平成15年度U-15北海道・旭川地区リーグ兼
     第1回イレブン杯春季リーグ

準決勝
緑が丘中学校1−1(0−0)<PK5−4〉永山南中学校
得点者 斉藤〈46分〉(緑)間崎〈38分〉(永)
緑が丘 GK森,DF黒沼,真嶋,富田 MF田中,出崎,蝦名,斉藤,得能 FW加藤,廣富 交代/FP鷹橋,笹田,堤
永山南 GK渡部,DF上田,中嶋,山内 MF桜井,筒井,河本,石井,佐々木 FW星,間崎 交代/FP菅原,吉村
主審/西川(聖園) 副審/堀(永山),宮越(広陵)
【戦評/則末(啓北)】
 昨夜からの雨でスリッピーなグランド状態の中,準決勝第1試合は昨秋新人戦の覇者永山南と優勝候補の緑が丘の対戦となった。緑が丘は決勝トーナメントに入ってからの布陣を変え,出崎をMFにおき中盤の支配をもくろんだ。両チームとも中盤に好選手を揃えるため,試合は序盤から素速いアプローチのしかけ,中盤の支配を巡り激しい攻防が繰り広げられた。両チームとも高い技術を誇っているのであるが,厳しいプレッシングにより,時間にもスペースにもゆとりが生まれず,フリーな状態でボールをさばける場面が極端に少ない。そのため,精度の欠いたロングボールやダイレクトキックが多くなる。実際に試合は,11分永南筒井のクロスから星が放ったヘディングシュートが初シュートというように中盤でのつば競り合いが続いた。緑が丘は15分,FW加藤がスルーパスに飛び出しGKと対峙。GK渡部も判断よく飛び出しブロックするが,こぼれ球を斉藤が無人のゴールをねらう。このチャンスが緑が丘の唯一のチャンスというように中盤の攻防にあけくれた前半だった。また,両チームの最終ラインも緑が丘は真嶋,永南は中嶋を軸に落ち着いたプレーで対処し綻びを生じさせない。一進一退のまま前半を終えた。
 後半永南はMF石井にボールが集まり始め,中盤を丁寧に組み立てるようになる。38分,DF山内の左からのクロスに対して緑が丘DFが手間取る。その間にFW間崎が右足を一閃するとボールはゴール左隅に吸い込まれ永南が先制した。1点のビハインドを追う緑が丘は1年生の鷹橋,堤を投入流れをたぐり寄せようとする。この鷹橋,堤の投入が中盤にいいアクセントを生み出し,緑が丘本来持ち味である中盤のパスワークに冴えが見られるようになる。そして46分緑が丘はゴール前20mの距離でFKのチャンスを得る。このFKをトリックプレーを使い,斉藤が直接左隅に決め同点に追いつく。勢いにのった緑が丘は廣富にボールが集まり,再三に渡って左サイドを破ってチャンスをつかむ。55分には加藤のCKが直接バーに当たるなどリズムをつかむ。しかし,フィニッシュに決め手をかき,試合は延長戦へと突入する。
 延長戦では永山南が押し気味に試合を進める。河本のパスから星が2度DFラインを突破しチャンスをつかむが緑が丘GK森も素晴らしいシュートブロックを見せてピンチを防ぐ。緑が丘も終了間際鷹橋のパスから加藤が右サイドを抜け出してセンタリング。合わせれば1点の場面だったが中嶋がなんとかしのぎ勝負の行方はPK戦へと持ち越された。そのPK戦では互いに正確なキックでゴールを積み重ねる中,永南第4キッカーのシュートをGK森が見事にストップ。PK戦で緑が丘が白熱した好試合を制した。。

神居東中学校3−1(1−0)明星中学校
得点者 岩本〈7分〉石井〈35分〉菅〈43分〉(神)山崎〈57分〉(明)
神居東 GK田中経 DF盛安,加藤,鈴木 MF菅,中農,岩本,石井,三浦 FW斉藤,松村
明 星 GK佐藤 DF萩原,牧,村井 MF高畑,杉山,門間,山崎,田井 FW森,瀧本 交替/FP初谷
主審/添田(春光台) 副審/加藤(永山南),小林(緑が丘)
 準決勝第2試合は,明星と神居東の対戦となった。立ち上がり神居東はMF中農が中盤の底でボールを拾い,相手ディフェンスラインの間にスルーパスを通し、MF石井・FW松村が走りこみチャンスをうかがう。また,DF鈴木のロングスローを石井が受けて個人義で突破を図る。一方、明星はDFからのクリアボールを拾ってMF杉山・山崎・FW瀧本が突破を図るが,神居東DF鈴木のカバーリングで決定機を作れない。 開始7分、神居東MF石井が左サイドでのボールキープから得たコーナーキックを石井がニアポストのFW松村に低いボールを入れる。松村が後ろに流したボールが明星GK佐藤の頭上を越えたところに逆から詰めていたMF岩本がヘディングで押し込み先制する。勢いづいた神居東は,中盤が下がり始めた明星に対して,空いたスペースを使い,MF中農からMF岩本・三浦の両サイドにパスをつなぎ,攻勢をしかける。18分には自陣でボールを奪ったDF鈴木がドリブルで攻めあがり,右から走りこんでいたFW斉藤にパス。明星DFのクリアミスを拾って斉藤がシュートを放つが,明星GK佐藤にセーブされる。 その後も攻勢に出る神居東に対して,明星は時折MF杉山・FW瀧本の個人技での攻撃を図るがチャンスにはならず,劣勢を強いられ,前半は神居東の1点リードで終わる。 後半,開始早々,明星は相手ゴールキックをMF山崎がヘディングでFW森にダイレクトパスし,相手DFとの競り合いでこぼれたボールを森がシュートするが,ゴール左に外れる。35分,敵陣左サイドでボールを受けた神居東MF石井がライン際をドリブルで持ち込み、角度のない所からシュート。ボールはゴール右隅に突き刺さり追加点を奪う。更に神居東は43分に再び石井が右サイドの混戦からドリブルで抜け出し,DF2人をかわし,右足でシュート。明星ゴール前を横切ったボールを逆サイドから走りこんだMF菅が落ち着いてゴール右隅に決め,決定的な3点目を奪う。 3点差がつき,足が止まり始めた神居東に対して明星が粘りを見せ,57分MF門間がハーフラインをドリブルで上がり,相手DFをひきつけてゴール前のMF山崎にパス。山崎は相手DFを右にかわし,シュート。ゴール前でバウンドしたボールがゴール右に決まり,1点を返すが,明星の反撃もこの1点に終わり,タイムアップとなる。 最後まで粘り強く戦った明星であったが,MF中農を中心に中盤のゲームコントロールに勝る神居東が決勝戦進出を決めた。







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