広 陵3−1(0−0,1−1,延2−0)緑が丘 | |
得点者 | 志摩(33分),室井(67分),石井(63分)〔広〕鷹橋(49分)〔緑〕 |
広 陵 | GK久保田 DF宮原大河,宮原大枝,志摩,瀧本 MF室井,菱木,菊地,村松 FW石井,岩田 交替/FP上鶴 |
緑が丘 | GK松岡 DF鈴木,増田,相澤,片岡 MF深川,村岡,堤,熱田 FW鷹橋,牛島 交替/GK只野 FP笹田 |
主審/大西(附属) 副審/加藤(永山南),石前(永山南) 第4審/山川(明星) | |
【戦評/久世(北都)】 準々決勝第1試合は7年連続の全道出場の緑が丘と第1シードの広陵という注目の一戦となった。攻撃力のある広陵に対して緑が丘は,相手ツートップの石井,岩田に片岡,鈴木がマンマークにつき,FW牛島のワントップと中盤を厚くした陣形で臨む。開始から広陵は左から室井を中心に攻撃を組み立てる。4分左からのセンタリングを受けた岩田がゴール前でトラップ。ややコントロールを欠くが,ゴールに背をむけたままシュートを放つ。一方緑が丘は8分カウンターから鷹橋が右サイドをドリブルで突破しセンタリング。ファーサイドでつめていた堤がボレーシュートを放つが広陵GK久保田がパンチングで逃れる。その後,前線につながらない緑が丘は牛島に変えて笹田を入れる。一進一退の攻防が続く中,18分広陵は岩田が倒されて得たFK菱木が左のオープンスペースへ展開。室井のゴール前へのセンタリングがこぼれたところを菊地が折り返し,石井がシュートを放つがゴール上にはずれる。続く20分,22分と広陵は右サイド菊地のドリブルからチャンスをつくるが決定機には至らない。22分緑が丘は笹田のねばり強いドリブルからゴール前に切れ込みシュートを放つがゴール右に外れる。前半は両チーム共中盤の激しいボールの奪い合いの中,決定機を迎えることなくハーフタイムとなる。 後半開始早々試合が動く。33分岩田の左CKをゴール前でDF志摩が高さで競り勝ちヘディングシュートを決め先制点を奪う。先制点が入り広陵は中盤で奪ったボールをゴール前の室井,石井に合わせ,室井がポストで受けたボールを石井,岩田が拾ってチャンスをうかがう。一方緑が丘は笹田のポストプレーからトップ下の鷹橋が攻撃を組み立てる。49分緑が丘はDF増田が右サイドをドリブルで突破し,深い位置からグラウンダーでセンタリング。このボールを正面につめた鷹橋がダイレクトで広陵GKの頭上を破る強烈なシュートを決め同点に追いつく。 試合は1対1のまま延長戦に突入する。延長前半広陵はゴール前に入った室井,石井にボールを集める展開から次々に得点を入れる。62分室井が中央をドリブルで突破し左に流れ左足でゴール右隅に決め再びリードを奪う。63分には石井がペナルティーエリア内でパスを受けゴール右へシュートを決めリードを広げる。延長後半DFラインをあげプレッシャーをかける広陵に対して緑が丘はチャンスをつくれないままタイムアップ。延長の接戦を攻撃力に勝る広陵が勝ち準決勝に進んだ。2年生主体のチームながら第1シードの広陵と接戦を演じた緑が丘の健闘を讃えたい。 |
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北 門3−0(1−0)永 山 | |
得点者 | 宿村(24分,60分),岸山(40分)〔北〕 |
警告 | 市場(北)八巻,牧野,天内(永) |
北 門 | GK猿渡 DF石田,渡邉,柳谷 MF木村,岸山,角谷,市場,服部 FW早坂,宿村 交替/GK寺本 FP/若狭,横田,佐々木,相澤,鈴木陸,長井,鈴木拓,三谷 |
永 山 | GK田中 DF佐藤,石澤,金山 MF牧野,米嶋,鉛口,相澤,山口 FW八巻,天内 交替/GK榊 |
主審/西川(聖園) 副審/谷山(北星),嵯峨(緑が丘) 第4審/目黒(神楽) | |
【戦評/鈴木(愛宕)】 準決勝第2試合は第6シードの東光を破った永山と第4シードの北門の対戦となった。初戦1対0で勝った両チーム,中盤での激しいボールの奪い合いで両者一歩もひかない。4分左CKを得た北門はMF木村がファーサイドで合わせるがシュートならず。徐々に北門が永山陣内に攻め入る。9分北門が右サイドで得たFK岸山がライナー性のキックでゴール前へ。こぼれ球をシュートしゴールと思われたが永山DF佐藤が間一髪のところでヘディング。ボールは左ポストに当たりノーゴール。逆襲をかけたい永山は左サイド米嶋がドリブルで持ち上がり,中で待つ八巻に合わそうとするがGK猿渡がキャッチ。15分北門はゴール前30m付近で得たFKを岸山がシュート性のキックで宿村へ。宿村がフリーでヘッドするがボールはゴールの上にはずれる。20分過ぎから北門の速いドリブルと右サイドからの攻撃によって永山は防戦となる。24分永山DFのクリアが小さくなったところを木村がカット。ドリブルでシュートし,GKがはじいたところを宿村が右隅へゴール。少ないチャンスを生かし同点に追いつきたい永山は28分左サイドで得たFKを天内が直接ねらうがゴール上を大きくはずれる。 後半,早いうちに同点に追いつきたい永山だが北門の速いつめにボールをつなぐことができない。36分北門はセンターサークル付近で得たFKをゴール前へ。バウンドしてDFの頭をこえたボールを服部がヘディングシュートするがバーにはじかれる。40分北門は左サイド25mで得たFKを岸山が直接シュート。ゴール前に密集する選手の間を抜け,ゴール右隅に決まる。52分久々に得たCKを何とかものにしたい永山だが,北門のDFに難なくクリアされる。疲れの見え始めた永山DFに対し,攻撃の手を緩めない北門は,速いボール回しとドリブルで襲いかかる。61分には北門は若狭がシュート。DFに当たり宿村へ。ウラへ抜けた宿村がダメを押す3点目をあげた。 |
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啓 北1−0(0−0,0−0,延1−0)北 都 | |
啓 北 | GK道木 DF山岸達,河野,須藤,高市 MF中薗,田中,山岸智,田邊 FW秋島,馬場 交替/FP安田,小島 |
北 都 | GK佐藤 DF山口,中條,山本,渡辺 MF和泉,片岡,櫻井,須貝 FW工藤,柏柳 交替/FP丸本,佐々木 |
得点者 | 田邊(67分)〔啓〕 |
警 告 | 櫻井(北) |
主審/高木(忠和) 副審/堀(永山),添田(春光台) 第4審/伊藤(広陵) | |
【戦評/小林(緑が丘)】 第3試合はシード校同士の戦いとなった。啓北は4・4・2,北都は3・5・2のシステムでスタート。静かな立ち上がりから中盤でのボールの奪い合いでゲームが進行。北都はFW工藤が足を生かし左サイドからの突破を繰り返す。6分左から切れ込んできた北都工藤から中央で待っていたFW柏柳にボールがつながりMF櫻井にショートパス。櫻井が20m付近からすかさずシュート。ゴールバーに直撃し,惜しくもゴールならなかった。9分過ぎから啓北はMF田邊を基点にボールを中央付近で支配し始めるが,その後につなげることができない。12分にはMF田邊が40m付近のFKを豪快にシュート。ゴール上に惜しくもきれる。その後も中盤での膠着状態が続く中,両チームともにフィニッシュまでボールを運ぶことができず決め手のないまま前半が終了。 後半立ち上がりから積極的にボールを奪いにいった啓北がペースをつかみゲームが進む。啓北はDF山岸達やMF高市が中央を果敢に突破し,シュートにもっていくがなかなかゴールの枠に入れることができない。やや足の止まり気味だった北都は40分過ぎに柏柳が中央突破から右に走ると工藤へとパスがつながり2対2という絶好のチャンスをつくりGKと1対1となるかと思われたが,GK道木が飛び出し好セーブをみせる。その後,北都はサイドからの攻撃,啓北はMF中薗や山岸智からの前線へのアーリークロスなどが,両チームチャンスをつくろうとするが,ゴール前の枚数不足からなかなかシュートにもっていくことができない。51分には北都は工藤からペナルティエリア右付近に控えていた櫻井がフリーでパスを受けシュート。決定的かと思われた櫻井のシュートをまたしても道木がかろうじてはじきゴールをゆるさなかった。前半に比較すると両チームとも運動量がかなりアップしたが0対0のまま試合が終了し延長戦に突入した。 延長戦啓北は中央30m付近でFK得るが,GK佐藤が落ち着いてキャッチ。続いて64分啓北はCKのチャンスを得山岸達がヘッドできれいに合わせるがGK佐藤が好セーブする。67分中央30m付近でボールを保持したMF田邊が一瞬動きの止まった北都DF陣を二人かわしてゴール右へシュート。混戦の中から放たれたシュートだったため,それほど威力のないシュートだったが,GKのタイミングを狂わし,ボールはゴールへと吸い込まれていった。これが決勝点となり,啓北が3年ぶりの準決勝に進出した。 |
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明 星2−1(0−1,1−0,延1−0)東 明 | |
得点者 | 柴田(46分),田井(62分)〔明〕遠藤(13分)〔東〕 |
警告 | 河村(東) |
明 星 | GK佐藤 DF菅原,丸子,斉藤侑,米川 MF田井,一條,門馬,斉藤健 FW瀧本,柴田 交替/FP古川 |
東 明 | GK赤坂 DF谷内,村川,中村 MF河村,中澤,徳廣,高畠,渡邊 FW山口,遠藤 |
主審/矢吹(神居東) 副審/高原(北門),村山(愛宕) 第4審/丸田(啓北) | |
【戦評/石前(永山南)】 1回戦で第2シード永山南を破って波に乗る明星はMF門馬,FW瀧本,柴田を中心に攻撃をしかける。一方東明はMF高畠からのアーリークロスからの攻撃を見せる。前半開始から中盤での激しいボールの奪い合いが続く。お互い中盤の門馬,高畠からのパスが出るが決定的なチャンスをつくれない。前半8分ゴール正面からのFKを門馬が蹴るもGK佐藤の正面をつく。その直後東明高畠のFKは惜しくもバーに嫌われる。12分ディフェンスラインのウラを抜けた東明FW遠藤がGKと1対1となるが佐藤の好セーブにより点を奪うことができない。その後同じような形で抜け出した遠藤がループシュートを放ち,東明が先制する。ここから波に乗る東明は遠藤,徳廣,渡邊がシュートを放つも枠をとらえることができない。明星は我慢の時間帯をDFラインが必死にしのぐ。21分明星は柴田が一瞬の隙をつきGKと1対1となるがドリブルが大きくGKに防がれる。続けて瀧本ロングシュートを放つが枠をとらえることができない。その後一進一退の攻防となるも得点は入らず前半終了。 気温が上がり太陽の日射しが強くなった中,後半がスタートする。このままでは終われない明星は後半,前からの激しいプレッシャーをかけ,ゴールを奪いにいく。33分瀧本のシュートはGK赤坂の正面へ。一方追加点のほしい東明も高畠がロングシュートを放つが,ボールはゴールから大きくはずれる。すぐあと渡邊のセンタリングを徳廣がシュートするも正面へ。40分左サイド渡邊のセンタリングを高畠がゴール前へ折り返すも誰も合わせることができない。意地を見せたい明星は中盤のプレスでボールを奪うもボールがつながらずチャンスをつくることができない。しかし46分,右サイドでの門馬の絶妙のFKを柴田が合わせ同点に追いつく。勢いに乗る明星は51分今度は左サイドから門馬がFKを直接ねらうがGK赤坂のパンチングにより防がれる。終了間際両者ともチャンスはあったがゴールネットをゆらすことができず,本日3試合目の延長戦へ突入する。62分,柴田からのパスをうけた田井がドリブルでDF2人を抜き強烈なシュート。ボールはゴールに突き刺さりついにリードを奪う。その後は必死の東明の攻撃を防ぎきり,明星が2年ぶりの上川代表決定戦へと駒を進めた。 |