準決勝
神 楽1−0(0−0)啓 北
得点者 田畑(40分)(神)
警 告 山内(啓)
神 楽 GK田中舘 DF寺林,小林,綿谷,上野 MF斉藤,首藤,石川,谷口,小川 FW小澤 交代/FP川上,田畑,東
啓 北 GK永井 DF酒井,高橋竣,茂木,干場 MF藤村,保田,山内,斉藤 FW藤原,笠原 交代/FP西根
主審/嵯峨(北門) 副審/三浦(神居),山本(聖園) 第4審/宮川(永山南)
【戦評/鈴木(愛宕)】
 準決勝第1試合は第1シードの啓北と第4シードの神楽の対戦。春季リーグでは1対0で啓北が勝利を収めているが,両校共に山内,首藤といった攻守の要となる選手を擁し,中盤での激しい闘いが予想された。序盤は予想通り中盤でのボールの奪い合いが続き,10分まで両チームシュートなし。神楽はラインを高く保ち,啓北FW陣の飛び出しを再三オフサイドトラップで対応し,攻撃の芽をつむ。8分啓北は酒井が右サイドから持ち込みCKを得るが神楽DFが落ち着いてクリアする。11分神楽も中盤の混戦から上野が左サイドからドリブルで持ち込みシュートするもバランスを崩しミートできず。20分を過ぎるが膠着状態は続く。ここまで啓北は神楽DF陣の意志統一されたラインコントロールに攻めあぐねる。25分神楽はゴール右25m付近からのFKを首藤が右足でカーブをかけてゴール左隅を狙うが枠をはずしてしまう。26分今度は啓北がペナルティエリア右角付近のFKを酒井が低いボールでゴール前に蹴りこむが合わず。前半終了間際には啓北MF藤村が右サイドのスペースに絶妙のタイミングで飛び出し,酒井とのコンビネーションで中へ折り返すが神楽DFの堅い守りにシュートを打たせてもらえない。
 ハーフタイムをはさみ啓北が神楽のDFラインをどう破るかが見所となった。神楽は前半25分に田畑を投入し2トップに変更。中盤,首藤からのスルーパスで得点を狙う。34分啓北は左CKをファーへいいボールを入れるが,神楽GK田中舘が片手でパンチして防ぐ。啓北はMF斉藤が2列目からの飛び出しでラインを破ろうと企てる。40分神楽は田畑がゴール前へ縦に出たボールをDFと競り合いながらもGKが出てきたところをヘッドで押し込み値千金のゴールを決める。1点のビハインドになった啓北の攻撃の激しさは増し,酒井,茂木が果敢にドリブル突破で崩しにかかる。51分啓北は中盤から山内が左サイド笠原へ。笠原は縦へ突破すると見せかけてDFのウラを通してゴール前へ走り込む藤原へスルーパスをつなぐが,神楽DFが厳しい守りでシュートを阻止する。53分啓北は中盤の混戦で笠原がヒールで絶妙のパスを山内につなぐ。山内はDFを抜き去りGKを1対1となり左隅を狙うがGK田中舘が見事に反応し.両手ではじき出す。その後も山内はきれのあるドリブルでゴールに迫るが,綿谷の厳しいマークでシュートをうつことができない。結局終盤の啓北の猛攻をしのいだ神楽DF陣の攻守が勝利を呼び寄せた。
 
広 陵1−0(0−0,延1−0)緑が丘
得点者 深川(62分)(広)
警 告 永井(緑)
広 陵 GK喜多 DF水野,高橋,大沼,深川 MF伊藤,朝光,松岡,田中 FW吉田,小野 交代/FP斉藤,大野,谷
緑が丘 GK林 DF千葉翔,小野,渡部,太田 MF猪川,田端,宮永,佐藤力 FW荒川翔,久保 交代/FP相澤,永井
【戦評/久世(六合)】
 準決勝第2試合は,両チーム共に中盤でプレッシャーをかけあいながら試合の主導権を握ろうとする。広陵はMF松岡,田中がFWにパスを送り攻撃のチャンスをつかもうとするが緑が丘DFの寄せにあい,シュートの精度に欠く。緑が丘は両サイドでショートパスをつないで攻め上がろうとするが,広陵DFのマークに攻撃の糸口をつかめない。一進一退の攻防が続く中,中盤でゲームをコントロールし始めた広陵は伊藤,朝光がパスを受け緑が丘DFラインの突破を図る。緑が丘は2トップにボールが収まらないため,苦しい展開が続く。互いに決定機を作れないまま,試合は進行するが,広陵は交代出場の斉藤の力強いドリブルからチャンスを作る。27分右サイドの攻撃から得たCKを広陵は大沼がゴール前に高いボールを入れる。このボールをファーポストに走り込んだ高橋が高い打点でヘッドシュートを放つがバーにあたって跳ね返りゴールを奪えない。
 後半広陵はDFの深川をFWにあげる。緑が丘は34分広陵のDFのクリアミスを高い位置で拾った相澤が永井との連携からシュートを放つが広陵DFの寄せが激しくゴール右に外れる。FWの前線からのチェックでチャンスをつかみ始めた緑が丘は,相澤が右サイドで受けたボールを左サイドから走り込んだ宮永にパス。このパスをゴール前の永井に折り返しシュートチャンスを得るが,広陵DFの体を張った守備でゴールを割れない。緑が丘の攻撃をしのいだ広陵は前線に張る深川,吉田にクロスボールを送り,ポストプレーから攻撃をしかけるが決定機を作れず。50分広陵は深川をDFに戻して修正を図る。終了間際緑が丘は相澤のポストプレーからダイレクトパスを受けた佐藤力が右サイドを抜け出し,逆サイドに走り込んだ永井へアーリークロスを入れるが惜しくもオフサイドとなる。両者スコアレスのまま延長戦に突入する。
 延長開始直後の62分,広陵は中央突破を図って得たCKを大沼が左足でハイボールをフォアポストに蹴りこむ。ファーポストで高橋がヘッドで折り返すと,ゴール右に走り込んだ深川が頭で合わせて待望の先制点が入る。追いつきたい緑が丘だが,荒川翔のドリブルによる突破も広陵の厳しいマークにタイムアップ。緊迫したゲームを広陵が制し,決勝に進出した。
主審/矢吹(協会) 副審/村上(永山),南向(春光台) 第4審/森(忠和)


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