平成16年度ジュニアユース(U-15)フットサル大会

決勝
増 毛5−4(4−2,0−2,延1−0)東 明
得点者 大井(7分,10分,11分),山口(16分),石田(33分)〔増〕徳廣(2分,5分,16分),遠藤(23分)〔東〕
増 毛 GK鈴木 FP山口,菊地,大井,石田 交替/FP伏見駿
東 明 GK赤坂 FP河村,徳廣,高畠,遠藤
主審/五十嵐(東神楽) 副審/西川(聖園)
【戦評/佐藤(光陽)】 先発全員が集中力を切らすことなく、チャンスを確実に生かした増毛中とスピードとパワーで勝ち星を積み重ねてきた東明中の対戦となった決勝。質の高いゲーム内容で、緊張感ある白熱した戦いとなった。
 
東明中のキックオフシュートでゲーム開始。増毛中が弾いたボールを奪い、山口が右コーナ付近からシュート。ポストに弾かれる。増毛ペースになるのかと思いきや、ここから東明中の得点ラッシュが始まる。前半2分、東明中遠藤が右サイドを持ち味のスピードを生かしてドリブル、ゴール左側でマークがずれていた高畠にパス。増毛中キーパー鈴木が飛び出したところを見て、フリーになっていた徳廣へパス。きっちり決めて先制する。これで東明中の攻撃に勢いがつき、コーナーキックが再三にわたって繰り返される展開。守備の対応が遅れている増毛中を攻め立てる。前半4分には、遠藤がドリブルで抜け出しキーパーと11。増毛キーパー鈴木が辛くもセーブ。追加点の気配が濃厚となった前半5分、増毛キーパー鈴木が大井へパス。狙っていた東明中徳廣が、大井からボールを奪い、シュート。2点目が加わる。その後も攻撃がシュートで終わるよい形で東明ペース。しかし、ここからは増毛中の得点ラッシュとなる。前半7分、増毛中が反則して得たフリーキックを東明キーパー赤坂が蹴り、ポスト役の選手へ渡るがトラップが大きく、自陣方向へ転がる。前線にいた増毛中大井がこのチャンスを見逃さず、ボールを奪ってシュート。ゴール左隅に突き刺さる。この得点で増毛中の動きがよくなり、マンツーマンディフェンスから常にインターセプトを狙い、奪ったボールを大井に集める増毛の戦術が機能してくる。東明も必死のディフェンスでしのぎ、カウンターを狙うも勢いづく増毛の出足になすすべがない。前半10分、左サイドでボールをもらい、上がってきた増毛中山口からゴール中央付近にいた大井へパス。大井が難なく同点弾を決める。前半11分、同じように左から上がってきた山口からゴール右側にポジション取りをした大井にラストパス。東明キーパー赤坂が触るもゴール。終了間際にも増毛自陣の混戦から大井がプレイオンの声とともにドリブルで駆け上がり、今度は山口にラストパス。山口がしっかり決めて、2点リードで前半を終える。 ハーフタイムになり、北星中体育館が静まり返る中、両チームの監督、コーチの声が粛々と聞こえ、指示をじっと聞き入る選手達。後半も緊迫感ある試合が予想される。 増毛中のキックオフシュートで後半開始。後半1分、東明のセットプレーが炸裂する。ペナルティーエリア左側付近で増毛中が反則。東明中が直接フリーキックを得る。増毛キーパー鈴木が壁に入りシュートに備えるも、東明中高畠がシュートせず、ゴール中央付近にいた徳廣へパス。増毛キーパー鈴木が間に合わず、鮮やかにゴールが決まる。ここからは、共に疲れのためかスピードが落ちたゲーム展開となる。無理をせず様子をうかがいながらワンチャンスを生かそうと狙っていた東明中が後半8分、好機をつかむ。ハーフラインより増毛陣よりの左タッチラインから東明中のキックイン。徳廣がボールをもらいそのまま切れ込む。ゴールライン際からシュートを放つも、増毛キーパー鈴木が弾く。しかし、運悪くゴール前に転がるボールを東明中遠藤がしっかりつめて、同点。残り時間を考えると両チームともリスクをしょって動かざるを得ない状況になる。インターセプトを狙い、山口、菊池、石田、大井での全員攻撃のバリエーションを増やす増毛中と前線の遠藤のスピードと河村、徳廣、高畠の堅い守備で対抗する東明中。互いに一歩も引かず、終盤とは思えないほどのスピードでゲームが展開する。が、ゴールを割ることができず、終了を告げるホイッスルが会場に響き渡る。 今大会初の延長10分のVゴール戦へ突入。開始早々、増毛中がファール。延長戦は後半から累積された反則数がそのまま残るため、6つ目がカウントされる。ここで、東明中は第2ペナルティポイントからの壁なしフリーキックを選択。決まればゲーム終了の緊張感に会場がシーンと静まる。東明中の蹴る選手は高畠。対してゴールを守るべく立ちはだかるのは、増毛キーパー鈴木。ホイッスルが鳴り、シュート! 地を這うボールが、ゴールに向かう。キーパー動けず、『決まる』、『決められた』両者の思いが交錯する中、ボールはポスト直撃。そのまま跳ね返りタッチラインを割る。最大のピンチを乗り越えた増毛中に延長3分、歓喜のVゴールが決まる。ゴール前の大井にボールが渡り、東明中ディフェンス2人がつく。大井に気をとられ、ゴール右側でフリーになっていた増毛中石田に気づかない。大井が冷静にパスを出し、石田に渡る。キーパーの動きを見て逆方向にあわせてシュート。冷静な増毛中の選手が石田に駆け寄り、喜びを爆発させてゲーム終了。 増毛中の全道大会での活躍を大いに期待すると共に、好勝負を演じた東明中の選手にも敬意を表したい。






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