全道大会情報

第18回全道ユース(U-15)サッカー選手権大会  兼 
 高円宮杯第18回全日本ユース(U−15)サッカー選手権大会北海道大会
道北ブロック大会

平成18年8月27日(日)

緑が丘中2−2(2−2)稚内南中
得点者 成田祐(18分,29分)(緑)大友(7分),高津(11分)(稚)
緑が丘 GK西川 DF黒沼,滝口,若林,広重 MF成田洋,三浦峻,杉本匠,塚田 FW鷹橋,成田祐 交替/FP猪川
稚内南 GK糀屋 DF渡會貴,高村,渡會雅,福士 MF林,田村,小笠原,高津 FW吉田,大友
主審/西川(聖園) 副審/大西(附属),佐藤(永山南) 第4審/對馬(東神楽)
【戦評/鈴木(愛宕)】
 Aピッチ第1試合は,昨日共に接戦を展開した緑が丘と稚内南の対戦。前半緑が丘は,開始直後,得意のサイド攻撃からいい形を作る。1分には右サイドからFW成田祐がMF成田洋へのドンピシャのセンタリングで合わすが,惜しくもゴールならず。一方稚内南はDF福士の右サイドからのオーバーラップにより攻撃をしかけるが,速いつぶしでいい形が作れない。緑が丘が優勢になりつつあった6分,DFとGKの連携ミスから稚内南FW大友がつめて先制ゴールを奪う。11分にもMF林から中央に出たスルーパスをMF高津がDFと競り合いながら,スライディングでダイレクトシュート。これが見事に決まり2点目となる。立て続けに予想外の失点を喫した緑が丘だが,18分自陣中盤から成田洋がDFのウラに絶妙のロングパス。走り込んだ成田祐がワンタッチで角度を変える落ち着いたシュート,1点を返す。落ち着きを取り戻した緑が丘は中盤で巧みに散らしながら,成田祐をターゲットにし,2点目を狙う。一方の稚内南は中盤でのプレッシャーがきついせいか,縦に大きく蹴りこむやや単調な攻めとなる。29分緑が丘は右CKを杉本が得意の左足で成田祐に合わせる。成田祐はヘッドで右隅にたたき込んで,試合は振り出しに戻る。 緑が丘は失点を契機に目を覚ましたかのように,後半開始から積極的に攻撃をしかける。33分右CKを杉本が今度は成田洋のヘッドに合わせるが,惜しくも枠を外れる。稚内南も負けていない。前半終盤はやや単調になった攻撃だったが,MF林,MF田村が起点となって中盤でつなぎ,左サイドで張る大友の前のスペースをねらう。一進一退の攻防が続く中,終盤に入る。ロスタイムに入っても膠着状態が続く。緑が丘は杉本,成田祐のホットラインを生かしゴールに詰め寄るが得点には至らず,引き分けのまま終了した。
広陵中3−0(0−0)啓北中
得点者 近藤(55分),串橋(59分),飯野(60分)(広)
広 陵 GK熊谷 DF上田,作田,庄末,虻川 MF橋本拓,福井,串橋,近藤 FW室井,飯野 
啓 北 GK西根 DF西本,大渕,山田,今 MF高橋,草木,田中,大丸 FW鈴木,岡本 交替/FP高田,主藤,安田,東海林
主審/櫻井(旭川協会) 副審/阿部(附属),石川(旭川協会) 第4審/高木(忠和)
【戦評/遠山(東川)】
 道北ブロック大会2日目の第1試合は稚内南から1点を決め安定した試合運びで勝利した広陵と1点差で負けはしたもののまとまりのあるサッカーで善戦した啓北との戦いとなった。旭川地区大会の1次リーグ,2次リーグで対戦している相手だけに,お互いに手の内を知り尽くした好ゲームが予想された。立ち上がりから積極的に点を取りに行こうとする広陵に啓北は押され気味の展開となる。広陵はMF串橋にボールを入れ,ややフラットなDFラインの裏をつこうとする。串橋,FW飯野が序盤からシュートを放ち,立ち上がりの5分間でシュート数は5本。いずれも決定的とまでは言えないが,広陵FWの豊富な運動量に大渕,山田のCBが核となる啓北が何とか食い下がる場面が続く。早く点がほしい広陵はMF橋本拓,福井がいくつかのミドルシュートを放つが,いずれも点につながらない。広陵の猛攻に対応する中で徐々に運動量の上がってきた啓北も,FW岡本を走らせてチャンスを作ろうとするが,DFのウラをぬけずシュートまでもっていくことができない。17分啓北DFのクリアを拾った福井が右サイドの近藤へセンタリング。これをボレーで狙うがゴールの左に外れる。さらに,21分DFのウラにはいったボールに近藤が素早く飛び出しGKをと1対1となるものの,GK西根が体を張って阻む。ここまで相手ゴールが遠かった啓北だが,25分中盤から果敢に左に飛び出したMF田中にスルーパスが入る。これをゴールラインまで持ち込み絶妙のクロスをFW鈴木に合わせるが,広陵DFが必死に戻りシュートを阻んだ。逆に広陵は26分中盤でボールを受けた近藤が右サイドを突破,DF二人をかわし低く速いクロスを折り返す。串橋が走り込み合わせようとするもわずかに届かず。前半は広陵が二桁のシュートを放つもののスコアレスのまま終える。
 後半は立ち上がり広陵ペースに傾くも,啓北も主藤と安田を投入し,攻撃に厚みをもたせ,左サイドの展開が目立つようになる。後半の決定的場面は4分飯野がペナルティエリア左からのシュートしたボールを啓北DFがクリア。これを再び広陵が拾い,右からのクロスに飯野がヘディングシュート。GK西根が何とか指先ではじき,CKに逃れる。38分には近藤と飯野の壁パスにより近藤が右に抜け出てフリーでシュートを放つも,またしてもGK西根が横っ飛びで右手一本ではじきゴールを割らせない。啓北も中盤では主藤にボールをよく集め,右の安田にという展開でサイドから攻撃するが,ゴールが遠くシュートまでもっていくことができない。数多くのチャンスを作るもののなかなか得点できない広陵と数少ないチャンスを生かそうと集中力の高いサッカーを続けるという展開は終盤まで続くが24分ついに均衡が破られる。中盤から出た浮き球に近藤が反応。啓北はDF3人にGKまで飛び出して対応するが,近藤が足を伸ばしてシュート。大きくループしたボールはそのまま無人のゴールに吸い込まれ,広陵にとっては待ちに待った先制点が入る。1点を追う啓北は27分左サイドから中に入れたボールを主藤がポストに入りキープ。右サイドを駆け上がった東海林に出し,シュートを放つもGKがキャッチする。28分広陵は飯野が左サイドをドリブル突破,ゴールラインでマイナスの角度のボールをフリーの串橋に渡すと串橋は落ち着いてシュートをゴールに突き刺した。さらに29分には右サイドから近藤が入れたアーリークロスを飯野がフリーでトラップ。GKと1対1となるシュートをインサイドで決める。終盤引き分けでは敗退が決まる啓北が攻撃に出たウラをつく攻撃で広陵が3点を奪い,決勝大会進出に王手をかけた。
名寄SC2−0(2−0)北門中
得点者 小原(15分),菊地(24分)(名)
名 寄 GK近藤 DF栄井,田中,吉田侑 MF小原,平野,池田,近田,吉井 FW菊地,吉田遼 交替GK山本 FP三上,天野
北 門 GK斉藤 DF上村,内藤,藤田 MF大西,市場,佐野,相澤,岡田 FW澤田,小出 交替/GK加藤 FP青野,岩井,佐々木,鈴木
主審/對馬(東神楽) 副審/目黒(神楽),鈴木(愛宕) 第4審/石川(旭川協会)
【戦評/久世(北都)】
 北門は昨日負傷した会田に変わって上村をCBに入れて名寄の攻撃に対応する。一方の名寄は相手DFラインに張る長身FW菊地にボールを送り,個人技で突破を図る。4分右サイド40m付近で得たFKを菊地が直接左足で狙う。強烈なシュートが北門GKの頭上を襲うが,斉藤がパンチングで逃れる。北門は佐野,相澤,岡田にボールを入れ,主導権を握りたいところだが,名寄の素速い寄せと,ボールを奪ってからの縦への展開に攻めあぐねる。飲水タイム直後,均衡が破れる。北門DFのパスをカットした名寄MF小原がすかさずミドルシュートを放つと,ボールは一直線にゴールに吸い込まれ,名寄が先制点を奪う。追いつきたい北門はFWに青野を入れて反撃の体勢を作る。しかし,名寄は24分。ハーフウェー付近で奪ったボールをすばやく菊地につなぐ。菊地はこのボールをコントロールし,左足を振り抜くと,低い弾道のシュートが北門ゴールに突き刺さり,追加点を決める。名寄菊地を抑えたい北門は岡田をDFにさげ対応する。
 後半に入り,北門は反撃に出る。33分市場が左サイドからペナルティ永リア内をボールを浮かせながらドリブルで切れ込み,ゴール前に走り込んだ上村に送るが,名寄DFの寄せが速く,シュートは枠を大きく外れる。39分には,右サイドのスローインを受けた大西がダイレクトでDFラインのウラへ浮き球のパスを送る。これに反応したFW小出がシュートを狙うが名寄DFにブロックされる。50分北門上村が左サイドから切れ込んだ際にGKと接触し負傷退場すると,名寄はカウンターから両サイドをドリブルで素速く攻め上がり,ゴール前の吉田遼へセンタリングを入れる。惜しくもゴールとはならなかったが,シンプルな攻撃で北門ゴールを脅かす。57分には,左サイドで得たFKを池田がサイドチェンジし,折り返されたボールを菊地がコントロールし,北門DFを振り切ってGKと1対1となり,シュートを放つがGKが体を張ってセーブする。終了間際,北門もカウンターから小出が抜けだし,シュートを放つが名寄DFの寄せにゴールを外れる。名寄は好守の切り替えが速く,集中力が途切れることなくプレーを続け,前半の2点を守りきってタイムアップを迎えた。
コンサドーレ旭川U-152−0(0−0)東明中
得点者 内田(32分),佐藤由(45分)(コ)
コンサ GK斎藤 DF内田,小山内,京野 MF菅野,藤田,鈴木,菊地 FW藤村,箭原,木島 交替/FP佐藤由,佐藤佑,松原,近藤,塚原
東 明 GK小足 DF嵯峨,澤田,宮崎,前田 MF徳廣,木村,松井,渡邊 FW佐藤,鈴木 交替/FP谷口,斉藤,中村
主審/五十嵐(道北協会) 副審/宮越(永山南),宮川(東光) 第4審/阿部(附属)

【戦評/河村(上富良野)】
 昨日2勝し,この試合で引き分け以上で決勝大会出場を決定するコンサドーレ旭川と,勝てば出場権を得る東明との試合となった。序盤東明はFW佐藤のポストプレーから展開し,チャンスをうかがう。これに対しコンサはMF藤田からの正確なパスや鈴木のドリブルからのシュートなど広い展開を見せる。コンサは再三再四ゴールに迫るも,東明DFの主将前田を中心とした体を張った守備に阻まれる。また,コンサのラストパスの精度がいつもほどよくなく,東明陣内でのプレーが多かった前半であるが得点は入らず0対0で折り返す。
 後半,試合が動いたのは32分。左CKをMF菅野が低いボールを入れると,ファーポストにいた内田が落ち着いて決めて先制する。しばらく膠着状態が続いた45分コンサは,鈴木から縦パスが出る。これをFW佐藤由が冷静に決め待望の2点目をあげる。東明は是が非でも1点をとるべく,主将前田を中盤に上げ,3バックで反撃に出る。59分には前田から縦パスが出,これを徳廣が走り込んでシュートを放つが,GK斉藤の正面で惜しくもゴールならない。試合はこのまま終了となり,コンサドーレ旭川U-15が決勝大会出場を決めた。コンサドーレ旭川は,サイドを使った広い展開に加え,MF鈴木の豊富な運動量から繰り出される攻撃が光っていた。東明は,今一歩フィニッシュに至れなかったことが残念であったが,よく粘り,弧みゅうにケーションを取っていたチームワークの良さが光っていた。
緑が丘中2−0(2−0)広陵中
得点者 成田祐(13分),鷹橋(29分)(緑)
緑が丘 GK西川 DF黒沼,猪川,若林,広重 MF成田洋,三浦峻,杉本匠,塚田 FW鷹橋,成田祐
広 陵 GK熊谷 DF上田,作田,庄末,虻川 MF橋本拓,福井,串橋,近藤 FW室井,飯野 
主審/西川(聖園) 副審/大西(附属),佐藤(永山南) 第4審/宮川(東光)
【戦評/久世(北都)】
 この試合の結果によって決勝大会出場が決まる強豪同士の対戦。両チームとも2試合目のとなる。試合開始直後中盤でのボールの奪い合いとなるが,緑が丘はDFからのロングパスに活路を見いだす。4分には広陵DFのウラに入れたロングパスに緑が丘FW成田佑が反応し,こぼれたボールを三浦峻がシュートするがゴール左に外れる。10分には左サイドで得たFKを緑が丘MF杉本が狙うが,広陵GK熊谷がはじき出す。緑が丘ペースになってきたゲームは,中盤にさしかかった13分,右サイドから若林がゴール前にライナー性のセンタリングを送る。ファーポストに走り込んだ成田佑がヘディングで合わせ先制点を奪う。反撃に出たい広陵であるが,緑が丘中盤の底で,三浦峻が豊富な運動量で好守に貢献し,広陵FWとMFの連携を断つ。ロングボールからチャンスを作ろうとする広陵に対して,緑が丘は右サイドを塚田,左サイドから杉本がタッチライン際を攻め上がる。膠着状態の試合はこのまま前半を終わるかと思われたが,前半終了間際,右サイドタッチライン際からのDF広重の縦パスを受けたFW鷹橋が広陵DFに挟まれながら,巧みなボールコントロールで抜け出し,ペナルティエリア内に入り込み,ゴール左のサイドネットにシュートを決め,追加点を奪う。
 後半,追いつきたい広陵は串橋をFWにあげ,前線の人数を増やす。DFでカットしたボールをFWにあずけて攻撃をしかける広陵とDFラインからボールを離し,セーフティーにゲームを進めたい緑が丘。両チームともロングパスを多用する展開となるが,DFが集中して守り決定機を作らせない。飲水タイム後,緑が丘は相手陣内でボールを受け,フリーランニングを続ける成田佑にボールが収まり始める。成田佑からのパスを右サイドで開いて受けた鷹橋がシュートを放ち,あわやゴールかと思われたが,広陵GK熊谷がパンチングで逃れる。続けざまに緑が丘は成田祐のポストプレーから落としたボールを後ろから上がった三浦峻がロングシュートを放つも,ゴール上に外れる。一方広陵は,カウンターからDFのクリアボールに串橋が反応し,DFを振り切ってGKと1対1になるが,緑が丘GK西川の鋭い飛び出しにシュートを防がれる。後半は両チームとも,疲労から足が止まる場面が多くなったが,前半の得点を守りきった緑が丘が決勝大会出場を決めた。
稚内南中1−0(0−0)啓北中
得点者 大友(45分)(稚)
稚内南 GK糀屋 DF渡會貴,高村,渡會雅,工藤 MF林,田村,鈴木康,大友 FW吉田,大村 交替/福士,小笠原,高津
啓 北 GK西根 DF西本,大渕,山田,今 MF安田,草木,主藤,田中 FW鈴木,岡本 交替/FP升田,東海林
主審/櫻井(旭川協会) 副審/阿部(附属),石川(旭川協会) 第4審/目黒(神楽)
【戦評/山川(明星)】
 両チーム共に善戦するもグループリーグでの勝ち星がなく,1勝を目指す1戦となる。序盤は丁寧にパスをつなぎ,両サイドからの展開を図る稚内南のペースでゲームが進む。一方啓北はFWにボールを放り込み,突破を試みるが,相手DFの寄せが速く攻めあぐねる。9分稚内南がFKから最初のチャンスをつかむがオフサイド。11分吉田が右サイドをドリブルで持ち込み,シュートするが大きく外れる。18分右サイドバック高村から中央やや左でフリーになった大友がシュートを打つが,啓北DF西本が体を張り防ぐ。22分啓北MF草木が相手DFからボールを奪い,FW鈴木に預けるが,相手DFの寄せが速くシュートには至らない。25分敵陣右サイドからのスローインを啓北鈴木がドリブルで持ち込みシュートするが相手DFに阻まれる。29分中央のマークがやや甘くなった啓北の隙をつき,右サイド鈴木からのグラウンダーのパスを受けたMF林がゴール正面からシュートを放つが,惜しくもポスト左をたたく。両チームとも決定機を生み出せず前半が終わる。
 後半両チームとも2名ずつ選手交替してゲームが始まる。最初のチャンスは32分。その交替選手啓北東海林が,右サイドをドリブルで駆け上がりセンタリングするが,GK原水がキャッチする。前線にフレッシュな選手を二人入れた啓北が序盤の主導権を握る。一方稚内南は39分小笠原が相手DFのクリアボールを拾い,ドリブルで持ち込んでシュートを打つがゴール左に外れる。41分啓北はDF西本からゴール前にいいボールが入るがGK原水がキャッチする。45分稚内南は小笠原からのパスを大友がゴール左隅にシュート。サイドネットに吸い込まれる見事なゴールとなる。この1点で両チームの動きが俄然激しくなり,膠着していたゲームにスピード感が増す。稚内南は47分,48分,54分と立て続けにシュートを放つが啓北GK西根の好セーブや,DF今のクリア,さらにはポストに嫌われてゴールならず。一方啓北も52分,55分,57分と岡本,鈴木,安田,主藤がドリブルでゴール近くまで迫るが,こちらもゴールを割ることができずタイムアップ。消耗が激しい中,45分からの両チームのスピード感あふれる攻撃が印象的なゲームとなった。




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道北ブロック大会第1日