準決勝

広　陵４−０（２−０）啓　北
得点者	岩田（６分），石井（９分），室井（44分，46分）〔広〕
警告	菱木（広）
広　陵	ＧＫ久保田　ＤＦ宮原河，宮原枝，志摩，瀧本　ＭＦ室井，菱木，大谷，村松ＦＷ石井，岩田　交替/ＦＰ小林，上鶴，足立
啓　北	ＧＫ道木　ＤＦ山岸達，須藤，河野，高市　ＭＦ田中，田邊，中薗，山岸智　ＦＷ馬場，秋島　交替/ＦＰ管原，安田，小島，大塚
主審/矢吹（神居東）　副審/高原（北門），加藤（永山南）
【戦評/久世（北都）】　準決勝第１試合は広陵と啓北の対戦となった。開始早々啓北は左へ展開し，ＤＦ高市からの縦パスを受けたＦＷ馬場が落としたボールをＭＦ田邊がミドルシュートを放つ。啓北の左サイドからの積極的な攻撃に押し込まれそうになるが，５分広陵菱木の右からのセンタリングを啓北ＤＦがクリアミス。広陵ＦＷがシュートを放つが啓北ＧＫ道木がファインセーブでピンチを脱する。しかし，その直後広陵は左サイドで得たＦＫ室井がゴール正面へ送るとＦＷ岩田がフリーでヘディングシュートを決め先制点を奪う。その後，勢いづいた広陵がショートパスをつなぎ，菱木，大谷を起点に攻撃をしかける。９分右サイドでスローインを受けた石井がライン際にドリブルで切れ込み，角度のないところからセンターリングぎみのシュート。ＧＫがはじくもそのままボールはゴールインし２点目となる。その後も広陵はＦＷに入ったボールを菱木，大谷が素早くサポートに入り，正確につなぐ広陵が押し込む展開となる。啓北は田邊にボールを集めようとするが，広陵の素早いチェックにフリーにしてもらえない。啓北ＤＦも再三に渡ってペナルティエリアに入り込んでくる広陵の攻撃をＤＦ須藤を中心にしのぐ。前半終了間際，啓北田邊の縦パスをコントロールした馬場が秋島へ。秋島が粘ってキープし，ゴール正面付近でＦＫを得る。田邊がねらうがゴール左上に外れる。前半は中盤の運動量に勝る広陵がペースを握る展開となった。　後半啓北は管原，安田を投入し，３−５−２にフォーメーションを変え，反撃に出ようとする。36分田邊のスルーパスに馬場が走り込んで受けるが広陵ＤＦのねばり強い守備に決定機を得られない。37分には山岸達のスローインを馬場がヘッドで流し，秋島がボレーシュートするもＧＫ久保田の正面をつく。さらに啓北は小島を投入右サイド山岸達との連携からチャンスを作る。40分啓北は中盤でのヘディングの競り合いからゴール左30ｍの距離からＦＫを得，田邊がシュートするがゴール左に外れる。44分今度は広陵が右サイドでＦＫのチャンスを得，室井がＧＫの頭上を越すシュートを放ち３点目をあげる。さらに46分には中盤からドリブルで持ち込み左に展開。走り込んだ室井が正確にボールをコントロールし，ＧＫと１対１となる。これを落ち着いて流し込み４点目を決める。その後啓北もＤＦが積極的に攻め上がり１点を取りに行くがチャンスを得られないままタイムアップ。実力のある伝統校の対戦も思わぬ大差のつく試合となった。
永山南１−１（０−１）<ＰＫ４−２>北　門
得点者	上田（37分）〔永〕宿村（25分）〔北〕
永山南	ＧＫ中村　ＤＦ上田，吉村，川瀬　ＭＦ野田，工藤，河本，石井，佐々木　ＦＷ村中，武田　交替/ＧＫ阿部　ＦＰ猪俣，加藤
北　門	ＧＫ寺本　ＤＦ石田，渡邊，柳谷　ＭＦ木村，若狭，岸山，佐々木，市場　ＦＷ早坂，宿村　交替/ＦＰ三谷，鈴木陸，服部
主審/阿部（附属）　副審/宮越（広陵）丸田（啓北）
【戦評/鈴木（愛宕）】　準決勝第２試合は昨秋新人戦準決勝の再現となった。中盤での激しいボールの奪い合いから両者チャンスを作ろうとするが，正確性を欠きシュートに至らない。中盤でのツメの早い北門が徐々に優位に立つ。永山南は河本から左サイドにあがるＭＦ工藤，ＦＷ武田に長いボールを入れようとするが攻撃がやや単調になり北門ＤＦにシュートを打たせてもらえない。15分経過するも両者シュートはない状態が続く。21分永山南は左サイドの工藤から中央で待つ河本へセンタリング，右足ボレーで合わせるが枠に飛ばず。中盤での細かいパスワークからシュートチャンスをねらう北門だがエリア内での厳しいＤＦにシュートを打たせてもらえない。しかし，25分左サイドから若狭が入れたクロスボールを，永山南ＤＦがかぶりヘディングでクリアするが小さくなる。そのボールをＦＷ宿村が逃さずダイレクトで見事なボレーシュート。ボールは右上にたたき込まれ北門が先制する。　後半早い時間帯で同点に追いつきたい永山南は左サイドからのセンタリングからの得点をねらう。一方追加点を奪い楽に試合を進めたい北門も中盤でのチェックの手をゆるめることなくじりじりと永山南のゴールに迫る。37分永山南はハーフウェー付近で得たＦＫを河本が走り込むＤＦ上田にドンピシャのクロス。上田がダイレクトのボレーでゴール左隅にたたき込む。試合は振り出しに戻り中盤でのボールの奪い合いが激しさを増し，攻守の切り替えの速い展開となる。次第に両者決め手を欠く中，ファールで得たＦＫからチャンスをつかもうとするが得点には至らない。52分北門は右サイド服部のセンタリングを佐々木が頭で落とし岸山がワントラップシュート，ＧＫ阿部が横跳びではじいて惜しくも得点ならず。運動量の落ち始めた永山南に対して北門のチャンスが増える。57分右ＣＫを得た永山南は河本が速いボールを村中の足に合わせるがシュートはゴールの上にはずれる。59分には北門の右サイドのＦＫを石田が中へ，宿村がヘディングで合わせるがＧＫ阿部が難なくキャッチする。試合はこのまま延長戦に突入する。しかし，延長戦でも勝負がつかず昨秋に続いてのＰＫ戦となる。しかし，結果だけは違い，ＰＫ戦の結果４対２で永山南が昨秋の雪辱を果たした。

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