞬の隙をついたコンサは左サイドからドリブル突破。センタリングがドンピシャで走り込んできた山室に渡り1対1に。右隅へのシュートは決まったかと思われたが啓北GK石田が好守で阻止。啓北の粘りのディフェンスがコンサの攻撃をおさえ,前半は0対0で終了。 後半コンサは足をつかい,がっちり守る啓北に対し,受け手が素速い予備動作をとり,啓北のスペースに走り込み始める。そして33分コンサはクロスボールがクリアされるところを,中央に位置した越川がペナルティエリア手前からダイレクトシュート。ゴール左隅に豪快なゴールを決め,ゲームを動かす。その後もコンサは前田や山田陽が中盤を組み立て,山田海や前線の山室,小澤がスピードにのった攻撃で啓北陣内に攻め入り,両サイドから素速い攻撃を繰り返す。しかし,集中力の途切れない啓北は体をはった守りでフリーの状態でのシュートを許さない。52分には左サイドで大丸がカウンターのドリブル。クロスを放り込むとFW東海林が背中越しにシュートを放つがゴール左に外れる。終盤啓北はMF酒井らの素速いインターセプトからFW山内,東海林MF佐々木隼らが数的優位になる状況を作り出す攻撃を数度見せるが,パスの精度を欠きチャンスを作れない。コンサの攻撃もFK,CKと続くが啓北GK石田の懸命なプレーの前に追加点を奪えない。ゲームは後半開始早々の得点でコンサドーレ旭川が全道大会出場権を得たが,啓北の集中力のある一生懸命なプレーが光った試合であった。啓北の健闘を讃えたい。
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緑が丘2−1(0−1,延長1−0)北 門 |
得点者 |
鷹橋(49分),宮下(69分)(緑)小出陣(2分)(北) |
緑が丘 |
GK林 DF中村,大橋,小野,宮永 MF三浦,佐藤慶,栗山 FW鷹橋,宮下,杉本交替/GK蔦 FP佐藤力,宮崎,中島,石川,滝口,荒川,永田
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北 門 |
GK斉藤 DF滝沢,吉野,木沢 MF高橋哲,大西,青野,久森,遠藤 FW角谷,小出陣交替/FP相庭,横澤,高橋龍
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主審/渡部(協会) 副審/大場(愛宕),川口(コンサ) 第4審/山川(明星) |
【則末(啓北)】 準決勝第2試合は一昨年度優勝の北門と昨年度優勝緑が丘の対戦となった。序盤北門はMF青野を中心に,ボールを支配し緑が丘陣内に攻め込む。2分には左サイドからFW小出陣がセンタリング。これが大きな弧を描きながら右ポストに当たってゴールインし,思わぬ形で北門が先制する。試合の入り方に誤り,後手後手にまわって1点を奪われた感のある緑が丘だが,MF三浦が中盤でボールに触れる回数が増え始めると,試合のリズムをつかみ出す。7分には三浦のFKから杉本がフリーで合わせてシュートを放つ。11分にはスローインを受けた鷹橋が中に切れ込み強烈なシュートを放つなど,試合のイニシアチブを握る。押し込まれ始めた北門は青野のスルーパスから小出陣を走らせて,カウンター攻撃をしかけるが,緑が丘もGK林が鋭い飛び出しを見せ,追加点を与えない。次第に中盤でのボールポゼッションに勝る緑が丘が丁寧なビルドアップからゲームを支配する。23分にはMF杉本のパスからFW宮下がシュートチャンスを得る。ラインを下げられ,中盤を失った北門の攻撃は単発に陥るが,それでも時折小出陣のスピードからチャンスをつかむ。しかし,緑が丘GK林の飛び出しにあい,シュートまでには至らない。ロスタイム緑が丘はMF鷹橋のスルーパスからFW宮崎が抜けだしチャンスをつかむが,北門GK斉藤も負けじと好守を見せる。 後半も緑が丘は鷹橋,三浦を中心に中盤を制圧する。中盤でのプレスも機能し,宮崎の左サイドから何度もチャンスをつかみ。共に3トップを形成する杉本,宮下もしっかりとボールをキープして,丁寧なパスサッカーを展開。北門ゴールを何度も脅かす。北門も最終ラインで滝沢,吉野,GK斉藤がふんばり失点を防ぐ。しかし,49分ついに緑が丘は絶好のチャンスを得る。右から左へ丁寧なサイドチェンジしながら,FW宮崎がオーバーラップしてきたDF中島にスルーパス。中島はペナルティエリア内で相手DFに引っかけられ,PKとなる。このPKを鷹橋が右隅に落ち着いて決め,同点に追いつく。プレー面ばかりでなくメンタル的にも優位にたった緑が丘は攻勢に出る。56分には杉本のパスから宮崎が強烈なシュート。57分にはセンタリングのこぼれ球を宮下がシュート。最大のチャンスはロスタイム。滝口のスルーパスに粘り強く追いついた永田が相手DFをかわして左足で決定的なシュートチャンスをつかが,GK斉藤が落ち着いてブロックする。 試合は1対1のまま延長戦に突入。北門は青野,小出陣のホットラインでシュートチャンスをつかむが緑が丘DF陣も大橋,中島が中心にストップする。そして終了間際の69分,佐藤慶からのパスを受けた宮下が粘り強くドリブル。最後はGKもかわして劇的な決勝ゴール。終始ゲームを支配した緑が丘が,丁寧なサッカーで全道大会出場を決め,明日の決勝でライバルコンサドーレ旭川と対戦することになった。
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