平成17年度 第17回全道ユース(U-15)サッカー選手権大会 兼
高円宮杯第17回全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会 北海道大会決勝大会
9月24日〜25日 コンサドーレ雁来サッカー場
準決勝(40分ハーフ,延長10分ハーフ) | |
9月24日(日) | |
旭川緑が丘中0−0(0−0,延長0−0)<PK5−4>スプレッドイーグルFC | |
【戦評/小林(緑が丘)】
決勝トーナメント準決勝2試合目は、予選リーグCブロックを全勝で勝ち上がってきたスプレットイーグルFCとDブロックを同じく全勝で勝ち上がってきた旭川緑が丘中の顔合わせとなった。秋晴れの風の強い中、スプレットのキックオフで試合が始まる。緑が丘は、立ち上がりFW堤と成田が素速いアプローチで、ボールを奪い、いきなりのチャンスをつくりスプレットのゴール前に迫るが、シュートを枠に入れることができない。5分過ぎまで緑が丘ペースでゲームが進むが、その後スプレットは11番のポストプレーを起点としたシンプルな攻撃と素速いアプローチから緑が丘陣内へと攻め込み始める。コーナーキックのピンチでは、完全にマークがはずれ、あわや失点かと思われるシーンなどもあったが、GK大橋の落ち着いたプレーで凌ぐ。スプレットがややゲームを支配する中、17分MF鷹橋が中盤でボールを奪い鮮やかなドリブルから相手選手をかわし、絶妙なスルーパスを堤へと送る。中央DFを突破しGKと1対1となった堤であるが、スプレットGKの果敢な守りにシュートコースを阻まれ得点を奪うことができない。29分にはDF岸本がイエローカードをもらってしまうなど、その後もスプレットの勢いにやや押し込まれ気味の緑が丘は我慢のゲーム展開が続いたまま前半が終了する。
後半、風上にたった緑が丘は息を吹き返し、スプレット陣内へと攻め込み始める。9分、11分とコーナーキックのチャンスを得、村岡のキックに成田がダイビングヘッドであわせるが、ゴールを割ることができない。23分には、右MF北條が積極的にゴールに向かってドリブル、右に位置した堤にパスを出すと、堤がDFをかわしシュート。ゴールバーを惜しくもかすめる。緑が丘の攻撃を凌ぐスプレットであったが、27分にはスプレットの選手が2枚目のイエローカードで痛恨の退場処分となり10人で戦うこととなる。30分には鷹橋が右25M付近で、FKのチャンスを得るがゴールバーを越えてしまい、なかなか点を奪うことができない。10人となったスプレットは、選手交代を図りながら積極的なプレーを展開し、人数のビハインドを全く感じさせない素晴らしいプレーを見せ、後半残り10分は一進一退の状態でゲームが終了する。
【延長20分】
延長戦は、気力のぶつかり合いとなる。緑が丘は、トップにFW熱田を投入し前線へとボールを送り込むが、スプレットDFの懸命な守りに自由にさせてもらえない。スプレットもワイドな展開から両サイドにボールを送り込み突破を図り、シュートを放つが決定的なチャンスにはならない。延長戦ロスタイムに緑が丘は決定的なチャンスを得る。コーナーキックの混戦からDF片岡がフリーでボールを胸トラップ、豪快にボレーシュートを放つが、ゴールをはずしてしまい試合終了。100分間の戦いは、PK戦へと突入することとなる。
【PK戦】
PK戦はスプレットの先攻で始まる。スプレットの1番手の選手がいきなりシュートをはずしてしまうと、その後、緑が丘は深川・片岡・鷹橋・岸本そして最後の村岡が落ち着いてそれぞれシュートを決め、5対4で辛くも全国への切符を手にし、全道中体連準決勝敗退の雪辱を果たすことができた。
100分間を越えるゲームを、互いに集中力を切らすことなく戦いきった両チームの選手の健闘を心から讃えたい。
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決勝(40分ハーフ) | |
9月25日(日) | |
旭川緑が丘中1−5(1−3)SSSジュニアユース | |
得点者 | 村岡(26分) |
【戦評/小林(緑が丘)】
気持ちの良い秋晴れの空のもと、SSSのキックオフでゲームが始まる。SSSは昨日の札幌ジュニアFCユースとの準決勝の疲れをまったく感じさせず、立ち上がりから勢いがあった。素早く正確なパス回し、スピィーディーでタイトなディフェンス等で緑が丘に思うようなサッカーをさせない。16分には、コーナーキックを緑が丘がクリアミス。浮き球をPA中央でフリーになった選手にボレーシュートを決められ1点を失う。緑が丘は、SSSの攻撃を凌ぎながらDFラインの裏を狙うが、堅い守りにはじき返されてしまう。26分には、左MF深川からのパスを受けたMF鷹橋が中央を果敢に突破し、ドリブルでシュート圏内まで攻め入りSSSのファールをさそう。PA左隅外からのFKのチャンスをMF村岡がGKの頭上を抜くシュートを決め同点に追いつく。しかし、その1分後、一瞬の隙をつかれ、右サイドから崩されると、センターリングをクリアミス。飛び込んできた選手にあっさり追加点を奪われてしまう。更に、37分には中央30M付近からのFKをゴール前に蹴り込まれると、マークを振り切られ、左から飛び込んできた選手に簡単にあわされ追加点を献上してしまい、1対3で前半終了。 後半、雰囲気を換えたい緑が丘はスタートからGK西川を投入する。運動量の落ちないSSSは、左右に攻撃を展開し、緑が丘を翻弄する。4分には、中央でボールを支配されると、左にスルーパス。完全にDFが振り切られ、ドリブルシュートをゴール右端に鮮やかに決められ4点目を与えてしまう。これ以上の失点は許されない緑が丘であるが、FW堤やキャプテン増田の負傷で選手交代を余儀なくされ、厳しい状況をなかなか打開できない。17分には、センターサークル付近でボールを保持した緑が丘は、ラインを押し上げ反撃に出ようとしたところを痛恨のインターセプト。一気に攻め込まれSSS選手のキープ力に対応できず、シュートを決められてしまう。何とか1点を返したい緑が丘であるが、前線へのパスが浮き球でのロングフィードになってしまい、FWがなかなか対応できない。また、中盤でコミュニケーション不足からのパスミスも見られ、プレーがやや雑になってしまい、シュート圏内まで攻め入るのだがなかなかフィニッシュまで持っていけなず、追加点を奪えないまま試合終了。
負傷者、疲労、FW熱田の病欠等、緑が丘にとっては厳しい試合を強いられることは予想されたが、SSSのフィニッシュの精度、最終局面での判断力の速さなどは緑が丘を完全に上回っていた試合であった。12月に行われる全国大会に向けて、多くの課題を残すこととなったが、道代表という意識を忘れず、今後は一人一人の技術の向上とチーム全体の底上げを図っていく必要性を強く感じた。敗戦で涙をのんだ北海道の多くのチームのためにも、是非とも全国大会での健闘を約束してほしい。
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