平成15年度旭川市中連サッカー大会

準々決勝

緑が丘中1−0(1−0)神楽中
得点者 出崎(5分)
緑が丘 GK森 DF黒沼,真嶋,富田 MF出崎,田中,斉藤,蝦名 FW加藤,廣富,高橋 交替/FP鷹橋,得能
神楽 GK佐藤 DF長瀬,安斉,谷 MF上野,沼田,淤見,佐野,長堀,片貝 FW日光 交替/FP根岸
主審/高木(光陽) 副審/添田(春光台),石前(永山南) 第4審/森(六合)
【戦評/久世(北都)】
 準々決勝第1試合は,優勝候補筆頭の緑が丘と附属を破って勝ち上がった神楽との対戦となった。試合開始から相手のペースを崩そうとプレッシャーをかける神楽に対して冷静にディフェンスでパスを回し,中盤へとつなぐ緑が丘がボールを支配する展開となった。開始5分,緑が丘は神楽ディフェンスのクリアボールを拾い,右サイド蝦名から廣富へとつないでCKを得る。右からのCKをフォアポストで待ち受けた出崎が神楽GKの頭上を越えるヘディングシュートを冷静にゴール右に決めて先制点をあげる。その後も,右サイドのスペースでボールを受けた蝦名のパスから廣富・高橋が縦への突破を図る。また,中盤の底でボールを拾った出崎が相手ディフェンスの裏を狙ってロングパスを出すが,長瀬を中心とする神楽ディフェンスの粘り強い守りで決定機には至らない。一方,神楽も先制点を奪われた後,カウンターから攻勢に出る。前線の長堀にボールを預け,左サイドのスペースに上野が走りこんでチャンスをうかがう。16分,神楽は長堀が相手陣内中央でボールを受けてスルーパスを出す。それに反応した日光が走りこむが,緑が丘ディフェンスの素早い寄せとGK森の冷静な判断でシュートできずに終わる。19分には右サイドの深い位置で神楽が得たフリーキックを長瀬がゴール前に入れ,片貝が右足でダイレクトシュートを狙うがディフェンスにはねかえされる。更に神楽は20分,ゴール前でパスを受けた日光が左に流れた片貝にダイレクトパス。左サイドをドリブルで深くえぐった片貝が右足で強烈なシュートを放つがGKにキャッチされる。前半は緑が丘がボールを支配し,正確にフォワードにつなぎ得点のチャンスを狙うのに対し,粘り強いディフェンスからのカウンターとセットプレーでチャンスをつくる神楽との好ゲームとなった。
 後半も開始から厳しくプレッシャーをかけ,ボールを奪おうとする神楽に対して,緑が丘は相手ボールを奪った後,速いタイミングでディフェンスからロングパスをフォワードに送り,攻撃をしかける展開となる。緑が丘はFW廣富・高橋のドリブルをフォローした加藤が右からアーリ−クロスを神楽ディフェンスの裏に入れるが,神楽ディフェンダーも集中力が切れることなくはね返す。39分,緑が丘は廣富が左サイドでドリブルをしかけたところ,神楽DF長瀬につかまれフリーキックを得る。斉藤が速いボールをゴール正面に蹴り,緑が丘FWが神楽ディフェンスをひきつれてニアに走りこんでできたスペースで出崎がヘディングシュートを放つが,神楽GK佐藤が好セーブでゴール上に逃れる。試合終了時間が迫り,神楽はCKから緑が丘ゴールを狙うが緑が丘ディフェンスの素早い寄せと的確なクリアのため,ゴールを割れずに試合終了のホイッスルが鳴る。最後まで相手にプレッシャーをかけ粘り強い守備からチャンスを作った神楽であったが,個々の選手の技術の高さと試合展開の巧みな緑が丘が準決勝へと勝ち進んだ。
東明中2−0(1−0)聖園中
得点者 田中(23分),小川(43分)〔東〕
東明 GK宮本 DF小島,遠子内,谷内 MF徳廣,本間,高畠,中澤,小川 FW田岡,田中 交代/佐藤
聖園 GK上林 DF三浦,北條大和,曽根 MF北條大吾,山ア,西口,近藤,阿羅,高橋 FW播磨 交代/FP尾形
主審/宮越(広陵) 副審/山岸(忠和),堀(永山) 第4審/辰田(神居東)
【戦評/鈴木(愛宕)】
 第2試合は昨日第4シードの明星を破って勢いにのる聖園と第6シードの東明の対戦となった。序盤は互いに攻守の切り替えの速い展開となった。10分過ぎから東明が徐々に流れをつかみ出す。中盤をシンプルにし,前線で待つ田中に長いボールを入れ,たびたび得点チャンスを得るが決め手に欠き,ゴールならない。何とか先取点をあげたい聖園もFW播磨が起点となってサイドから質の高いセンタリングを入れるが,遠子内を中心とした東明DFの堅い守りにシュートをうつことができない。たびたび得たFKで直接ゴールをねらうがそれも得点までには至らない。その後も東明が優勢に進める中,23分聖園陣内右中盤からMF高畠がゴール前へ長いボールを入れる。FW田岡がせってこぼれたボールに田中が猛ダッシュし,頭でゴール左に押し込んだ。
 後半に後半に入っても東明のスピードを生かした攻撃をやまず。中盤でカットしたボールを縦に走り込む選手に供給し,決定的なチャンスをたびたびつくるが,聖園GK上林の体をはった守りと北條大和を中心としたDFの必死の守りに惜しくもゴールならない。少ないチャンスを生かして同点に追いつきたい聖園は41分,右CKを西口が右足で中へ,ゴール前の競り合いでこぼれたボールをDF三浦がシュート。得点かと思われたが無情にもゴールの上をはずれる。ゴール前に猛攻をやめない東明は44分,田中がゴール前25m付近からシュート。2点目かと思われたが,惜しくもバーに当たり,ゴールならず。何とかピンチをしのぎ,反撃のチャンスをうかがっていた聖園だが,50分東明MF小川が中盤でボールをカットし猛スピードでぶっちぎりのドリブルでゴール前まで運びそのままゴール。その後も攻撃の手を緩めない東明に対して,一矢報いたい聖園だったが力及ばずタイムアップ。東明が開校以来初のベスト4に進出した。
北星中2−0(1−0)永山南中
得点者 奥田(15分,48分)〔北〕
北星 GK原田英 DF寺林,小林,原田佳 MF平澤,鎌塚聖,鎌塚貴,徳田,徳永 FW近江谷,奥田 
永山南 GK渡部 DF上田,中嶋,山内 MF櫻井,筒井,河本,石井,佐々木 FW間崎,星 交代/FP幅口,吉村
主審/土岐(緑が丘) 副審/村山(愛宕),大西(附属) 第4審/小林(緑が丘)
【戦評/則末(啓北)】
 第3試合は北星と永山南というシード校同士の対戦となった。まずオープニングシュートは永山南が放つ。1分左サイドから大きなサイドチェンジで北星DFをゆさぶったところで,MF筒井がアーリークロスを入れ,MF佐々木がシュートを放った。この展開から永山南がやや優勢かと思われたが,試合は次第に北星のリズムへと傾く。中盤でプレッシャーをかけあい,コントロールタワーの鎌塚聖,河本にタイトなマークが付き,互いに効果的なボールを出させないが,MF平澤,鎌塚貴が中盤でボールにからむ分だけ北星がツートップにボールが入り,地域を押し込む。永南は北星FWの近江谷,奥田のスピードに対処しきれず,苦戦を強いられる。15分,北星はペナルティーエリア内で近江谷からの短い縦パスを受けた奥田がインサイドで確実に決め先制点を奪う。永南も22分,27分と間崎がチャンスをつかむが,北星SW寺林もよくカバーし,シュートをうたせない。永南持ち味のパスワークを封じられ,前線への供給路を断たれる。また,トップへのサポートも足りないため,厚みのある攻撃ができず,単発に終わりがちである。運動量で勝った北星が中盤を制し,前半を1点のリードで終えた。
 後半も北星ペースで試合は進んだ。37分北星は奥田が右サイドを突破,ゴールラインまでえぐって折り返す決定的なチャンスを作る。このボールをMF徳永が合わせようとするが,間一髪のところでMF櫻井がスライディングで防ぐ。永南は中盤を圧倒されているため,両サイドのポジションが下げられ,なかなかサイドからの攻撃を組み立てられない。それでも41分には河本の右CKを山内がインサイドで合わせるが北星GK原田英の正面をつく。追加点をねらう北星は45分には平澤と奥田のワンツーパスから近江谷が抜け出しシュートを放つがこれも永南GK渡部の正面をつく。47分には鎌塚聖が抜けだしシュートを放つなどゲームは動き出す。そして48分,鎌塚貴の中盤での粘り強いプレーからこぼれたボールを奥田が強烈なシュートをゴール左隅にたたき込み決定的な2点目を奪った。後がない永南は途中交代した幅口にボールを集めチャンスを作ろうとするが,北星DF小林,原田佳が粘り強いプレーで阻止。全員のひたむきなディフェンスで永南を自由にプレーさせなかった北星が優勝候補の永南を下し,5年ぶりのベスト4に勝ち名乗りをあげた。
神居東中2−2(2−1,延長0−0)<PK4−3>広陵中
得点者 石井(14分,21分)〔神〕河江(10分),内村(60分)〔広〕
神居東 神居東 GK田中,DF盛安,加藤,鈴木,MF菅,中農,岩本,石井,松村 FW斉藤,三浦
広陵 GK渥海,DF菊池,大橋,山下,小坂,MF河江,加賀山,菱木,内村 FW加茂,岡田
主審/西川(聖園) 副審/花輪(東明),高原(北門) 第4審/佐藤(啓北)
【戦評/目黒(神楽)】
 中連旭川サッカー大会第4試合。快晴,30度近い気温。熱い戦いが始まった。第2シードの神居東とノーシードから勝ち上がった地力のある広陵。開始早々,ワイドに攻める広陵が中盤でボールを奪いチャンスをつくる。神居東も負けじとゴール前にボールを集めチャンスを伺う。最初のシュートは神居東。河江(広陵)と岩本(神居東)が右サイドで競り合い岩本が抜けグランダーで折り返す。詰めた松村(神居東)がシュートを放つが大きくポストを超える。広陵も負けじと攻めるが思うようにシュートに結びつかない。9分広陵DFの裏に出たボールにGKが飛び出すがファンブル。詰めてきた石井(神居東)がシュートを放つも戻ったGKがかろうじてセービング。10分,河江(広陵)がサイドでボールを受け神居東サイドバックを振り切りシュート。GK田中(神居東)も手に当てるがポストに跳ね返りゴール。均衡を破る1点を広陵があげた。神居東も石井,斉藤を中心に反撃に出るがシュートが打てない。両チームとも速い展開で攻撃を仕掛け,お互いにDFラインの裏にボール集め突破をねらうがDF陣の集中力が勝り決定機が作れない。14分鈴木(神居東)がオーバーラップしセンタリング。GK渥海が反応し飛び出すが頭を越えられる。飛び込んだ石井(神居東)が丁寧にヘディングし同点ゴールをもぎ取る。さらに21分,神居東が敵陣奥からのスローインをゴール前へ。広陵DFのクリアミスをGKがファンブル。詰めていた石井(神居東)がゴール左に勝ち越しのゴールを決める。反撃に出る広陵,追加点をねらう神居東。激しいアプローチでボールを奪い合う緊迫した状態が続くがこのまま前半終了。
 後半開始,両チームともDFラインを押し上げコンパクトな状態でゲームが進む。1点が重くのしかかる広陵。突き放したい神居東。ライン裏へボールを供給するが両チームDFの集中した守りに一進一退の攻防が繰り広げられる。お互いに決定的なチャンスもなく終了すると思われたが,ロスタイム直前,神居東DFがFW加茂(広陵)に対して痛恨のファール。ペナルティーエリアすぐ外でのフリーキック。キッカーは内村(広陵)。狙いすましたシュートはゴール左隅のポストに当たりゴール。奇跡的なゴールに会場から大きな歓声が沸いた。その後,タイムアップ。延長Vゴールへと突入。
 延長前半,俄然息を吹き返した広陵が神居東のゴールに襲いかかる。負けじと神居東も最後の力を振り絞りボールを奪いゴールをねらう。お互い何度もチャンスを作るがゴールを割れない。瞬く間に5分の前半が終了。延長後半,やや疲れの見えてきた神居東に対して広陵が波状攻撃を仕掛ける。まずは,加賀山(広陵)がDFのギャップを突破。シュートを放つがカバーリングDFがシュートブロック。さらに加賀山は2人のDFを振り切りシュートを放つがポスト上へはずれる。負けじと加茂(広陵)もDFを振り切り飛び出したGKの頭越しのループシュートを打つがポストに嫌われる。防戦一方の神居東であったが良く守りタイムアップ。70分で決着が付かずPK戦となる。先攻は神居東。1人目しっかりと決めた神居東。広陵はFW岡田。ゴール左隅に強烈なシュート。GK田中が判断良く飛びファインセーブ。しかし,神居東の2人目のシュートをGK渥海が冷静にセービング。4人目まで3−3のイーブン。神居東は5人目もしっかり決める。広陵5人目。落ち着いてねらったシュートはわずかに左にそれノーゴール。その瞬間,熱戦に終止符が打たれ神居東の準決勝進出が決まった。両チーム集中した戦いは,観衆に熱さを忘れさせ,感動とサッカーの醍醐味を十分に味わわせてくれた。身体を張りねばり強いディフェンスで勝ち上がった神居東,最後まであきらめずに攻撃を仕掛けた広陵に大きな拍手を送りたい。


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