準々決勝 | |
啓 北4−1(1−0)東 明 | |
得点者 | 山内(15分,52分),酒井(35分),斉藤(42分)(啓)佐々木(59分)(東) |
啓 北 | GK永井 DF酒井,高橋竣,茂木,干場 MF藤村,保田,山内,西根 FW藤原,笠原 交代/GK重綱 FP斉藤,新井,高橋拓 |
東 明 | GK弓場 DF清水,梅木,佐藤裕,荒井 MF山川,木下,松井,蔵重 FW石川,佐々木 交代/FP森,金生,木村 |
【戦評/鈴木(愛宕)】 上代出場をかけた準々決勝第1試合は,共に初戦を危なげなく勝ち上がってきた第1シードの啓北と東明の対戦となった。立ち上がり中盤での攻防が続いたが,徐々に啓北のパスワークに冴えが見え始め,東明は中央の守備陣を固めシュートをうたせない。最初のシュートは6分,ペナルティエリア前で得たFKをDF酒井が直接狙うと見せかけMF山内へ。山内は反転して左足で狙うも枠を外れる。東明はカウンター気味に攻撃をしかけるが,枚数が足りずシュートに至ることができない。10分啓北は山内がゴール前20m付近でボールをフリーで受け右足でシュート。右バーに当たり跳ね返ったところをFW藤原がつめるが枠をはずしてしまう。12分には右サイドから酒井があげたセンタリングのこぼれ球を山内がシュートするがゴールならず。15分啓北は左サイドでDF干場がキープ。FW笠原とのワンツーでゴールエリア付近まで進出した干場は山内へパス。フリーの山内はワントラップして右足を振り抜くと,ゴールネットに突き刺さり先制点をあげる。23分には自陣で受けたボールを右サイドでMF藤村が,スペースに走り込む笠原に絶妙のスルーパス。笠原がGKと1対1になりシュートを放つが,これは東明GK弓場が判断良く飛び出しストップする。さらにCKかr4あファーサイドに飛び込んだDF茂木がダイレクトで合わせるがポストに嫌われる。防戦一方の東明だが,必死の守りで前半を1点に抑えた。 後半も開始早々から啓北が連続でCKを得る。しかし,酒井がニアに送るが味方には合わず追加点とはならない。個々の能力に勝る啓北は笠原,酒井,山内らのきれのあるドリブルで東明ゴールに迫る。35分右サイドで藤村と酒井のコンビネーションから東明DFを抜き去り,酒井が角度のないところから2点目をあげる。さらに啓北は44分,酒井の左CKをニアで斉藤が合わせて3点目を奪う。何とか1点を返したい東明は,DF裏への長いボールでFW佐々木に合わせようと試みるがシュートまでいかない。52分啓北は山内と笠原のコンビネーションから山内がペナルティエリア右へ持ち込み,ゴール左隅に駄目押しの4点目を決めた。東明も59分啓北守備陣のパスミスをつめた佐々木が25m付近から1点を返すが反撃もここまで。啓北が2年連続で9度目の上川代表決定戦への出場を決めた。 |
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主審/大西(附属) 副審/添田(広陵),三浦(神居) 第4審/村上(永山) | |
神 楽2−0(1−0)永山南 | |
得点者 | 綿谷(4分),石川(39分)(神) |
警 告 | 安藤(北) |
神 楽 | GK田中舘 DF寺林,小林,綿谷,上野 MF斉藤,首藤,石川,谷口 FW川上,小澤 交代/FP田畑,小川 |
永山南 | GK松元 DF北野,藤原祐,高橋直,佐伯 MF梶谷,猪又,高橋佑,片山 FW山本,藤原貴 交代/FP安念,前田 |
【戦評/久世(六合)】 立ち上がりから両チームともシンプルにつなぐ展開となる。開始2分神楽は右サイド深い位置で得たスローインからDF綿谷が意表をつくミドルシュートを放つ。これがゴール上に吸い込まれ神楽が先制点を奪う。勢いにのる神楽は右MF石川がスピードにのったドリブルで右サイドを突破し,ゴール前にセンタリングを送るが追加点を奪えない。追いつきたい永山南は山本へのダイレクトプレーや,裏への飛び出しからチャンスをうかがう。9分神楽GKのクリアボールを山本が拾い,DFを競り合いながら神楽ゴールに向かって突進する。振り切られそうなるところを,神楽DF小林がスライディングでからくもピンチを逃れる。その後も山本,藤原貴の縦への飛び出しから攻撃をしかける永山南に対して,神楽DFは集中した守備で攻め込ませない。一方神楽は綿谷,上野の両サイドバックの攻撃参加から永山南ゴール前にロングパスを送るが,永山南GK松元がことごとくキャッチし決定機を作らせない。前半は1対0で折り返す。 後半に入り,35分左サイドハーフライン付近で山本がパスを受け,神楽DFを巧みなステップで 次々とかわしゴールに向かう。ペナルティエリア手前で振り切られそうになった神楽DFがたまらずファウルで止めFKを得る。山本が蹴ったボールは神楽壁に当たり,こぼれ球を佐伯がシュートするが神楽GK田中舘が落ち着いてキャッチする。その後も永山南は左サイドに大きく開いた山本の飛び出しから,度々チャンスを作るが神楽DF陣の必死の守備で跳ね返す。39分神楽は右サイドにドリブルで切れ込んだ首藤が相手DFと競り合いながらゴール前に入れたパスを折り返したところに,石川が飛び込みスライディングしながらシュートする。永山南GKも必死にセーブしようとするが及ばずゴール右隅に決まり,貴重な追加点をあげる。1点を返したい永山南は神楽DFラインの裏へロングパスを送るが,神楽守備陣の体を張った守りにシュートチャンスを作れない。最後まで集中した守備で永山南の攻撃を抑え,両サイドを使った攻撃から得点をあげた神楽が9年ぶり5度目のベスト4に進出した。 |
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主審/嵯峨(北門) 副審/山本(聖園),後藤(明星) 第4審/伊藤(東陽) | |
広 陵2−0(2−0)愛 宕 | |
得点者 | 伊藤(3分,26分)(広) |
広 陵 | GK喜多 DF水野,高橋,大沼,深川 MF伊藤,朝光,松岡,田中 FW吉田,小野 |
愛 宕 | GK森 DF網野,野越,大橋,山口 MF鈴木,石崎,大門,芝山 FW越智,多田 交代/FP伊藤,難波 |
【戦評/則末(啓北)】 共にディビジョン1同士の対戦となった第1試合。開始直後から広陵がリズムをまずつかむ。1分大沼の右CKはカーブを描きGKを破ってゴールに向かうがDF大橋がゴールカバーしヘディングでクリアする。さらに再度のCKはDF高橋が頭で合わせるがわずかにゴールバーを越える。CKからチャンスをつかみ,愛宕守備陣にプレッシャーを与えた成果が3分に生まれる。小野がペナルティエリア内左から中央に入れると,ボールは左バーに当たって跳ね返る。それをMF伊藤がプッシュして先制点をあげる。1点を追いかける展開となった愛宕だが,中盤で石崎がボールを奪取し,DFラインの背後にボールを落とし,越智のスピードからチャンスをつかみ出す。6分には網野,8分には大橋とDF陣も積極的にオーバーラップをしかけシュートを放つ。広陵は,松岡,田中が豊富な運動量でボールを運ぶのに対し,愛宕は石崎,多田が中盤を構成し,一進一退の攻防となる。同点に追いつきたい愛宕は21分,MF芝山,多田とつなぎ,越智のスピードからゴールに迫るが,広陵DF深川がカバーに入り事なきをえる。ゲームが動いたのは26分,広陵は小野のポストプレーから右サイドの伊藤に展開。伊藤はドリブルから中に切り返し左足でシュート。ボールはゴール右隅に吸い込まれた。 後半も広陵は松岡,田中が中盤でボールを拾い,小野のポストプレーから攻勢に出る。愛宕は何とか最終ラインで大橋がしのぐものの,全体的にラインが下げられ,前線の越智への補給路が断たれる。また,広陵CB深川が立ちふさがり,攻撃の芽を摘み取る。それでも愛宕は43分,相手の越智,多田が前線でがんばり決定的な場面を作り出したが,越智のシュートはバーをかすめた。残り15分となり愛宕は大橋を前線にあげ反撃を試みる。53分大橋のFKのこぼれ球を越智がダイレクトのボレーで狙うがゴールをそれる。試合は結局深川を中心として愛宕攻撃陣のスピードを封じ込めた広陵が,相手のミスにつけこんで2点を奪い勝利,2年連続8度目の準決勝進出を決めた。 |
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主審/矢吹(協会) 副審/飛世(東明),佐藤(光陽) 第4審/日里(啓北) | |
緑が丘1−0(0−0)六 合 | |
得点者 | 近江(41分)(緑) |
警 告 | 千葉峻,中島,近江,宮下(緑)野村,渡辺(六) |
緑が丘 | GK青田 DF千葉峻,佐藤力,小野,太田 MF中島,近江,猪川,田端 FW荒川翔,宮下 交代/GK長谷川 FP千葉翔,相澤,宮永,久保,渡部,永井 |
六 合 | GK白橋 DF吉田,永井,熊谷,西館 MF野村,渡辺,川上,柳原,杉森 FW新村 交代/FP中里 |
【戦評/則末(啓北)】 第4試合緑が丘と六合は開始早々から緑が丘がリズムをつかむ。中盤で佐藤力,田端がボールを支配。MF近江,DF千葉峻の左サイド,FW荒川翔,宮下のポストプレーから再三チャンスをつかむ。しかし,六合GK白橋も健闘,ファインセーブを連発し,ピンチを救う。8分にはDF中島からのロングフィードが近江へ。六合DFと競り合いこぼれたボールを宮下が左コーナー付近で拾い,ドリブルで中に切れ込みシュートを放つが白橋がストップ。15分には千葉峻の左からのクロスに荒川翔がダイビングヘッドで合わせるが,ボールはポストをたたく。六合はDFラインから前線の中里をターゲットにロングフィードから攻撃の糸口をつかもうとするが,中島を中心とした緑が丘守備陣は落ち着いて対処し,六合にシュートチャンスを与えない。一方,序盤こそ緑が丘にゴールを脅かされた六合守備陣だが,次第に緑が丘の攻撃に慣れ,DF永井を中心にシュートまで至らせないディフェンスが目立ち始め,試合は膠着状態への入る。 後半はMF渡辺にボールが集まり始め六合がペースをつかむかと思われたが,その時間帯をしのぐと再び緑が丘の攻撃陣が機能し始める。36分には近江のスルーパスから宮下が抜け出て,相手DFをかわしてGKと1対1になるがまたしても白橋がストップする。しかし,41分緑が丘はついに先制点をあげる。ショートコーナーを受けた猪川がセンタリングをあげると,フリーの近江がヘッドでゴールに流し込み均衡を破った。この得点で勢いにのった緑が丘は猪川の右サイド,近江の左サイドと両サイドから攻撃を仕掛け出す。46分には左サイドへの展開から近江が折り返し,最後は荒川翔がヒールで狙うがわずかに外れる。48分には宮下の折り返しがゴールポストにあたるなど,2トップが幾度か決定機を迎えるものの追加点を奪えない。終了間際には六合も反撃,ゴール前の混戦から最後は柳原がシュートチャンスを迎えるが,GK青田が判断良く飛び出しシュートストップ。結局1対0で緑が丘が勝ち,4年連続24度目の上川代表決定戦へと駒を進めた。 |
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主審/西川(永山南) 副審/柴田(北星),谷山(神楽) 第4審/目黒(神楽) |