決勝 9月19日(日)忠和公園 | |
附 属4−0(1−0)永 山 | |
得点者 | 楠(25分,39分,56分,64分)(附) |
警 告 | 佐藤(永) |
附 属 | GK田中 DF原田,長瀬,新田,祖父江 MF金澤,山根,宮川(河口) FW松田康,楠 ,松本 |
永 山 | GK西村 DF野口勇樹,澤,佐藤貴,柴山(三好) MF中島(大森),高田,佐竹(布施),幸田(庄野),野口勇介 FW中井 |
【戦評/遠山(広陵)】 全道進出をかけた決勝戦は昨年に続いて2回目の進出となった永山と破壊力のある得点力が持ち味の附属との対戦となった。リーグ戦では拮抗した試合だっただけに緊迫した展開が予想される。天候は曇り。やや湿った芝の状態。20℃を切る気温でまずまずのピッチコンディション。附属のキックオフで幕を開ける。 ファーストシュートは永山。開始1分附属の攻撃を凌ぎ,カウンターから野口勇介,中井,高田が飛び出し左サイドを突破,野口勇介から高田にリターンしミドルシュートを放つも枠をとらえない。5分,永山は左サイドのスローインから野口勇介がゴール前にセンタリング。右から中島がDFと競りながら入ってくるもわずかに届かない。流れたボールから附属がカウンターで攻め上がり,松本が楠にラストパス。ゴール正面から強烈なシュートを放つもGK西村が弾きコーナーに逃れる。山根からのCKを松田康がゴール前フリーで受けシュートするもゴール左に外れる。永山にとってはやや押し込まれ苦しい展開が続く。クリアボールを附属に拾われ,前線にボールが収まらない。附属はシンプルに相手DF裏にFW松田康を走らせる。それでも10分,カウンターからまたも野口勇介,中島の両サイドで攻め上がりチャンスをつくる。2年生DFの澤にゴール前で松田康を押さえられていた附属は楠が左サイドに進出し,サイドから永山DFを崩しにかかる。1進1退の攻防が続く中,中盤でボールを受けた楠がセンターバックの間を抜けだしフリーに。決定的な場面で左足を振り抜くが,ポストにはじき返される。ここから附属の波状攻撃が激しさを増す。21分,PA右手前で得たFKを山根が低い弾道で狙いサイドネット。24分は楠,松田康,山根が絡み右サイドからセンタリングを上げシュートまで後一歩と迫る。先制点は25分。右コーナーを得た附属は山根がゴール前に柔らかいボールを上げると一瞬フリーになった楠がヘディング。ゴール左に決め先制する。 永山は前線の高田にボールを集め,幸田から野口勇介,中島へとサイドを攻略使用とするも中盤をシンプルにはじき返す附属DFに手を焼き,バイタルへの進出ができない。それでも32分右サイドで得たスローインから幸田が右足を振り抜きミドルシュートを放つもバーを超える。終盤,楠がドリブルからDFをかわしPA内正面からシュート,直後に山根も自らドリブルで運びシュートを放つも,追加点は奪えず前半を折り返す。 後半も立ち上がりは附属ペース。37分,楠が右サイドから低い弾道で折り返し松田康がスルー。後ろから山根がダイレクトでシュートを放つ。これはバーを超えたが,附属の厚い攻撃に序盤から永山は苦しむ。39分,右コーナーから山根がけると1点目の再現かと思うようなヘディングで楠が決めて2点差とする。2点のビハインドを早く返したい永山は高田,中島へとつないだカウンターのラストパスを野口勇介に送るもシュートまで至らない。逆にこのカウンターから附属は松田康がフリーでPA右に進出。GK西村が勇敢につめてシュートを至近距離で受ける。2点を奪った附属は守備面ではややリトリートし,中盤でのプレッシャーから激しく奪い前線にシンプルにフィードしてスピードに乗った攻撃を繰り返す。センターバックの原田が裏をとらせないポジショニングのため,サイドの野口勇介から活路を見いだそうとする。43分中井からのスルーパスに野口勇介が左サイドを突破。折り返しを中島が走り込みヘディングで合わせようとするも大きく超えてしまう。49分には高田からのパスを野口勇介がPA手前の正面で受けるも新田がDFに戻りシュートを打たせてもらえない。選手交代を繰り返し,運動量を保つ永山だが附属のスピードについて行くため選手が自陣に押し込まれる時間が長く,攻撃時の前線へのスピードを加速できない。56分山根のくさびを受けた松田が楠にPA手前で横パス。DFを2度のターンで振り切り,永山を突き放す3点目をゴール右隅に決める。さらに勢いに乗る附属は62分ドリブルで前線に上がった原田がPA内でPKを得る。4点目かと思われたが,これはGK西村がコースをしっかりと読み,右隅ぎりぎりで弾く。しかし,64分金沢からスルーパスを受けた山根が左サイドに進出。ゴール前の楠に折り返す。これを鮮やかに決め4点目を上げる。 何とか1点を返したい永山はDFもラインを上げ,澤も積極的にドリブルで仕掛ける部面が増える。68分,左サイドで三好とのワンツーパスから澤が抜け出し切り崩すもラストパスは上がらずCKとなる。69分,中井がゴール前の正面で高田からのパスを受けターン。振り向きざまにシュートを放つもGK田中が正面でがっちりとセーブする。最後に全員攻撃を仕掛け何とか1点を奪いたかった永山だが,ここでタイムアップ。附属の圧倒的な攻撃力の前に涙をのんだ。また,附属は楠がまたもやハットトリックを決め,初の全道進出に勢いをつけた形となった。 |