平成17年度第3回U-15北海道・旭川地区リーグ兼 イレブン杯春季リーグ (平成17年度高円宮杯旭川地区1次予選)

準決勝 7月30日(月) コンサフィールド東川
緑が丘1−0(0−0,延1−0)HOKUEI
得点者 豊田(61分)(緑)
緑が丘 GK今多 DF館山,佐藤,大田,國本 MF田端,川口,猪川,横田 FW土田,久保 交替/FP豊田
HOKUEI GK浅野 DF加藤,河原崎 MF安藤,新重,本田,加賀谷,吉田 FW柏田,佐藤 交替/FP中島
主審/添田(広陵) 副審/目黒(神楽),川口(コンサ) 第4審/森(忠和)
【戦評/則末(啓北)】
 序盤から膠着状態が続いた準決勝第1試合。互いに中盤でプレッシャーをかけあい,相手に自由にプレーさせない。緑が丘は猪川が中盤をコントロール。MF田端もからんで,右の横田,左の川口のサイドから攻撃をしかける。HOKUEIは,緑が丘にボールの支配を許しながらも,中盤では新重が幅広く動き,CB河原崎が最終ラインで緑が丘の攻撃を防ぐ。攻撃ではMF本田を起点に攻めの糸口をさぐる。10分過ぎから緑が丘は猪川がボールに触れる回数が増え,HOKUEI陣内でのプレーが多くなる。12分には猪川が左サイドを単独突破。ゴールラインまで持ち込み,マイナスのボールを入れるが惜しくもFWが合わせることができず。15分,16分にはFW久保,MF横田がシュートを放つなど,徐々にシュートチャンスが増えてくる。しかし,緑が丘の左サイドの攻撃にHOKUEIDF加藤もよくくらいつき,ぎりぎりのところで対処する。GK浅野の判断もよく,積極的に前に出て,ゴールマウスを守る。緑が丘はMF田端が中盤で激しく動き,何とかチームの攻撃を活性化させようとし,右サイドの横田を走らせるスルーパスを送るが,HOKUEI吉田もスペースをケアし,対応する。前半は緑が丘が優勢に試合を進めるが,決定機をものにできず無得点で終わった。
 後半も緑が丘が攻撃のリズムをつかむ。3分には川口,4分には田端のパスから久保が得点機を迎える。HOKUEIは緑が丘田端,猪川の中盤でのボール奪取の前に,DFラインが後退し,苦しい展開を強いられる。緑が丘左サイドバックの大田にもボールが集まり始め,効果的な攻撃参加のもと,川口とのコンビネーションも冴え,敵陣深くまで進出する機会も多くなる。44分には久保と川口のワンツーから久保が抜け出しシュートを放つがわずかに左に外れる。46分には豊田のスルーパスに左にポジションを変えた横田が抜け出し,折り返す。このボールを田端が合わせるがGK浅野がストップしてピンチを逃れる。49分には田端が左サイドを突破し,センタリング。川口がワントラップしシュートを放つがGK浅野の正面をつく。HOKUEIは攻撃の中心本田までもが自陣に戻って守備し,緑が丘に得点の機会を与えない。DF安藤も集中した守備を見せ,緑が丘は幾度となく訪れた得点チャンスを生かせない。試合は60分戦って決着がつかず延長戦に突入する。
 そして61分ついに均衡が破れる。緑が丘猪川のスルーパスを受けた豊田がGKまでもかわし,左足で無人のゴールに流し込み,決勝点を奪った。70分間にわたって,攻撃を繰り返した緑が丘が,フィニッシュの精度には欠きながらも1対0で勝ち,全道への切符を手にした。
コンサドーレ旭川2−1(0−1,延1−0)神楽・東神楽
得点者 高橋(36分),高木(64分)(コ)斉藤(7分)(神)
コンサ GK武島 DF後藤,西垣,宮本 MF高橋,細岡,玉田,高木,岸本 FW森木,石井 交替/FP岡本,原田,山
神楽東 GK根本 DF角田,寺林,小澤 MF鳥毛,斉藤,小川,猪上,平岡 FW山川,原田 交替/FP中山,駒谷
主審/西川(永山南) 副審/村上(永山),高橋(明星) 第4審/添田(広陵)
【戦評/則末(啓北)】
 序盤,コンサドーレ旭川はFW石井のポストプレーに玉田,細岡の中盤がからに,キックオフから何度も得点のチャンスをつくる。開始から3分間に,玉田のパスから細岡のシュート,森木のCKから細岡のヘッド,細岡から森木のシュートと3度の決定機を迎える。その後も高木の左サイドの突破などで,度々シュートチャンスを得たコンサだが,このチャンスを生かし切れなかったために思わぬ落とし穴が待っていた。7分神楽・東神楽はコンサ陣内に進出した2度目のチャンスから得点をあげる。鳥毛のCKがピタリと斉藤の頭にあい,見事なヘディングシュート。DFにあたりながらもボールはゴールネットを揺らし,神楽・東神楽が先制した。先制点を上げられたことで,コンサドーレ旭川のリズムは完全に狂う。1点を追いかける焦りと,神楽・東神楽の速いプレッシャーの前に,中盤でのポゼッションができず,簡単なミスが目立ち始める。何とか左サイドの高木,右サイドの岸本を使って攻撃をしかけるが,神楽DFの寺林,小澤が粘り強い対応の前にシュートミスを連発。DF角田もシュートをよくブロックし,コンサの攻撃をストップする。中盤では鳥毛,斉藤が献身的にプレー。23分には鳥毛がカウンターからあわや追加点というシュートを放つ。26分コンサのDF西垣とFW森木のコンビネーションから右サイドを崩し,センタリングしたボールもMF平岡が相手のシュート寸前でカバーリングする。ゴール前を集中して守る神楽・東神楽に対してリズムをすっかり崩したコンサ攻撃陣は,いたずらに密集地帯をドリブルでつき,神楽・東神楽の網にかかる。それではとロスタイムに森木のCKを高木がフリーでヘッドするが,わずかにゴール右へと外れる。
 後半に入りコンサは岸本と高木の両サイドからの攻撃が多くなる。36分コンサは高橋の左CKが直接ゴールインし,やっとの思いで同点に追いつく。しかし,同点にしたとは言え,精神的に追いつめられたコンサは,ボール支配率こそ高いものの,ボールを保持する時間が長く,スムーズなボールポゼッションができない。ボールがクラウンダーで展開されることも少ないため,神楽・東神楽守備陣を崩しきれない。相手DFにパスを引っかけたり,ワンタッチで前を向けなかったりと,パスワークに時間がかかり,コンサ特有の連動した動きが陰を潜める。そのため長いフィードが多くなり,自陣を固める神楽・東神楽守備陣に跳ね返される。高さでも寺林,角田がよく対応し,持ちこたえる。27分のコンサの波状攻撃も,FW石井のシュートをGK根本がキャッチする。さらに岸本と石井の個人技でシュートチャンスをつくるものの,ゴールの枠を外れる。
 試合は1対1のまま延長戦に突入。延長戦の開始早々は鳥毛,斉藤が相手DFの背後をねらってパスをしかける。しかし,コンサは64分玉田のスルーパスをペナルティエリアで高木がフリーで受ける。高木は中に一二歩切れ込み,右足を一閃するとボールはゴール左隅に決まる。健闘していたGK根本も一歩も動けず。集中していた神楽・東神楽守備陣もこの瞬間はマークのずれてしまった。試合は結局この1点が決勝点となったが,コンサを最後まで苦しめた神楽・東神楽の粘り強さは素晴らしいものがあった。

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