全道大会情報

平成17年度 第17回全道ユース(U-15)サッカー選手権大会  兼 
高円宮杯第17回全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会    北海道大会 道北ブロック大会

会場 旭川市富沢多目的運動広場

コンサドーレ旭川1−0(0−0)永山南中
得点者 木島(51分)〔コ〕
コンサ GK宮崎 DF鈴木,菊地,田辺 MF佐藤佑,河本,近藤,志摩,内田 FW藤田,箭原 交替/FP山田陽,菅野,木島,藤村,京野
永山南 GK阿部陽 DF川瀬,千代,宮川 MF木村,濱市,牧野,石井克,片山 FW猪又,野島 交替/FP加藤,阿部岳,齊藤
主審/沓沢(協会) 副審/大西(附属),阿部(附属) 第4審/高木(忠和)
【戦評/辰田(神居東)】
 時折日射しが強くなるが涼しい風の吹くコンディションで2日目の第1試合が始まった。永南は引き気味でコンサドーレのDFに自由にボールをもたせ,中盤の守備を固めるという展開で臨む。一方のコンサドーレは速いパスワークとDFのオーバーラップでサイドから永南ゴールに迫る。2分に永南はFKを石井克がゴール前に入れコンサDFのクリアのこぼれ球をDF川瀬がシュートするがゴールを外す。続く4分にコンサMF佐藤佑から出たボールをMF内田が強烈なシュートを放つが永南GK阿部陽がはじきノーゴールとなる。DFラインで自由にボールを動かすコンサは菊地のオーバーラップから右サイドに展開するが決定機には至らず。引き気味の永南も中盤でボールを奪うと前線への速いパスで野島,猪又がドリブルでゴールに迫るがシュートはことごとくコンサGK宮崎にセーブされてしまう。前半終了間際コンサFW近藤のCKがゴール前にこぼれた所にFWがつめよるが阿部陽が飛び込んでセーブする。直後永南阿部岳のドリブルで齊藤,加藤とつなぎMF木村がシュートを放つがGK宮崎のセーブで前半は終了する。
 後半前半同様に戦いを進める永南に対し,コンサドーレは近藤のドリブルで中央をえぐるなど攻撃のヴァリエーションを増やしシュートチャンスをつくっていく。44分コンサは,ゴール正面で得たFKを近藤がゴール左に蹴るがGK阿部陽が飛びついてファインセーブ。21分中盤の混戦からコンサ近藤がゴール前に長いボールを入れるとボールはGKとそのボールに反応していた木島の間へ。両者がボールにつめよるが一瞬速く木島がヘディングシュート。ボールはゆっくりゴールに向かう。懸命にボールを追う永南DFだったが,一歩及ばず長い均衡を破る1点をコンサドーレが奪った。その後永南も再三ドリブルでゴールへ迫るが,シュートチャンス時にはしっかりと鈴木,田辺らDF陣がゴールに戻り,確実に守備。1点を守りきったコンサドーレが永南を破って2勝目をあげた。
広陵中3−1(3−0)士別中
得点者 岩田(4分),石井(15分),小林(24分)〔広〕石川(32分)〔士〕
広 陵  GK岡本 DF菊地,足立,串橋 MF田中,村松,加藤,小林,阿部 FW岩田,石井 交替/FP近藤
士 別 GK大ア DF宮本,佐藤,服部 MF田中,谷,松下,石川,市村 FW森徹,高田 交替/FP竹田,桶口
主審/原口(協会) 副審/大場清(愛宕),目黒(神楽) 第4審/西川(聖園)
【戦評/則末(啓北)】
 広陵はDFラインから丁寧なパスで攻撃をビルドアップ。村松,小林も中盤で前を向いてプレーする機会も多く,石井,岩田のツートップへのくさびのボールもきっちりと収まり,士別のDFラインにとらえどころをつかませない。3分にはMF小林から左サイドの田中にスルーパス,田中はスピードを落とさず突破しグラウンダーのセンタリングを送るとファーサイドからゴール前に入った岩田がインサイドで合わせてあっさりと先制点を奪う。縦への速い攻撃をしかけたい士別だがツートップの森徹,高田にボールが集まらない。広陵のCB足立,菊地も忠実なマークを行い,ほころびが出た時には串橋が的確なカバーリングで士別の攻撃の芽を摘んでしまう。逆に士別は広陵ツートップの動き出しの速さにマークが甘くなり,防戦一方となる。14分広陵は左から右へのサイドチェンジを受けたMF阿部がセンタリング。フリーとなった石井が胸でワントラップ,落ち着いて蹴りこみ2対0とする。23分にはMF小林がミドルシュートを決め3点目を奪う。石井,岩田のツースピアヘッドが縦横無尽に動き回る広陵のハーフコートゲームのような形で前半が終了した。
 後半は士別が前半とは別のチームのような動きを見せる。開始早々より前線からプレッシャーをかけつづけ,32分MF石川がミドルシュートを決め1点を返す。俄然勢いにのった士別はボールを奪う位置も高くなり,MF松下,DF佐藤らがゴールに迫る。守備面でも42分の岩田のシュートをGK大崎がストップするなど反撃への体制を整える。松下,市村の中盤のパスワークも冴え,ゴールに近づく。広陵は次の試合を意識しだしたのか,ペースダウンし運動量も少なくなる。士別のフォアチェックも素晴らしく,広陵はDFラインであってもフリーな状態でプレーできなくなる。しかし,広陵も守備面では足立,菊地が最後の要所をしっかりと押さえきる。終盤広陵は石井,田中,菊地がゴールチャンスを得るものの追加点を奪えない。しかし,前半の貯金により広陵が3対1で士別を破り,
コンサドーレ旭川との一騎打ちとなった。
OSA旭川3−1(1−0)鴛泊中
得点者 平尾(20分),大竹(31分),杉原(36分)〔O〕荒木(6分)〔鴛〕
OSA GK高橋 DF室林,稲田,那須 MF高木,田鎖,平尾,稲垣,工藤 FW杉原,大竹
鴛 泊 GK佐々木 DF三上,長谷川来,岩木,蠣崎 MF入井翔,森下,荒木,南 FW入井飛,長谷川大
主審/五十嵐(東神楽) 副審/高木(忠和),宮川(東光) 第4審/沓沢(協会)
【戦評/大西(附属)】
 鴛泊のキックオフで試合はスタートする。OSAは最終ラインを押し上げコンパクトなサッカー。鴛泊はMF荒木の個人技を中心に試合を組み立てる。前半はOSAが押し気味に試合を進めるが,鴛泊もMF入井翔,森下のスピードを生かしたカウンターで攻め上がる。試合が動いたのは7分,右CKからGKがはじいたボールに荒木が左サイドで鋭く反応。右足ボレーシュートで先制する。この当たりから荒木のスルーパスがさえ始め,鴛泊が押し気味に試合を進める。しかし,OSAは21分右サイドの平尾からゴール前へのセンタリングが相手DF,GKともに触れずゴール左隅に吸い込まれ同点となる。その後両チームともに決め手を欠き,前半は1対1で終了する。
 後半は開始早々からOSAが攻め込み31分FW杉原のシュートをGKがはじいたところをFW大竹がシュート,GKの足もとを抜け2対1と逆転に成功する。その後OSAはDF稲田からの間接FKをゴール前で受けた杉原が右足でシュート,3対1と突き放すゴールを決める。2点のリードを奪ったOSAは自在にボールを廻し,鴛泊ゴール前に攻め込むもののラストパスの精度や足もとのボールコントロールがわずかにずれシュートに持ち込めない。鴛泊も連戦の疲れからか前半のようなボールに対する寄りもなくなりゴール前に釘付けとなる。最後の力をふりしぼる鴛泊は荒木が持ち込みゴールを目指すが,他の選手と連動して動くことができず,シュートまで至らない。試合はそのままタイムアップ。OSAが3対1で勝利を収めた。
緑が丘中6−1(4−0)北星中
得点者 堤(2分,9分,16分,24分),北條(46分,51分)〔緑〕鎌塚(43分)〔北〕
緑が丘 GK大橋 DF鈴木,片岡,増田,岸本 MF北條,村岡,熱田,深川 FW鷹橋,堤 交替/GK松岡 FP黒沼,成田祐
北 星 GK大場 DF下川原,松原,三浦 MF平山,山崎,杉本,鎌塚,尾崎 FW大森,岡 交替/FP玉木,梅津
主審/對馬(富良野東) 副審/丸田(啓北),佐藤(光陽) 第4審/原口(協会)
 勝った方が決勝大会への切符を得る直接対決。開始1分緑が丘は村岡のCKからFW堤がフリーでヘッドを放つ。このシュートはGK大場がゴールラインにたたき出したものの,再度のCKを村岡はまたしても堤にぴたりと合わせる。今度はチャンスを逃さなかった堤はサイドネットにヘディングシュートを決め,早くも2分で先制する。この得点に象徴されるように緑が丘は開始早々から猛チャージを見せ,北星にサッカーをさせない。前線からの厳しいプレスにより北星を自陣に釘付けにする。北條,熱田の両サイドから自在にクロスボールが入る。右サイドバックの増田も高い位置をキープし,何度もサイドに深く侵出。そして何度目かの攻撃参加が2点目に結びついた。9分増田が右サイドからファーサイドへクロスボールを斜めに入れると,堤がボレーで合わせてネットを揺らした。北星は頼みの綱のエース鎌塚にボールが集まらず苦しい展開。緑が丘の岸本,片岡のCBも出足よく相手のフィードを処理し,チャンスを作らせない。16分には増田の攻撃参加をきっかけに北條がクロスボールを入れると堤がまたしてもフリーでヘッド。ハットトリックを完成させた。しかし,堤のゴールラッシュはこれで終わらなかった。24分には鈴木からのロングフィードを受け,相手DFを抜き去り右足で強烈なシュートを突き刺し,何と4点目をあげた。
 後半も緑が丘のペースが続く。北星はキープレーヤーの鎌塚にボールが入り始めるが,そのたびに緑が丘MF村岡が必ずチェック。鎌塚は前を向いて有効なパスを出せず,ドリブルで横に逃げるか,後にもどすしかできない。鎌塚からの供給がない大森,岡のFWは孤立状態に陥る。それではと鎌塚は43分,ペナルティエリア外で自らドリブルした後,GKの位置をよく見て左足でミドルシュート。これが見事に決まり1点を返した。しかし緑が丘は攻撃の手を緩めない。46分相手と競り合いながらこぼれた球を北條が右足で矢のようなシュートをゴール上に突き刺すと,51分にも北條が同じような形からペナルティエリアの外からミドルシュートを決めた。2勝同士の直接対決は地力に勝る緑が丘が圧勝。グループリーグを得点23失点1という圧倒的な強さで決勝大会へと駒を進めた。
永山南中6−0(3−0)士別中
得点者 石井(9分,26分),猪又(17分,41分,59分),加藤(31分)〔永〕
警 告 高田(士)
永山南 GK阿部陽 DF川瀬,千代,宮川 MF木村,濱市,加藤,石井克,片山 FW猪又,野島 交替/GK澤村 FP高橋,柿野,石井隆,谷本,牧野,阿部岳,齊藤,相田
士 別 GK大ア DF谷,佐藤,服部 MF田中,宮本,竹田,森徹,市村 FW石川,高田 交替/FP桶口,松下,藤森,佐久間
主審/渡部(協会) 副審/大場清(愛宕),目黒(神楽) 第4審/對馬(富良野東)
【戦評/五十嵐(東神楽)】
 高円宮杯道北ブロック大会士別中対永山南中の試合は,お互い中盤のプレスが遅く,ゴール前の局面が多い立ち上がりとなった。4分には永山南MF片山のパスを受けた猪又がペナルティエリアライン上からフリーでシュートを放つもGK大崎の正面をつく。9分右サイドをドリブルで抜け出した永南MF石井克がゴール前の猪又にパス。これをワンタッチで石井克に折り返すと,石井克は冷静に左足を振り抜き先制点をあげる。士別もMF森徹,市村から右サイドに展開し,田中を走らせるが中とセンタリングが合わず,チャンスを生かせない。16分には永南片山が右サイドから中央の猪又にパス。猪又はエリア外から見事にミドルシュートを決め追加点を奪う。26分には再び右サイド片山から中央猪又へパス。猪又のシュートは惜しくもポストを叩くがこれを石井克が押し込み3点目となる。
 永南3点のリードで迎えた後半立ち上がり30秒,ゴール左45度,ペナルティエリア上でパスを受けた加藤がミドルシュートを決め4点目をあげる。その後も長短のパスを織り交ぜて攻める永南が次々とチャンスを作り,41分には猪又が5点目をあげる。その後は疲れからかミスが目立ったが,ロスタイムに猪又がハットトリックを完成させるゴールを決め,6対0で永山南が勝利を収めた。
広陵中2−1(0−0)コンサドーレ旭川
得点者 菊地(34分),石井(47分)〔広〕菅野(37分)〔コ〕
警 告 石井(広)
広 陵  GK岡本 DF菊地,足立,串橋 MF田中,村松,加藤,小林,阿部 FW岩田,石井 交替/FP近藤,作田,中田
コンサ GK宮崎 DF鈴木,菊地,田辺 MF佐藤佑,山田陽,近藤,越川,山本 FW近藤,箭原 交替/FP内田,藤田,松原,木島,河本
主審/西川(聖園) 副審/石川(協会),阿部(附属) 第4審/矢吹(神居東)
【戦評/谷山(北星)】
 グループBの一騎打ち,決勝大会への切符をかけた試合は,技術と判断力を駆使した素晴らしい一戦となった。序盤から両チーム,コンパクトなラインを形成し,中盤でのスペースを作らせない中,ペースを奪い合う。コンサドーレはリトリートし,広陵の攻撃のスペースを消そうとするが,村松を中心に中盤を支配する広陵は,右サイドに岩田が,左サイドに田中がスペースに飛び出し,ワイドな攻撃から攻撃の糸口を探る。次第に広陵のスピードに慣れてきたコンサはディフェンスラインを徐々に高く保ち始め,中盤での主導権権を奪う。左サイドのスペースにCB菊地が度々オーバーラップをしかけ,相手選手との1対1をしかけ,クロスボールを入れチャンスをつかむ。左サイドを起点に動く山田陽とのコンビネーションもよく,左サイドを支配下に入れる。右サイドでは菅野が近藤とのワンツーなどから広陵DFを慌てさせ,FW箭原がシュートチャンスをつかむ。リズムを崩された広陵は村松が中盤で奮闘し,縦への速いボールから何とか攻撃をしかけるが,コンサMF陣のアプローチの速さにさすがの村松も手を焼き始め,効果的なパスを出せなくなる。前半はコンサが中盤から人数をかけてアプローチをしかけ,広陵にスペースを与えずイニシアチブを握った。
 後半もコンサの速攻で幕をあける。前半途中から交替出場し右サイドを再三疾走していた松原が,1分サイドをえぐりグラウンダーのセンタリング。藤田がインサイドで合わせるが,GK岡本が辛うじてフィスティングで逃れる。35分広陵は村松のFKから菊地がヘッドで合わせ均衡を破る。しかしコンサドーレも反撃,38分近藤が中盤で相手と競り合いながらキープし,左サイドの菅野にパス。菅野は一人をかわし落ち着いてシュートを決め同点に追いつく。同点に追いついたコンサはカサにかかった攻撃を見せる。佐藤佑,山田陽が中盤を支配し,次々と広陵ゴールに迫る。45分には右サイドで松原との壁パスから抜け出た佐藤佑がミドルシュートを放つがクロスバーをかすめる。しかし,一瞬の隙をつく広陵は48分,岩田から絶妙のアーリークロス,コンサDFとGKがクリアできずゴール前にこぼれた球を石井が押し込み勝ち越し点をあげる。コンサは交替出場の木島,前線にあがった菊地から何とかチャンスを作ろうとするが串橋を中心に広陵DF陣もふんばるタイムアップ。どちらが勝ってもおかしくない戦いであったが,3年生中心の広陵が試合巧者ぶりを発揮して,ゲームを支配したコンサドーレを振り切り,決勝大会の切符を手に入れた。


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