平成21年度 上川代表決定戦

平成21年7月15日(水),16日(木)
名寄市

決勝 7月16日名寄健康の森グランド
緑が丘3−0(1−0)永山南
得点者 猪川(11分),豊田(53分),相澤(59分)(緑)
警 告 八重尾(永)
緑が丘 GK吉田 DF館山,津田,大田,酒井 MF猪川,篠原,横田,田端 FW國本,豊田 交代/FW相澤
永山南 GK松元 DF上用,萩谷,八重尾,登野 MF梶谷,猪又,橋本,近藤,藤原 FW山本 交代/MF前田 DF鈴木
主審/五十嵐(道北協会) 副審/矢吹(旭川協会),山本(旭川協会) 第4審/目黒(旭川協会)
【戦評/則末(啓北)】 決勝は昨年秋の会長杯,今年の中連旭川大会と常に決勝で争ってきた永山南と緑が丘の対戦となった。緑が丘はMF篠原が中盤でボールを拾いながら,左サイドのMF猪川の突破から攻撃の糸口を探す。猪川の縦の突破に永山南守備陣は手を焼き,二度,三度と崩されかかる。しかし,それを何とか持ちこたえると,永山南が反撃。FW山本にボールを集め,そのポストプレーからチャンスを探る。緑が丘守備陣が山本を警戒するあまり,バランスを崩して中央に集まった瞬間に,山本の周辺をMF橋本,近藤,猪又がフリーランニング。そこへ山本からタイミングよくパスが供給され,チャンスを生み出す。7分には猪又からパスを受けた山本が一転,今度は素早くターンし緑が丘守備陣の隙をついてドリブルで進み,GKと1対1になるチャンスをつくるがシュートはわずかに右に外れる。山本のプレーに混乱し始めた緑が丘だが,一つのプレーが流れを変える。11分中盤でMF田端からFW豊田を経由して,右サイドの横田へスルーパスが出る。サイドを深く駆け上がった横田は,逆サイドまでクロスボールを送ると,待ちかまえていた猪川が左足でダイレクトの鮮やかなボレーシュート。ボールはドライブがかかりながらゴールに突き刺さり,先制点をあげた。1点を奪ったことで,俄然リズムのよくなった緑が丘は,田端が,豊田とのコンビネーションから壁パスを繰り返し,永山南ゴールに迫る。18分にも豊田が,田端とのダブルパスから相手DFと競り合いシュートを放つが,永山南もDF上用が体を寄せたため,わずかに左へ外れる。19分にも豊田のターンから猪川が左サイドを突破するなど,攻撃を繰り返し永山南の3ラインをどんどん後退させる。しかし,チャンスはあるがなかなか緑が丘は追加点があげられない。20分には酒井の左CKが抜けてきたところを豊田がワントラップし,ゴール右隅へ左足でシュートを放つが,GK松元が横っ飛びで押さえる。開始直後こそ山本のポストプレーからの対応に苦慮していた緑が丘だが,DF館山がより深く位置することで対応。山本に前こそ向かれるが,DF陣が簡単には飛び込まず,最後の最後でDF酒井やDF津田と館山が二人がかりで対処し,何とか抑える。また,中盤を支配することで,2列目の飛び出しまで時間をかけさせ,山本を前線で孤立させる。 後半は開始直後山本のボールキープから近藤が相手DFをスピードで突破しファーストシュートを放つ。さらに33分にも山本のポストプレーから近藤がサイド深くえぐりセンタリング。山本がヘッドシュートを放つなど,永山南が攻勢に出る。しかし,この時間帯をしのいだ緑が丘が次々とチャンスを作り出す。35分には横田が縦に突っかけ右サイドに流れた豊田にパス。縦に突破した豊田はGKと1対1になるが一瞬シュートチャンスを逸したところをGK松元に抑えられる。37分には猪川が左サイドを崩してセンタリング,FW國本がニアで合わせるがわずかに右に外れる。38分にも田端が國本とのワンツーからシュートと,2試合目の疲れのためか永山南の選手に疲労が見え始め,中盤が間延びし自由自在に攻撃を組み立てられる。しかし,40分猪川,43分田端のパスから横田,46分大田のロングフィードから猪川と再三決定的なチャンスを迎えるが,緑が丘も2試合目の疲労のためかフィニッシュに精度を欠きどうしても追加点を奪えないいやな展開となる。実際永山南は運動量こそ落ちながらも山本のキープ力を生かしてここぞという場面では得点の可能性のあるプレーが生まれる。45分には山本が左サイドで相手DFを二人かわしている間に,長い距離を走った猪又がゴール前に飛び出てシュートを放つがわずかにオフサイド。49分には山本が自らが得た35mのFKを直接ねらうとクロスバーを直撃させなど,いつ同点に追いついてもおかしくない場面を作り出す。しかし,52分緑が丘は大きな大きな追加点をあげる。横田のスローインを受けた豊田がするすると中に切れ込むと,エアポケットにはまったように,永山南守備陣はドリブルを許す。豊田はDFの間をすり抜けると最後はGKまでかわして右足で慎重にけり込んだ。この1点で勝負の行方は決した。緑が丘はロスタイム,相澤がペナルティエリア右外で待つ篠原にボールを預けてダイアゴナルラン。篠原からの絶妙のタイミングのスルーパスを受けるとGKの出際を技ありのシュートを決め,永山南にとどめを刺した。終わってみれば3対0のスコアで緑が丘が勝ち,2年ぶり15度目の全道大会出場を決めた。


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