決勝 | |
東 明2−1(2−1)緑が丘 | |
得点者 | 渡邊(7分),26分〔東〕杉本匠(11分)〔緑〕 |
警 告 | 黒沼(緑) |
東 明 | GK小足 DF嵯峨,澤田,宮崎,前田 MF谷口,徳廣,木村,松井,渡邊 FW鈴木 交替/FP中村,山中,垣見 |
緑が丘 | GK西川 DF滝口,黒沼,広重,柳澤 MF成田洋,三浦峻,杉本匠,塚田 FW鷹橋,成田祐 交替/FP室野,猪川,轡田,館山 |
主審/西川(聖園) 副審/高原(北門),谷山(神楽) 第4審/柴田(北星) | |
【戦評/則末(啓北)】 決勝は大会2連覇を狙う緑が丘中学校と初優勝をねらう東明中学校の対戦となった。昨秋の新人戦,今春のイレブン杯と2度の決勝で敗れている東明が雪辱を果たすのか,8大会連続優勝を果たしている緑が丘が無敗記録を伸ばすのか注目の一戦は,急に降り出した小雨の中行われた。開始直後緑が丘は成田祐にボールが集まり,優勢にたつ。中盤では成田洋がボールを奪取し,今大会絶好調の左サイド杉本匠から攻撃を繰り返す。しかし,7分東明は中盤で徳廣がボールをカットし,左サイドの渡邊にパス。緑が丘DFのアプローチが遅れ,渡邊はいい状態で前を向き数歩ドリブルすると,DFを抜ききらないうちに左足を一閃。ボールは鋭くカーブを描きながら今大会無失点のGK西川の頭上を破り東明が先制点を奪った。だが,緑が丘は慌てない。11分バイタルエリアでボールを受けた成田祐が相手DF二人を粘り強くかわし,逆サイドにパス。やや長いパスでピタリとは合わなかったが,後ろに回り込みながらこのパスを受けた杉本匠が相手DFを抜き去って左足でシュートを放つとゴールポスト右にあたってゴールに吸い込まれ同点となった。この1点でペースは再び緑が丘が握る。15分にも成田洋のパスから杉本匠がスピードで相手を抜き去り左足のシュートを放つ。緑が丘の守備のブロックも機能し,前線の選手がコースを限定して,セカンドDFが次から次へとタイミングよくカバーリングしてボールを奪う。相手選手へのアプローチ,ディレイ,チャレンジがピタリと合って次々と東明のボールキープを網にかける。だが東明も前田を中心に守備のギャップを生み出させず,うまく縦パスを送るスペースを消し去り,ウラをとられないディフェンスで緑が丘の攻撃を抑える。中盤でも徳廣が動き回りボールを拾う。26分東明は徳廣が中盤でボールを奪うと前田にスルーパス。前田が縦への突破にかかったため焦った緑が丘DFがたまらずにファウル,PKとなる。このPKを渡邊がゴール右隅にきっちりと決めて再び東明がリードを奪った。 後半は中盤にスペースが生まれ始めたため東明の中盤が活性化される。MF谷口がDFラインの前でボールを拾い,右サイドの松井,左サイドの渡邊もビルドアップに参加し攻撃を組み立てる。相手のトップに対してはDF宮崎が対応,前田の的確な指示で守備陣を引き締める。前半には入っていた緑が丘成田祐へのくさびのボールも入らず,緑が丘は中盤がフリーな状態でプレーできなくなる。東明のしぶといディフェンスにあった緑が丘は手詰まりの状態。ピンチなるとDゾーン付近に8人の選手が2ラインを見事に形成するコレクティブな守備をする東明守備陣を崩せない。時間だけがいたずらに経過し,攻撃に前半のようなワイドな広がりも見られず,分厚い中央を強引にこじ開けようとすると宮崎,前田を中心とした砦にはねかえされてしまう。それでも終了間際,意地を見せる緑が丘は杉本匠が2度敵陣深くえぐってクロスを送るがGK小足の懸命の守りに万事休す。2対1で東明が勝ち,旭川市の中連で初優勝を飾ると共に,緑が丘の9大会連続優勝阻み,無敗記録を55でストップさせた。 |