準 決 勝
永山南中3−1(2−0)六合中
得点者 石上,田中努(2)(永)四月朔日(六)
永山南 GK松本 DF河本,喜多,西山,真鍋 MF佐々木,田中努,松島,谷口 FW石上,佐藤
交替/FP石川,釜口,荒内,中山
六 合 GK山崎 DF滝本,竹内,早坂,大和 MF浪岸,佐藤,浅井,上原
FW四月朔日,北條
主審/五十嵐(東神楽) 副審/土岐(緑が丘),山岸(忠和)
【戦評/則末(神居)】
今季4度目の対決となりお互い手の内を知り尽くしている対決となった準決勝第1試合。これまで3度の対決で煮え湯を飲まされている六合が昨日広陵を破った勢いで永南の攻撃をどうくい止めるかが試合の焦点となると予想された。開始早々永南はチャンスをつかむ。MF田中努が右サイドへスルーパスを送るとDF喜多がタイミングのよいオーバーラップ。グラウンダーのセンターリングを送るとボールは逆サイドのフリーの佐々木へ渡りシュートを放つが惜しくもクロスバーの上にはずれる。このピンチを逃れた六合は中盤からコンパクトにディフェンスし,永南MF陣にパスをつながれるものの,有効な縦パスを通させず,いい形で守備を行う。しかし,9分一瞬の隙をついた永南は左サイドのFKを河本がクロスボールを入れると,エアポケットに入ったように六合DFの足が止まり,ボールは逆サイドから抜け出た石上に渡りシュートを放つ。一旦はGk山崎がストップしたものの,こぼれたところを右足でプッシュし先制点を奪った。この先制点でリズムに乗った永南は,攻勢に転じる。10分には河本のクロスを釜口が折り返し石上がGKと1対1になるなど,得意のパスワークで両サイドから六合DFを崩し出す。さらに田中努が積極的にドリブルでしかけチャンスを作り出す。そして16分,谷口のスローインを受けた田中努がそのままペナルティエリアに侵入し,右45度から右足でシュートを決め追加点を奪う。六合FWの動きも真鍋,喜多らが鋭い出足でボールをカットし前を向いてプレーさせない。20分の四月朔日のパスから浅井が抜け出してシュートを放つなど浅井が縦へのスピードを生かして突破しようとするが,永南DFの素早いアプローチとカバーリングにあい得点チャンスをつかめない。
後半,六合は反撃に出る。32分中央からスルーパス抜け出した浅井が左サイドを約40mのドリブル。DFをかわしシュートを放つがGK松本がかろうじてはじく。この攻撃で勢いにのった六合は35分,左サイドでボールを受けた北條がアーリークロスを入れると四月朔日がトップスピードで走り込み体を投げ出しながらヘディングシュートを見事に決め1点を返す。意気上がる六合の攻勢に永南DFラインもずるずる下がり始め劣勢を強いられる。しかし,地力に勝る永南はこの時間帯をなんとかしのぐと,再びペースを取り戻す。40分,佐々木のポストプレーから田中努が25mのシュートを右隅に決め,六合を突き放した。再び2点差とした永南は田中努,松島がリズムよく中盤を組み立て,石上のポストプレー,谷口,佐々木の両サイドを巧く使ってゲームを展開する。緩急のリズムを変えながら六合DFに的をしぼらせず,得点チャンスを窺いながら機を見てラストパスを送る。六合も北條,浅井が反撃を試みるが得点には至らない。結局3対1のままタイムアップ。永山南が決勝へと駒を進めた。
緑が丘中4−0(2−0)忠和中
得点者 オウンゴール,福田(2),牧(緑)
緑が丘 GK久保 DF石部,白石,出崎竜,加藤 MF瀧新,松本,牧,桜庭 FW今井,福田
交替/GK木全 FP曽根,篠原,伊藤,出崎祐
忠 和 GK猪俣 DF星野,神,山田和 MF沖田,坪山,鈴木,小松,成田 FW三浦,山田秀 交替/FP小藪,石丸
主審/目黒(北門) 副審/加藤(永山南),山川(六合)
【戦評/高原(北門)】
第2試合は4年連続決勝進出をねらう緑が丘と昨年に続いてベスト4に勝ち上がった忠和との対戦となった。前半立ち上がり,互いに中盤では激しいプレッシャーをかけあい攻撃をつぶしあう展開が続く。徐々に緑が丘のパスが回り始め,2分には今井,7分には右CKからのこぼれ球を再び今井がヘディングシュートでねらう。この流れから緑が丘は8分先制点を奪う。左サイドの牧が中央で待つ今井にクロスボールを送ったところ,忠和DFの懸命のクリアーも及ばずオウンゴールとなる。この幸運な1点で緑が丘はゲームを支配する。9分,11分とシュートチャンスを逃した後の20分,右CKを今井がゴール前へ素晴らしいボールを送ったところファーサイドの福田が豪快なヘディングシュートを決め2対0とリードを広げる。粘る忠和も必死にボールを追いかけ,中盤でボールを奪って反撃を試みる。13分には成田からの左クロスを鈴木がボレーでループシュート。24分には左サイドの素早いパス回しに成田,小松とからんで山田秀がシュートをねらうが枠からはずれ,得点に結びつかないまま緑が丘のリードで前半を終える。
後半キックオフと同時に忠和は素早い出足で緑が丘にプレスをかけ,こぼれたところを小松がロングシュートをねらうなどリズムをつかもうとする。その後,一進一退の攻防が続くが先にチャンスをものにしたのは緑が丘だった。桜庭が中盤での競り合いに粘り強さを見せてボールを奪い,左サイドの牧にパス。牧はタッチライン沿いをドリブル突破し中央に折り返したところを,ニアサイドに走り込んだ福田がGKより一瞬早くボールに触りゴールに流し込んだ。さらに勢いにのる緑が丘は福田からのパスを受けた今井が右サイドを持ち込み忠和DFをうまく引きつけて牧へとパス。GKと1対1となった牧は落ち着いてゴールに流し込み試合を決定づける4点目を奪った。しかし,忠和も最後まであきらめることなく懸命にボールを追いかけ反撃を試みる。56分にはゴール前で鈴木が粘って落としたところを山田秀が,59分には左サイドからのクロスを小松がボレーシュートをねらうなど,惜しくもゴールこそならなかったが終了のホイッスルが鳴るまで攻撃を続ける姿が印象的であった。結局4対0で緑が丘が勝ち,中連,上代に続いて3大会連続,そして4年連続優勝がかかる決勝へと進んだ。