平成16年度 上川代表決定戦

1回戦

広陵中〈旭川第1代表〉3−2(1−1)士別中〈士別地区代表〉
得点者 石井(5分,44分),村松(59分)〔広〕佐々木(17分),藤森(40分)〔士〕
警 告 上鶴,岩田(広)
広 陵 GK岡本 DF宮原大河,宮原大枝,志摩,瀧本 MF室井,菱木,上鶴,村松 FW石井,岩田 交替/FP菊地
士 別 GK石川 DF森友,浜田,渋川,服部 MF佐藤,市村,宮本,七條,佐々木FW藤森 交替/FP森徹
主審/高木(忠和) 副審/大西(附属),村山(愛宕) 第4審/谷山(北星)
【戦評/佐藤(光陽)】 上川代表決定戦のオープニングゲームは旭川地区1位の広陵中と士別地区代表の士別中の試合となった。広陵は4−4−2,士別は4−5−1のフォーメーションで試合に臨む。広陵は速いラインアップから士別陣内へ攻め上がる。士別はロングボールからMF佐々木のスピードを生かし,裏をシンプルにつくという展開になる。開始3分広陵DF瀧本が右サイドを駆け上がりアーリークロス。FW石井が流れて上手くトラップしシュートを放つもクロスバーの上を越える。さらに攻めに勢いを増した広陵は5分,左ペナルティエリアをドリブルしたMF菱木が石井へパス。ゴール右隅に決めて先制する。そのまま広陵ペースが続くがなかなか追加点が奪えず,やや集中力が欠けてきた17分士別がハーフラインから右裏をつくロングボールが出る。これをMF七條が競りがちシュートを放つも左へ流れる。流れたボールをFW藤森がとり,ペナルティエリアをドリブル。広陵DFがファウルを犯しPKとなる。このPKを主将佐々木が決めて同点となる。その後はお互い持ち味を出した攻撃を繰り返すもDFの粘りで前半を終える。 後半広陵は開始早々菱木,石井を軸に分厚く立て続けにシュートを放つもポストに阻まれ,最後は士別のGK石川がキャッチ。広陵押し気味で試合が進む。ところが40分,広陵陣左CK付近のFKを士別がカット。ゴール前へふわりとボールが上がったところを藤森がトラップ。ぽっかり空いたスペースに侵入し,ゴール左隅へ落ち着いて決めて逆転する。1点を広陵は怒濤の攻撃が始まるが,士別も必死の全員ディフェンスでしのぐ。しかし,44分ペナルティーアーク付近で広陵がFKのチャンスを得る。菱木が石井にうまく合わせて同点ゴールが生まれる。士別も46分,広陵がハーフウェー付近で不用意な警告をうけFKを得る。このボールを前線へロングパス。GKと1対1の場面かと思われたが,広陵GK岡本ががっちりつかむ。次第に広陵の攻撃に守備的にならざるをえない士別。必死のクリアでワンチャンスを狙うも広陵宮原大河が集中したディフェンスを見せる。士別必死の守りに攻めあぐねていた広陵。延長かと思われたロスタイム,左CKを広陵が得る。室井が蹴ったボールを村松が決めるとほぼ同時に試合終了のホイッスル。広陵が大事な初戦をものにした。

啓北中〈旭川第4代表〉9−0(5−0)美深中〈名寄地区代表〉
得点者 須藤(6分,55分),秋島(9分,11分,23分,38分),中薗(20分),田邊(41分),山岸智(44分)〔啓〕
啓 北 GK道木 DF山岸達,安田,須藤,大塚 MF中薗,田中,山岸智,高市 FW秋島,馬場
交替/GK小ア FP小橋,小島,田邊,管原,佐々木,高岡,南原,河野
美 深 GK吉田 DF高橋,八巻,下込,奥山 MF川端,市川,菅野,園部 FW佐藤貴,佐々木交替/GK佐藤弘 FP志村,藤岡
主審/對馬(富良野東) 副審/目黒(神楽),石前(永山南) 第4審/嵯峨(緑が丘)
【戦評/小林(緑が丘)】 名寄地区代表の美深中と旭川第4代表の啓北中が上代2回戦のカードとなった。立ち上がりから主導権を握った啓北はやや動きの硬い美深陣内へとパスをつなぎ,ゆっくりと攻め込む。2分にはCKのチャンスからクリアされたボールを落ち着いて処理しFW馬場が右から走り込んだMF中薗へと素早くパス。中薗はそのままドリブルしシュートを放つがボールは惜しくもサイドネットへ。これをかわきりに啓北の猛攻が始まる。5分にはDF山岸達が中央をドリブルで突破し,そのままシュート。美深DFがかろうじてCKへ逃げると山岸智の素晴らしいCKを須藤がきれいに合わせてゴールを奪う。9分には右からのアーリークロスをFW秋島が頭できれいに合わせて2点目。美深もMF園部を基点に前線へとボールを繰り出すがトップ佐々木への啓北DF安田,須藤のアプローチが速いことと枚数不足からなかなかチャンスをつくることができない。11分には啓北秋島が右からのクロスボールを蹴りこんで3点目をあげる。美深も12分,啓北のハンドからFKのチャンスを25m付近で得るが園部の絶妙のシュートもゴールバーをかすめる。13分過ぎからは右サイドから山岸達のオーバーラップやMF山岸智のシュート等で何度もチャンスをつくる。20分には秋島からパスを得た中薗が右からドリブルできれこみそのままシュート。美深GK吉田は一度シュートをはじくも,ボールが頭上をすり抜けてゴールへ吸い込まれ4点目を与えてしまう。23分には中央付近からMF高市が強烈なミドルシュートをうちこむとゴールポストを直撃。跳ね返ったところを走り込んできた秋島がハットトリックとなるシュートをゴール中央へ蹴りこみ5点目をあげる。その後も攻撃の手を緩めることのない啓北が再三相手陣内へと攻め込み前半終了。 後半は次々と交替選手を送り込んだ啓北は勢いを失うことなくボールを支配する。後半から投入されたMF小島が右からの展開の基点となり,ゴール前へと攻め込むシーンが続く。38分CKを得た啓北はキッカー山岸智の絶妙なボールを秋島が軽く合わせて6点目。更に41分には左25m付近のFKを山岸智がゴール前にうまく放り込み,走り込んできたMF田邊が豪快にヘディングシュートを決めて7点目を奪う。そして44分MF管原が右からアーリークロスを送ると山岸智が左から走り込みゴール右へたたき込み8点目。ほぼ全員の交替を行った啓北はその後も左右から攻撃を展開しゴール前へ果敢に攻め入る。美深は気温の高い中,防戦にまわり足が止まり始めるが集中を切らすことなく啓北の攻撃をしのぐ。しかし,55分には啓北CKを田邊が低いボールをゴール前に送り,左に位置した須藤が混戦から蹴りこみ9点目を奪いゲームが終了。啓北の一方的な展開であったが,最後までゲームを捨てることなく闘いきった美深にも敬意を表したい。

北門中〈旭川第3代表〉1−0(0−0)上富良野中〈富良野地区代表〉
得点者 宿村(46分)〔北〕
警 告 若狭(北)
北 門 GK寺本 DF石田,渡邉,柳谷 MF若狭,木村,鈴木陸,市場,服部 FW鈴木拓,宿村
交替/FP岸山,早坂,角谷,相澤
上富良野 GK佐々木 DF松浦,久保,伊藤 MF和田,江良,原田,舘尾,由利 FW武藤,堀川
交替/FP藤田
主審/西川(聖園) 副審/添田(春光台),谷山(北星) 第4審/村山(愛宕)
【戦評/鈴木(愛宕)】 上代第3試合は地元上富良野と旭川地区大会優勝の広陵に惜敗した北門の対戦となった。最初にシュートを放ったのは上富良野。中盤からゴール右前のスペースに出されたボールをMF由利がスピードのあるドリブルで中に切り込みシュートするがDFがブロックし防ぐ。3分北門はゴールライン際で得たFKをファーサイドに走り込んだMF若狭に合わせるがゴールならず。徐々に北門の右サイドからの攻撃が冴えを見せ始める。6分MF服部の足を生かしたドリブルでゴール前に持ち込みシュートするがゴールすんでの所でGK佐々木がキャッチする。一方上富良野もFW武藤,由利のスピードを生かそうとラインの裏をつくパスを供給しようと試みるが北門DFの落ち着いた守りに突破できず。14分交替したばかりの左サイド岸山が宿村にグラウンダーで合わせ,宿村がスライディングして合わせたボールがゴールへ。先取点かと思われたがオフサイドの判定。19分上富良野は北門陣内に蹴りこまれたボールをFW堀川が猛追。北門DF石田がGK任せ,クリアしたボールが堀川に渡りゴール前へ。上富良野のゴールかと思われたがDF柳谷が間一髪のところでクリアする。22分には北門はセンターサークル付近で得たFKを前線で待つ宿村へ。宿村は粘りのあるドリブルでゴール前まで運びシュートするがGK佐々木がキャッチする。北門の決定的なチャンスを何とかしのぐ上富良野は前線のスピードを生かして先取点をねらい,北門ディフェンス陣も気の抜けない展開となる。 先取点が試合の流れを大き左右しそうな雰囲気の中,後半開始早々から北門が右サイドからチャンスをつくる。32分には左ペナルティエリアで得たFKが裏に走り込む若狭にあいボレーシュート。GK佐々木が横っ飛びでキャッチしてノーゴールとなる。一方上富良野は35分中盤から右サイドのスペースへグラウンダーのパス。武藤は足を生かしてDFと競り合いシュートするが惜しくもサイドネットへ。39分にはFKから上富良野DFラインを抜け出たMF市場が強烈なシュートを放つがGKの正面となる。その後も再三決定的なチャンスをつくる北門だが,シュートが正確性を欠き,膠着状態が続く。しかし46分,右CKを得た北門は早坂がヘディングでシュートしたボールをGKがはじいたところを宿村がすかさず蹴りこみゴール。ついに先取点を奪う。1点のビハインドをおった上富良野は54分由利がDFをかかえながらも左足で強烈なロングシュートを放つが惜しくも枠をはずれる。さらに,59分にも由利が右サイドをドリブルで持ち上がり中へ折り返す。これを堀川がヒールで流すがGK寺本が飛びついてセーブ。試合は結局このまま終了。敗れはしたものの上富良野の善戦が光る試合であった。

明星中〈旭川第2代表〉4−0(0−0)東神楽中〈中央地区代表〉
得点者 瀧本(42分,45分,54分),柴田(60分)
警 告 菅原(明)
明 星 GK佐藤 DF菅原,斉藤侑,米川 MF丸子,田井,一條,門馬,斉藤健 FW瀧本,柴田交替/GK橋本 FP/古川,高津
東神楽 GK中村 DF小港,松井,智内,劔持 MF山方,中瀬,加藤,竹田 FW間村,間藤
交替/FP村山,曽我,大沼,坂井,岩瀧,善志
主審/矢吹(神居東) 副審/山岸(緑が丘),嵯峨(緑が丘) 第4審/石前(永山南)
【戦評/久世(北都)】 上代第4試合は旭川地区第2位の明星と中央地区代表の東神楽の対戦となった。両チームともスピードのあるFWを擁し,緊迫した好ゲームが期待された。明星のキックオフで始まった試合は開始早々両チームとも積極的にフォアチェックし,ペースをつかもうとする。8分東神楽は左サイドをドリブルであがったMF中瀬がグラウンダーのセンタリングをゴール前に送り,走り込んだ加藤が合わせようとするが明星佐藤の好セーブにあう。一方明星は15分柴田がセンターライン付近でボールを受け,右サイドを突破し,左サイドで待つ瀧本にパスを送るがオフサイドとなる。その後,東神楽は集中したDFで明星のロングパスを跳ね返し,FW間村に合わせようとするが,中盤で明星のDFのチェックを受け,合わせられない。一方明星も中盤の門馬,田井にボールを集めるが,東神楽DF劔持やMF山方の素早いチェックに決定機をつくれない。両チームとも激しいボールの奪い合いから明星FW柴田,東神楽FW間村が退いた直後の20分,センターサークルでパスを受けた明星門馬が浮き球で東神楽DFラインの裏に落とす。右サイドから走り込んだ田井が落ち着いてトラップし,GKと1対1になりシュート。先制点かと思われたが,東神楽DFにカットされる。 後半は開始から明星ペースの展開となる。33分明星は相手のゴールキックをカットした門馬が左サイドの柴田にパスを送り,柴田はペナルティーエリア内に走り込み左足で強烈なシュートを放つがゴール左へ外れる。38分CKからのこぼれ球をMF田井がコントロールしシュートを放つが東神楽GK中村がはじき出す。40分明星はカウンターから田井が柴田にセンタリングしシュート。こぼれ球を斉藤がミドルシュートし東神楽GKがはじいたところを田井がヘディングで押し込み先制点かと思われたが,オフサイドポジションにいたためノーゴール。42分再び明星はカウンターから門馬が柴田にパス。ロングパスを受けた柴田は右のフリースペースに走り込んだ瀧本にパス。これを落ち着いてコントロールした瀧本はゴール左に決め,先制点を奪う。その3分後明星は追加点を奪う。DF斉藤侑のロングパスを東神楽DFがバウンドの目測を誤り,こぼれたボールを瀧本がヘディングで押し込む。更に54分カウンターからのロングフィードを東神楽DFがクリアミスしたボールを柴田がヘディングで前に押しだしゴール左に冷静に決める。終了間際明星は門馬のスルーパスを受けた瀧本が豪快にハットトリックとなる4点目を奪う。後半は明星の一方的な展開となったが,最後まで粘り強く戦った東神楽の健闘も讃えたい。

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