平成14年度中連旭川大会

準々決勝

忠 和2−0(0−0)春光台
得点者 沖田(38分),石丸(43分)〔忠〕
忠 和 GK本間 DF立崎明,星野,山田 MF森,沖田,坪山,石丸,立崎聡,竹田 FW小藪 交替/FP澤田,高野
春光台 GK野口 DF高橋,西田,本間,佐々木将 MF佐々木健,杉,我妻,滝本,武曽 FW菅原 交替/久保,谷口
主審/宮越(広陵) 副審/北林(東光),高原(北門) 第4審/伊藤(広陵)
【戦評/久世(北都)】
 準々決勝第1試合は第1シードの忠和と初戦で附属を破り勝ち上がってきた春光台との対戦となった。春光台のキックオフで始まった試合は,お互い厳しいプレッシャーのかけあいからボールを奪い合う展開となった。開始1分,センターライン付近でのボールの奪い合いから得たFKを忠和沖田が直接シュートを放つがボールは惜しくもバーを叩く。忠和はMF沖田からのパスに小藪が走り込み中央突破を図る。一方春光台はMF杉からのアーリークロスに長身FW菅原が走り込むが決定機には至らない。5分春光台は左サイドから抜け出た杉がセンタリングし,ファーポストで菅原がヘディングで合わせるが忠和GK本間がキャッチする。その後も両チームとも激しくプレッシャーをかけあう展開で一進一退の攻防が続く。15分ゴール正面35m付近で得たFKを春光台杉が先ほどのお返しとばかりに直接ねらうがこれもバーにはじかれる。春光台は左サイドにボールを供給し,武曽,菅原が走り込む展開から次第にペースを握り始める。24分忠和は右CKに合わせようとした沖田が倒されDゾーンでFKを得る。このFKをDF山田が直接ねらうが,春光台の壁に当たりこぼれ球をねらったDF星野のシュートもゴールの枠を大きくはずれる。前半終了間際春光台は,菅原が相手DFのトラップミスを自陣で奪い,ドリブルで相手Dゾーン付近まで持ち込むと,忠和DFがたまらずファウル。このFKを杉がねらうがゴールには至らず。両チームとも厳しい中盤でのボールの奪い合いから,攻守の切り替えの速いスピーディーな展開の好ゲームとなった。
 後半も中盤での激しいボールの奪い合いから,スペースをねらってボールを出そうとするが,両チームとも集中したディフェンスでチャンスを作れない。37分,春光台がゴール正面30mで得たFKを杉が菅原に合わせるがGK本間がキャッチし得点には至らず。その直後左サイドに攻め込んだ忠和が混戦からMF立崎聡がセンタリング。こぼれたボールを沖田がGKを左に交わしてゴールに流し込み待望の先制点を奪う。先制点を奪った忠和は俄然勢いにのって攻め上がる。43分には右タッチライン際をドリブルで抜けたFW小藪が入れたグラウンダーのパスをゴール前で詰めていたMF石丸が落ち着いてシュート,勝負を決定づける2点目を奪った。その後中盤でボールを拾い始めた忠和がペースを握り,石丸,小藪の飛び出しから再三ゴールを狙うが追加点には至らない。春光台はDF本間らからのロングボールにFWが走り込むが星野,山田を中心とした忠和DFの出足もよく弾き返される。前半起点となった杉,武曽の左サイドも忠和MF森,坪山が抑え込みサイド攻撃を分断する。52分,59分と菅原が必死に忠和ゴールに迫るが得点できず。両チームとも厳しいプレッシャーをかけあい,素速い展開の好ゲームであったが地力に勝る忠和が準決勝に勝ち上がり,5年ぶりに上川代表決定戦への出場権を得た。


緑が丘2−0(2−0)東 明
得点者 出崎(5分),曽根(21分)〔緑〕
緑が丘 GK森 DF白石,中村,真嶋 MF瀧新,高屋,伊藤,桜庭,出崎 FW曽根,廣富 交替/FP高橋
東明 GK小野 DF岡田,小川,早勢,遠子内 MF佐藤,蟹谷,前田,大西 FW坂本,遠藤
主審/西川(聖園) 副審/佐藤(啓北),加藤(永山南) 第4審/石前(永山南)
【戦評/鈴木(愛宕)】
 準々決勝第2試合は組織的な攻撃を展開してきた緑が丘と,大西を中心としたスピーディーな攻撃で得点を重ねてきた東明のシード校同士の好カードとなった。試合開始早々サイドからの崩しをねらった緑が丘がペースを握った。そして5分,緑が丘はペナルティエリア左外,25mの距離でFKを得る。ゴール前では白石がファーサイドに流れ,桜庭も同サイドでDFを振り切ろうとした瞬間,出崎のねらいすましたFKはGKの頭上を越え,ゴール右上に吸い込まれた。開始早々のビハインドを,早い時間帯で取り戻そうと東明は反撃に出る。8分左サイドからの佐藤のCKは惜しくも二アポストに弾かれる。さらに11分にはFW大西が左サイドをドリブルで切れ込み,逆サイドに走り込んできた小川にあわせたが,小川のシュートはバーの上を越えてしまう。惜しい決定機を逃した東明だが,さらに攻勢は続き,MF蟹谷がDゾーン左から狙った30mのミドルシュートもバーに嫌われる。両チームとも中盤でのプレスが速いためフリーでボールを持たせてもらえないのだが,中盤でのルーズボールを拾う確率がやや東明が高く優勢に試合を進めた。しかし,この時間帯の東明の攻撃をしのぎきった緑が丘は21分,貴重な追加点を奪う。右CKをファーサイドにいた白石がヘッドでゴール前に折り返すとFW曽根が倒れ込みながら鮮やかなボレーシュート。ボールはゴール中央に見事に突き刺さった。2点を追いかける東明は大西を起点に右サイドから何度も攻め上がるが得点を奪うことは「できず,前半は2対0で折り返した。
 後半は両チームともラインをあげ,前半以上にプレスがきつく,自由にボールをキープできない。前半東明は中盤の組み立てから前線にボールを送っていたのだが,後半は逆サイドへのロングフィードを多用し,展開を図る。39分には東明遠藤がロングシュートを放つが緑が丘GK森のファインセーブにより得点差をつめることができない。緑が丘は中盤で伊藤,瀧新が献身的にボールを拾い,東明の攻撃をくい止める。攻撃面では桜庭,曽根が豊富な運動量から縦横無尽に動き回り,リズムをつかむ。東明も蟹谷の配球から大西,遠藤のスピードを生かした攻撃に出るが攻撃が単発で,中村,白石の緑が丘DFを崩せない。結局両チームの堅い守りに追加点を奪えず,緑が丘が2対0で勝ち,6年連続で上川代表決定戦の出場権を得た。


北 門5−2(2−2)北 星
得点者 木下(11分,15分),市場(41分,58分),林崎(43分)〔門〕伝里(14分),奥田(22分)〔星〕
北門 GK寺本 DF山口,山崎,嶋田 MF林,長尾,高橋,林崎,御厩 FW木下,鈴木祐 交替/FP市場,鈴木貴,天池,大上戸
北星 GK加藤 DF石部,山本,斉藤 MF寺林,兼松,伝里,原田,鎌塚,近江谷 FW奥田 交替/GK佐々木,FP平澤
主審/大西(附属) 副審/添田(春光台),山岸(忠和) 第4審/村山(愛宕)
【戦評/則末(神居)】
 準決勝第3試合は第3シードの北門と,昨日PKでしぶとく勝ち上がってきた北星の対戦となった。試合開始早々から中盤でのパスワークに勝る北門がゲームを支配する。展開力,キープ力,スピードで上回る北門MFは,林崎,高橋,御厩を中心にグラウンドを幅広く使い攻撃を組み立てる。林崎が相手の攻撃の芽をつみ取り,御厩,高橋が両サイドにボールを配球,MF林,長尾がサイドをえぐって何度も北星ゴールを襲う。1分には御厩のパスを受けた長尾が早くもGKと1対1になる。このチャンスは北星GK加藤の出足もよく得点ならず。続く2分には林崎からのスルーパスを受けた林が左サイドを深くえぐってセンタリング,ゴール前で鈴木祐がフリーでヘディングシュートを放つが惜しくもボールはゴール右へはずれる。さらに6分には御厩が左からアウトサイドキックで絶妙のボールをゴール前に送ると高橋がヘディングでGKを破る。先制点かと思われたがボールはゴールポスト右を転がり得点にはならなかった。チャンスがありながら得点できないというイヤな展開となったが,11分北門は先制点をあげる。御厩が右サイドの長尾にパス。長尾のやや流れ気味のクロスをGKがはじいたところをFW木下が押し込みややラッキーな形で先制した。この1点で勢いにのるかと思われた北門だが,14分Dゾーン左20mのFKを北星伝里に直接決められ,同点に追いつかれる。しかし,その直後の15分,またしても右サイドの長尾がハイクロス。木下がGKと競り合うながらボールをとらえヘッドで追加点を奪う。北星は,FW奥田のスピードを生かしたカウンターアタックで反撃に出ようとするが,中盤を制圧し,長尾,林のチャンスメークから,効果的なサイドアタックをしかける北門に劣勢強いられる。それでもこの日はやや安定感に欠けた北門DF。22分北星原田が中盤でボールを奪うと,巧みな動きで相手のマークをはずした奥田にスルーパス。奥田は右足インサイドでゴールポスト右内側に当てるシュートを放ち再度同点に追いついた。北星は鎌塚,原田が中盤で機能し始め,奥田を起点にゲームを盛り返す。
 しかし,後半北門のワイドな攻撃にじわじわと体力を奪われた北星は押され気味となる。SW山本が体を張って守るが,北門の中盤からのビルドアップにねらいをしぼりきれず,徐々にDFに綻びが生じ始める。37分には右サイドの長尾のクロスボールを中盤から飛び出した御厩がフリーでヘディングシュート。ボールはわずかに左にはずれた。41分北門は勢いにのる追加点を奪う。木下のFKから混戦となったところを市場が巧みにボールをキープ。GKをはずして左足で流し込み3対2とした。この1点で北門は一気呵成に攻め立てる。43分にはDゾーンで市場がファウルを受け得たFKを林崎がゴール右上に強烈に叩き込み勝負を決する4点目を奪った。北星もSW山本をトップに置くスクランブル体制をしくが,北門ペースは変わらず。高橋が左右のスペースに送り出すボールを受ける長尾,林のサイドアタッカーが北星ゴールを急襲。高橋,木下が何度もチャンスを得る。58分右サイドに流れた高橋の丁寧なパスを市場がフリーで無人のゴールに流し込み,とどめをさす5点目を奪った。結局ややディフェンスに不安定さをのぞかせたものの,中盤を支配し,ワイドな攻撃を終始しかけた北門が攻撃力で北星を圧倒,7年ぶりに上川代表決定戦へと駒を進めた。


明 星1−0(1−0)永山南
得点者 竹内(24分)〔明〕
明 星 GK松橋 DF辰巳,中尾,光永,山崎 MF上村,黒田,田井,瀧本 FW福屋,竹内 交替/FP初谷
永山南 GK渡部 DF中山,荒内,横溝 MF門木,河本憲,石川,石井,間崎 FW星,釜口 
主審/土岐(緑が丘) 副審/堀(永山),花輪(東明) 第4審/上中(神楽)
【戦評/高原(北門)】
 準決勝第4試合は明星,永山南の実力校の対決となった。前半立ち上がり,両者互いに中盤で速いプレスをかけていく中で最初のチャンスが訪れたのは2分,永山南のCKだった。左からのCKは明星GK松橋の頭上を越え,ファーサイドにいるFW釜口へ。釜口はボレーシュートを試みるが明星DFが懸命に体を寄せクリアし,最初のピンチを逃れる。一方の明星に最初にチャンスが訪れたのは7分。FW福屋のドリブルのスピードについていけない永山南DFがペナルティーエリア目前でファウル。主将上村がFKを直接狙ったが壁に当たり跳ね返される。その後,明星は福屋のスピードを生かしたドリブルや縦パス,対する永山南はMF河本憲を軸にサイドからのクロスとこぼれ球からのシュートと,両チームとも幾度かチャンスがあったが決定的な場面まではいかず,決め手がないまま時間が経過する。この均衡を破ったのは明星だった。24分中盤ハーフウェーライン付近でボールをもった上村が永山南DF陣の背後に絶妙のロングフィード。そのパスを受けた竹内が落ち着いてコントロールし,GKのポジションをよく見て左足でシュート。正確に蹴られたボールはゴール右ネットを揺らし先制点となった。
 後半に入り永山南が激しいプレスをしかけ,ルーズボールを拾って攻撃をつなげていくが,明星DFの守りは堅く,なかなかシュートまでもっていくことができないまま10分が過ぎる。ボールを支配する永南に最大のチャンスが訪れたのは42分。GK渡部のパントキックに反応した釜口がボールをコントロールし,ゴール左にボレーシュート。このシュートは明星GK松橋のファインセーブで惜しくも得点にならなかったが,このシュートを機に永南のシュートシーンが徐々に増えるようになる。明星も上村,田井を中心としてカウンターやセットプレーから反撃を試みるがGK渡部の冷静な判断でなかなか追加点を奪うことができない。一進一退の攻防が続き,永南も石井,石川の配球から星,門木の両サイドを使った波状攻撃や横溝のロングスローなどから同点をねらうが,GK松橋中心とした明星DFも最後まで集中力をきらせずに踏ん張り,虎の子の1点を守りきった明星が2年連続で準決勝に駒を進めた。


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