第58回中連旭川大会


準々決勝
緑が丘2−0(0−0)忠 和
得点者 堤(35分),鷹橋(47分)〔緑〕
緑が丘 GK大橋 DF岸本,増田,片岡,鈴木 MF北條,鷹橋,村岡,熱田 FW堤,深川 交替/FP成田祐
忠 和 GK千田 DF舟田,堀田,青木,永森 MF磯貝,石川,伊井 FW谷口,伊藤,大澤 交替/FP高島,斉藤,近藤,沖田
主審/添田(春光台) 副審/加藤(永山南),森(六合) 第4審/飛世(東明)
【戦評/則末(啓北)】
 準々決勝第1試合は第1シードの緑が丘とダークホースの忠和の対戦となった。序盤緑が丘はMF鷹橋,村岡を中心に中盤をしっかりと組み立てながら,左サイドの熱田を生かした攻撃をしかける。また,時折片岡,増田が効果的なロングボールをフィードし,忠和DFラインのウラをねらう。北條と堤のワンツー,堤のポストプレー,鷹橋のスルーパスなど多彩な攻撃を見せる。どうしてもボールキープ率で劣勢に立つ忠和は永森が中盤の底で張り付け状態になり攻撃に出られない。開始直後こそ伊井のダイレクトプレーから緑が丘ゴール前まで迫ったがシュートに至らず。緑が丘も21分の堤のシュートなど幾度かの決定機を得るが,それも生かし切れず次第に試合は膠着状態に入る。
 後半に入ると次第に忠和に疲れが見え始める。35分緑が丘は中盤で鷹橋が判断よく相手のパスをブロック。こぼれたボールを堤がドリブルに入り,相手DFをスピードにのって振り切ってペナルティエリアに進入。左足で豪快に蹴りこんで待望の先制点をあげる。この1点で楽になった緑が丘は8分に深川が左サイドを突破しシュートを放つなどさらに攻撃にでる。忠和は永森,DF舟田,GK千田を中心に粘り強くディフェンスし,反撃の機をうかがう。しかし,試合が進むに連れて中盤にスペースがあき始める。DFからFWまでの距離が間延びし始め,そのスペースを緑が丘が中盤からの一気のドリブルでつきはじめる。17分北條が右サイドを起点に,バイタルエリアにドリブルで突進。Dゾーン付近でファウルを受ける。このFKを鷹橋がゴール左上で見事に突きさし2点目をあげる。2点を奪われた忠和だが中盤を支配されているため,永森,伊井が前線へ進出できず,時折繰り出すカウンターも片岡,岸本を中心としたディフェンス陣が連動したラインを形成。カバーリングも的確にシュートを打たせない。忠和の疲れからプレッシャーが少なくなった分緑が丘のMF陣は中盤でフリーとなることも多く,ダブルパスなどから再三忠和DFを崩しにかかり,北條,村岡らが得点チャンスを得るが追加点はならず。試合は終始攻守に圧倒した緑が丘が2対0で勝ち,上川代表決定戦への一番乗りを果たした。
北 都3−0(2−0)神 楽
得点者 柏柳(1分),工藤(17分,58分)〔北〕
北 都 GK上田 DF鈴木,中條,渡辺,米窪 MF丸本,岡坂,柏柳,圖子 FW櫻井,工藤 交替/FP原田,松本,山田
神 楽 GK宇佐見 DF日比野,此下,森 MF和田,阿部,平澤,斉藤,谷 FW西明,加藤 交替/FP清水拓
主審/西川(聖園) 副審/宮越(広陵),高原(北門) 第4審/堀(永山)
【戦評/鈴木(愛宕)】
 準々決勝第2試合は順当に勝ち上がった神楽とPK戦の末シード校附属を破った北都の対戦となった。開始直後の13秒,北都はキックオフを大きく神楽陣内に蹴りこむ。神楽DFがクリアに手間取るすきをつき,MF柏柳がボールを奪取。スピードのあるドリブルでDFを抜き去り右足で先制ゴールをあげる。その後も浮き足立つ神楽DF陣を工藤,櫻井のスピードを生かしたスルーパスで攻め立てる。一方に神楽も4分にはFW西明が混戦からDF二人を抜きフリーでシュートするもゴール右にはずれる。1点を返したい神楽は足もとを丁寧につなぎ,サイドからの攻撃を試みるがシュートには至らず。17分北都はDFが奪ったボールをハーフウェーライン上で待つ櫻井へ。櫻井はそのボールを右サイドを駆け上がる工藤にオフサイドぎりぎりのタイミングでパス。工藤はスピードにのってドリブル最後はGKもかわして落ち着いて2対0とするゴールをあげる。27分にも右サイドバック中條が自陣から60mをドリブルで持ち上がるなど自分たちの持ち味を生かした北都が終始優勢に進める中,前半が終了した。
 後半2点のビハインドとなった神楽は北都の縦の攻撃をいかに止めるかが鍵となった。32分右CKを得た神楽だが,こぼれ球を北都工藤拾い自陣から神楽ゴール前までドリブルしゴールにつめよる。前半よりもボールの支配率があがった神楽だが,カウンターをおそれるDF陣はなかなかラインをあげられない。41分センターサークル付近から北都柏柳がDFの頭上を越えるロビングを配球。それを櫻井が頭で押し込もうとするがGK宇佐見がすんでのところでキャッチする。次の1点が試合の流れを大きく左右するため両者気迫のこもったプレーが続く。50分30m付近で得たFKを神楽阿部直接ゴールを狙うがGK上田が難なくキャッチする。52分にも右CKを得るが得点ならず。終盤何度かシュートを放つ神楽であったが得点ならず。58分神楽はペナルティーエリア右で得たFKを中で待つ西明に合わせるが,逆に北都がカウンター,工藤が試合を決定づける3点目を奪った。FW陣のスピードを生かした鋭いカウンターで3点を奪った北都が渡辺を中心としたDFの意識も高く,3対0で快勝。上川代表決定戦へと駒を進めた。
永山南1−1(1−1)<PK5−3>春光台
得点者 野島(7分)〔永〕早勢(28分)〔春〕
警 告 齋藤(永)
永山南 GK阿部陽 DF川瀬,千代,宮川 MF木村,濱市,牧野,石井克,片山 FW猪又,野島 交替/FP加藤,阿部岳,齋藤,相田
春光台 GK渡部 DF佐藤,矢吹,高橋春 MF渡会,林,坂下,高橋誉,咲間 FW早勢,山内 交替/FP馬場
主審/高木(忠和) 副審/嵯峨(緑が丘),宮川(東光), 第4審/後藤(明星)
【戦評/小林(緑が丘】
 第3試合は第3シードの永山南と昨日第6シードの六合に会心の勝利を収めた春光台の対戦となった。立ち上がりから永山南が積極的にボールにアプローチし,攻撃のチャンスをつくる。6分右サイドでボールを得た永山南FW野島がドリブルで果敢に攻め込み中央突破。そのままもちこんでペナルティエリア内左から右足アウトサイドでシュートをゴール右隅に決め貴重な1点を早い段階から奪う。春光台も10分過ぎから左サイドMF坂下への縦パスやMF林からFW早勢へのパスがつながり始め永山南陣内へと攻め込み,一進一退の緊迫したゲーム展開となる。19分永山南野島が中央でボールを得るとそのままドリブルで切れ込みシュートを放つがGK渡部が好セーブ。あわやゴールを思われる危機を防ぐ。23分には春光台FW山内がDFウラに放り込んだボールに反応しシュートを放つが惜しくもオフサイドとなる。さらに春光台は28分交替出場したMF馬場が永山南陣内左サイドからペナルティエリア内左に位置した早勢に丁寧なパス。早勢はこのボールを胸でワンとラップした後振り向きざまに見事なボレーシュート。ボールはゴール右上にきれいに吸い込まれ,1対1の同点となった。
 後半は前半同様両チーム共にボールの奪い合いが続くがラストパスまでつなげることができず,互いにシュートにまでもっていくことができない。春光台はDFやMFからのロングパスを前線へと放り込みチャンスをつくろうとする。永山南は横へのパスを生かし,攻撃の基点を得ようとする。41分永山南のクリアボールが前線の野島にわたり左サイドをえぐりシュートするが春光台DFがしのぐ。45分春光台早勢がクリアボールを中央でうまく確保。中央突破にたまらず永山南がファウル。ペナルティエリア手前10m付近でFKのチャンスを得るがDFにクリアされる。やや永山南陣内での攻防が繰り広げられ,春光台が永山南ゴールへと攻め込むシーンが見られるが永山南DF陣がふんばりシュートまでもっていくことができず1対1で延長戦へと突入。
 後半やや足の止まりかけていた永山南だが延長戦スタートから息を吹き返し,春光台陣内へと攻め込むが春光台のDFにしのがれる。延長後半春光台はロングパスからいきなりチャンスをつかみシュートまでもっていくがDFにはじかれる。両チームともに集中力を切らさず延長戦を戦いきり上代をかけたPK戦へと突入する。PK戦では永山南GK阿部陽が好セーブで2本をストップする大活躍。最後は自ら豪快に蹴りこんで上川代表決定戦への切符を手中におさめた。
北 門3−2(1−0)広 陵
得点者 鈴木陸(10分,42分),早坂(32分)〔北〕村松(44分),菊地(57分)〔広〕
警 告 石井(広)
北 門 GK鈴木康 DF横田,田邊,三津橋 MF高橋,熊澤,佐野,相澤,服部 FW鈴木陸,早坂 交替/GK菊地 FP岡田
広 陵 GK岡本 DF菊地,作田,田中,串橋 MF阿部,村松,石井,足立 FW小林,近藤 交替/FP太田,飯野,永井,辰己
主審/谷山(北星) 副審/大西(附属),日里(聖園) 第4審/佐藤(光陽)
【戦評/久世(北都】
 第4試合は昨秋の新人戦決勝と同一カードである広陵と北門の対戦となった。開始直後相手エリアで広陵FW近藤がロングボールを競り合い,こぼれたボールを拾ったFW小林が右のスペースへドリブルで切れ込みクロスを入れる。左サイドからMF足立が走り込むがGK鈴木康が判断よく飛び出しセーブする。これに対し北門はFW鈴木陸が広陵DFラインのウラのスペースを狙って走り込むが広陵DF串橋が落ち着いて跳ね返す。その後,両チームとも素早い出足からプレッシャーをかけ中盤で激しく競り合う。広陵はMF村松,石井の巧みなボールキープからチャンスをうかがい,一方の北門はカウンターから前線の鈴木陸,早坂にボールを集める。一進一退の攻防が続くが10分北門GK鈴木康のロングフィードをハーフライン付近で受けた鈴木陸が中央にドリブルで切れ込み,広陵DF二人をかわしながら右足で低い弾道のシュートを放つ。これがゴール左隅に決まり先制点を奪う。先制点を奪われた広陵は村松,石井のドリブル突破から石井,近藤がパスを受けシュートチャンスをうかがう。12分,14分と立て続けにCKを得た広陵はゴール前で足立,菊地がフリーでヘディングシュートを放つがゴールをはずれる。23分北門は鈴木陸から右サイドのスペースに出たロングパスを服部が落ち着いてコントロールし,DFをかわしてシュートを放つがゴール上にはずれる。
 32分北門は中央でパスを受けた鈴木陸が右サイドを走る服部へパスを送る。このパスを受けた服部は右サイドをドリブルし広陵DFを振り切り,ゴールライン際から折り返すと,走り込んだFW早坂がアウトサイドのボレーでシュート,GK岡本が鋭く反応し,このシュートは防いだものの,こぼれたボールを早坂はヘッドで押し込み貴重な追加点を奪う。追加点を奪われた広陵は右サイドの阿部のドリブルからチャンスを作る。35分阿部が右コーナー付近からセンタリングを送ると小林が競り合い,こぼれ球をオーバーヘッドでシュートするがゴール上へとはずれる。38分再び得たCKにDF作田がファーポストに走り込みヘディングシュートを放つがポストにはじかれる。やや押され気味となった北門であるが,42分カウンターからハーフウェーライン中央でボールを受けた鈴木陸が一瞬の隙をつき,広陵DFラインの間を抜け出し30mのミドルシュート。これが左サイドネットに決まり試合を決定づける3点目をあげる。勝負をあきらめない広陵はここから猛反撃を試みる。44分ゴール前35m付近で得たFKを村松がGKの頭越しに直接決め1点を返す。なおも広陵は北門のペナルティエリア内で決定機を作るが交替出場したGK菊池の必死のゴールキーピングにあい,得点にはいたらない。57分広陵は右CKから村松がゴール前に入れたボールに菊地が高い打点のヘディングシュートを決めついに1点差にまで追いつく。その後も攻め続けた広陵であるが,粘る北門DFが得点を許さずタイムアップ。強豪同士の第4試合は昨秋に引き続き北門に軍配があがった。

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