平成16年度 上川代表決定戦

平成18年7月11日(火),12日(水)
士別市天塩川サッカー場

1回戦
緑が丘中(旭川第2代表)4−0(3−0)士別中(士別地区代表)
得点者 塚田(5分,40分),杉本(6分),成田祐(17分)〔緑〕
緑が丘 GK西川 DF若林,猪川,黒沼,広重 MF成田洋,塚田,三浦峻,杉本 FW成田祐,鷹橋交替/FP山口,三浦輝,室野,柳沢,館山,山本,轡田
士 別 GK畑 DF佐久間,安野,宮本,中川 MF広瀬,竹田,森,藤森 FW 樋口,鈴木交替/FP佐藤
主審/西川(聖園) 副審/石川(士別協会),目黒(神楽) 第4審/高木(忠和)
戦評【久世】 上川管内代表決定戦1回戦は,士別南中を延長戦の末にくだした士別中と,旭川地区準優勝の緑が丘中の対戦となった。 緑が丘中は,試合開始から,左サイドの杉本を中心に攻撃にでる。3分,左サイドの杉本がロングスローで入れたボールを三浦峻が拾い右サイドから走り込む塚田に渡す。塚田もシュートを放つがゴール右にそれる。5分,杉本の左CKがファーに流れたところを若林が折り返し,逆サイドに飛び込んでいた塚田が落ち着いてヘディングシュート決め先制点を奪う。さらに,緑が丘中は,6分,三浦峻が中央からドリブルし,右サイドの切れ込む。そして,逆サイドに展開したボールを杉本が左足で丁寧にコントロールし強烈なシュートを決め,追加点を入れる。一方的に攻め込む緑が丘に対して,士別MF陣が下がりFWが孤立し始める。ゴールを固める士別であったが,空いたスペースを緑が丘の若林,塚田,三浦峻が上手に利用し攻め上がる。士別中DF陣も緑が丘の攻撃を体を張ってねばり強く対応していたが,17分,またしても杉本からのCKから,こぼれ玉を成田祐が拾い振り向きざまにシュート。ゴール左に決まり3点目。その後も,攻め続ける緑が丘のペースで前半終了。 後半,緑が丘は控え選手を次々に投入。鷹橋に変わって入った山口が度々中央からDFラインの裏側に抜け出し,決定機を迎えるが,追加点を奪えない。なおも,後半から入った室野,三浦輝が両サイドからドリブルで攻め上がり,チャンスをうかがう。攻撃を続ける緑が丘の追加点はまたしてもCKから生まれる。室野が左から低いスピードボールで入れる。これを塚田が丁寧にあわせ4点目を決める。その後も,両サイドまたは中央からと縦横無尽に攻め続ける緑が丘であったが,士別DF陣とGKが守り抜く。攻め込まれ続ける士別であったが,55分,反撃に出る。ハーフライン付近でゴールキックを受けた士別中樋口がヘディングで競り合い左サイドを上がった藤森にパスを送る。このボールを藤森がドリブルで持ち込むが緑が丘DFにカットされる。しかし,クリアしようとしたところを藤森が奪い返し,ゴール前の鈴木にパス。鈴木はDFと競り合いながらシュートを放つが,緑が丘GK西川にセーブされる。士別の反撃も得点には至らず,タイムアップ。攻め続けた緑が丘が,士別を破り2回戦へと進んだ。体を張ったディフェンスをしながらもファールを犯さず正々堂々と戦った士別中学校を讃えたい。


東明中(旭川第1代表)3−0(2−0)東神楽中(中央地区代表)
得点者 松井(5分),鈴木(15分),木村(53分)〔東〕
東 明

GK小足 DF嵯峨,澤田,宮崎,MF徳廣,木村,松井,渡邊,中村,山中 
FW鈴木 交替/FP前田,佐藤,森下,斉藤,垣見

東神楽

GK東 DF向井原,金子,山本,MF坂本,水上,佐藤,川本,北川 FW 鈴木裕,宮腰 交替/FP水戸,須藤,間藤,村形,秋谷 GK原田

主審/竹田(士別協会) 副審/添田(春光台),高橋(愛宕) 第4審/前澤(士別協会)
【戦評/則末(啓北)】 主将の前田をスタメンから外して臨んだ東明に東神楽はキックオフ直後からFW鈴木裕,坂本の右サイドからゴール前にクロスを入れる。スイッチの入らない東明に対し,切り替えの速い東神楽は集中力のあるプレーで対応する。しかし,5分東明は,宮崎のロブがDFの裏に抜け,松井がループシュートで先制する。いい入り方をした東神楽だが,東明の攻撃を怖れ,ラインがずるずると下がり,中盤にスペースを生じさせる。いつものようにパスワークのさえの見られない東明だが、徳廣が中盤でボールを拾い出し,右サイドの山中,DF嵯峨のオーバーラップからチャンスを作る。GK東がそのクロスに対し良い対応をしていた矢先の15分,左サイドからの攻撃で東明は2点目を奪う。松井のセンタリングをFW鈴木ドンピシャッと合わせる見事なヘッドで追加点とする。バイタルエリアでの対応が甘い東神楽に対し,FW松井のポストプレーでDFを中央に寄せ,左サイド渡邊の突破からゴール前に質の高いクロスボールを入れだす。東神楽は鈴木裕が前線でがんばって起点になろうとするが,中盤の押し上げがなく孤立,3バックの中央に位置する宮崎に処理される。GK東の巧守やMF佐藤のカバーリングなどで持ちこたえはするが,得点の可能性は27分の鈴木裕の突破だけという苦しい展開を強いられる。

 後半も試合は東明ペースで始まる。徳廣がボールを散らし,松井がくさびに入って散らし,右サイドのスペースを前半同様,山中,嵯峨が進出して攻勢に出る。
35分東神楽はビックチャンスを得る。宮腰が相手に競り勝ってスルーパス,DFラインの裏に抜けた出た北川がGKとの1対1となるシュートを放つが,GK小足のファインセーブに防がれる。このチャンスで元気の出た東神楽は前線でからむ人数が増え始め,川本,北川の可能性を感じさせる攻撃が生まれ始める。この時間をしのいだ東明は,46分右サイドから松井がファーサイドまでクロス、渡邊がヘッドで折り返したところを交替出場の佐藤が左足でシュートを放つと左ポストをたたく。この攻撃でリズムは再び東明のものとなる。53分東明は木村のクロス気味のセンタリングがそのままゴールインし,ダメ押しの3点目を奪う。東神楽は終了間際の北川のFKも惜しくも枠を外してタイムアップ。東明が危なげなく準決勝へ駒を進めた。
東光中(旭川第3代表)3−1(1−0)上富良野中(富良野地区代表)
得点者 田中(6分),南(44分,54分)〔東〕蜷(42分)
東 光 GK久保 DF松原,向田,木多,松山 MF土井,南,田中,山口,村中 FW岩崎交替/GK黒田 FP/中田,川畑
上富良野 GK菊地 DF小田島,佐藤,山田,辻 MF徳武,鈴木,寺尾,蜷 FW堀川,坂田交替/FP畑中,松下
主審/矢吹(神居東) 副審/前澤(士別協会),谷山(神楽) 第4審/森(六合)
【戦評/則末(啓北)】 上代になりベストメンバーが戻ってきた東光だが,開始早々は上富良野が攻勢に出る。中盤で徳武が出足よくボールを拾い,FW坂田にボールを集める。東光もDF松原一人では対処しきれず,木多との二人でやっとの思いで抑える。上富良野は右サイドの鈴木もボールにからみチャンスをつかむ。しかし,東光は6分40mの距離がありながら相手GKの動きをよく見ていた田中が判断よくシュート。これがGKの頭上を越えてゴールに飛び込み先制した。この得点で試合のペースは東光に傾く。MF田中,南にいい形でボールが収まり,ラインを高く保てるため,上富良野の坂田へのボールの出所を抑えだす。トップに入ったボールは,松原が高さを生かして跳ね返す。東光は13分には田中のCKを岩崎が頭一つ抜け出てヘッドを放つがわずかにバーを越える。東光は田中が運動量豊富に中盤を動き回りボールを落ち着かせる。南とのコンビネーションもよく,前を向いて相手陣内でプレーする。しかし,FWの動きだしとのタイミングが合わず,中盤は制するもののラストパスが出ない。上富良野はMF寺尾からの絶好のクロスが入るなど膠着状態の中でも徐々に決定機を作り出す。26分には小田島の自陣からFKを坂田が見事なコントロールでターンし,右足で強烈なシュートを放つ。前半の終了間際には蜷のミドル,坂田の突破から寺尾とチャンスをつかむ。この流れを変えたい東光はロスタイム田中が自陣から約50mのドリブル,相手三人をかわし,最後はGKもかわしてシュートを放つ。誰もがゴールと思ったが上富良野のDF山田が奇跡的なゴールカバーで追加点を阻む。 後半最初のチャンスは上富良野がつかむ。左サイドで相手DF二人をひきつけて坂田がセンタリング,寺尾がダイレクトのボレーで合わせるがGK久保の正面をつく。上富良野は小田島がセットプレーから正確なロングフィードでゴールをうかがう。CKにもキッカーとして出て行き精度の高いボールをくりだしチャンスをつくる。東光は南,山内から右サイドのスペースにボールが出始め,前半は沈黙していた岩崎が走り始める。ゴールラインまでもちこんだあと二度にわたって中へえぐり,チャンスをつかむ。上富良野もDF山田,小田島らが必死のカバーリングでストップする。しかし,東光は運動量がやや停滞し始め,岩崎へのサポートが遅れ孤立気味,攻守にからむ田中の負担も大きく上富良野がペースを握る。42分上富良野は坂田が相手DF三人を引き連れ右サイドを突破,中で待つ蜷へ丁寧なボールを入れると,蜷は右足でダイレクトシュートし同点に追いつく。しかし,あわてない東光は44分南がペナルティエリア右外でがんばりFKを得る。このFKを南自身が右足のインフロントで鮮やかに決め2対1とする。50分上富良野は東光DFのミスをつき坂田がゴールに迫るが,果敢に飛び出してシュートコースを消したGK久保が体に当てピンチを逃れる。54分東光は田中が右サイドからスワーブのかかったセンタリング。相手DFのクリアをDゾーンで拾った南が切り返して左足でカーブのかかったシュートを放つとボールは孤を描いてネットを揺らし貴重な3点目をあげる。試合はそのまま3対1で終了。前線から守備まで走り回った田中のマンオブザマッチとも言える活躍と南の決定力で東光が上富良野を苦戦しながらも破り,ベスト4へと勝ち進んだ。

永山南中(旭川第4代表)5−4(2−2,延長1−0)美深中(名寄地区代表)
得点者 相田(4分),原(14分),齋藤智(51分),西塚(55分),片山(62分)〔永〕佐々木凌(5分,43分),松本(6分),藤岡(42分)
警 告 片山(永)
永山南

GK澤村 DF齊藤憲,渡辺,齊藤智 MF蔭浦,片山,阿部,萩谷,筒井 FW相田,原 
交替/FP八重尾 巻口 西塚

美 深 GK砂原 DF下込,橋本,櫻井,小口 MF八巻,松本,佐々木駿,藤岡 FW佐々木凌,小原 交替/FP後藤
主審/氏家(士別協会) 副審/南向(春光台),高原(北門) 第4審/五十嵐(士別協会)
【戦評/鈴木(愛宕)】 Aコート第2試合は,接戦が予想される永山南と美深の対戦。美深のキックオフで前半がスタート。先手を取ったのは美深。中盤で奪ったボールを右サイドから縦に飛び出した藤岡がGKと1対1になるが,永山南澤村の好セーブで得点にはならず。3分にも美深は,藤岡から出たボールを小原がワンタッチで永山南DF2人の間を抜きシュートするが,これも永山南澤村の好セーブで得点にはならず。立ち上がりのピンチをしのいだ永山南は4分,相田が美深GKのポジションをよく見て,30mのロビングボールでのシュート。これがGKの頭上を越え,永山南が先制。5分,美深は右サイドを流れながら絶妙のスルーパスを受けた藤岡が,そのままゴールライン付近まで突破。角度のないところから同点のゴール。続いて美深は6分,左サイドを小原が切り込み,逆サイドからゴール前に走り込む松本へ。松本はフェイントでDFをかわし左足で逆転のゴール。このゴールで,美深は流れをつかみ,先制した永山南はすっかり落ち着きを失う。しかし14分,永山南は片山が左サイドをねばり強いドリブルで突破。ゴール前に走り込む原にていねいにマイナス。原はダイレクトで同点となるゴールを決め,試合は振り出しに戻る。同点に追いついた永山南は落ち着きを取り戻し,その後もお互いに攻め合うものの,一進一退のまま前半が終了。 後半も前半同様,互いに一歩も譲らない展開が続く。37分美深は,連続して得たCKのこぼれ球を藤岡がシュートするもゴールマウスからは外れる。永山南は,原と相田の前のスペースへのフィードからシュートを狙うが,美深下込の的確な位置取りや精力的な走りからのディフェンスにより,なかなかフィニッシュには至らず。一方美深は,DFラインでしぶとく奪ったボールを佐々木凌につなぎ,チャンスを作ろうと試み,42分,その試みが実を結ぶ。DFラインからフィードされたボールを,藤岡がしぶといドリブルでゴール前に持ち込み,左足でGKの左脇を抜き美深3点目。再びリードする。続けて43分には,下込が自陣DFラインから最前線で待つ佐々木凌へグラウンダーのロングパス。佐々木凌は,フェイクで永山南DFを簡単にかわし,落ち着いてゴール左隅へシュート。永山南を突き放す。残り時間10分となり,永山南は片山と齊藤智を一枚ずつ上げ,得点を狙う。51分,GKが慌ててフィードしたボールが,中央で待つ永山南齊藤智の足下に。齊藤智はGKのポジションをよく見ながら,無人のゴールへ1点差となるシュート。勢いづく永山南は55分,右CKがゴール前の混戦を抜けフォアサイドに落ちるところを,途中出場の西塚が値千金の同点ゴール。体格ではチーム一小さいものの高い技術を有する西塚ならではのゴールで,試合は再び振り出しに。試合はそのまま延長戦へ。 延長戦開始早々,永山南の相田がGKと1対1になるものの,コントロールをミスしシュートならず。しかし,永山南は62分,美深ゴール前に攻め込んだ原が,二列目から上がってきた片山にバックパス。片山は20m付近から思い切りの良いシュート。ボールはゴール左ポストに当たりゴールイン。永山南が57分ぶりに再度リードする。その後も永山南は,68分に原・相田が立て続けにシュートを放つが,いずれもゴールポストに当たり得点には至らず。延長戦に入り足が止まった美深に対し,永山南は終始積極的な攻撃を試みる。試合はそのままタイムアップ。中体連旭川大会の永山南対広陵戦を彷彿させるような激しく見応えのある試合は,永山南に軍配が上がった。破れた美深も,スピードと技術を備えた多くの選手を擁し,すばらしい闘いを展開してくれた。70分間,最後まであきらめずゴールを目ざし続けた両チームに心からの賛辞を送りたい。


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