| 広 陵２−０（２−０）コンサドーレ旭川 |
| 得点者 |
阿部（５分），村松（14分）〔広〕 |
| 警 告 |
足立（広） |
| 広 陵 |
ＧＫ岡本 ＤＦ足立，菊地，太田，田中 ＭＦ小林，村松，阿部，串橋 ＦＷ岩田，石井 |
コンサドーレ
|
ＧＫ本池 ＤＦ田辺，内田，箭原 ＭＦ鈴木，菅野，藤田，近藤 ＦＷ松原，木島交替/ＦＰ 小山内，菊地
|
| 主審/矢吹（神居東） 副審/久世（北都），目黒（神楽） 第４審/佐藤（光陽） |
【戦評/小野（鷹栖）】 準決勝第１試合は，巧みなゲームメークで勝ち上がってきた広陵と，１年生ながら判断力のよさと素早いしかけでゲームをものにしてきたコンサドーレとの試合となった。前半はお互い高い集中力でポジティブな試合展開を見せる。序盤から早い動き出しのコンサドーレは，右サイドへの大きなボールでＭＦ菅野を起点に攻める。広陵はＭＦ村松からツートップの岩田，石井を走らせるボールで攻撃を組み立てる。コンサドーレの素早いアプローチにかかり始めていた広陵だが，５分串橋から相手ＤＦのギャップをつくスルーパスに反応したＭＦ阿部が右足できれいに決め先制する。その後はお互い素早いアプローチでボールを奪い合う展開となる。９分には広陵ＭＦ村松がシュートを放つがゴールバーの上を越える。11分コンサドーレは左サイドでＭＦ藤田から木島へパスが通りシュートをねらうがＧＫ岡本がキャッチする。13分ＦＫを得た広陵は足立のパスを村松がヘディングで合わせて２点目を奪う。広陵はＤＦラインから積極的にダイレクトプレーに徹し，ロングパス，ミドルパスを駆使。コンサドーレのプレッシングをかいくぐることに成功。体格，スピードとフィジカル面でも勝り，試合の主導権を握る。足立，菊地の両サイドバックも果敢に攻撃参加に加わり，分厚い攻めを見せる。昨日は啓北相手に見事なプレッシングを見せたコンサドーレも，広陵の出足のよさとツートップのスピードにあい，ラインを下げられてしまう。それでも何とか反撃し，交替出場したＦＷ菊地，木島にボールを集め，何とかチャンスをつかもうとする。 後半コンサドーレは箭原をトップにあげ３トップで臨む。広陵は後半も村松を軸に左右をワイドに使い攻める。一方のコンサドーレは近藤，鈴木の中盤から３トップにボールを当てて攻撃の糸口をつかもうとする。34分コンサドーレはＤＦ田辺からのロングフィードに箭原，木島がゴールに迫るがＧＫ岡本がキャッチする。さらに35分には近藤がＦＫを直接ねらうがゴールはならない。37分にも菊地のセンタリングに鈴木が合わせるがゴールならず。このように徐々にコンサドーレもペースをつかみ出す。広陵も岩田，石井のスピードを生かしたカウンターアタックでゴールに迫るが，コンサドーレも内田，佐藤佑らが落ち着いた守備で対処する。一進一退の後半は，両チームともチャンスをつかんだものの，最終ラインがふんばりタイムアップ。２対０でコンサドーレを破った広陵が決勝へと駒を進めた。
 
|
| 北 門２−１（０−１，延１−０）ＯＳＡフォルトナ旭川 |
| 得点者 |
鈴木陸（60分，65分）〔北〕杉原（７分）〔Ｏ〕 |
| 警 告 |
横田（北） |
| 北 門 |
ＧＫ鈴木康 ＤＦ横田，田邊，岡田 ＭＦ服部，高橋，鈴木陸，佐野，内藤 ＦＷ早坂，相澤 交替/市場敬，内藤 |
| ＯＳＡ |
ＧＫ工藤 ＤＦ稲田，高木，田鎖，那須 ＭＦ稲垣，室林，高橋，杉原 ＦＷ平尾 |
| 主審/阿部（附属） 副審/森（六合），丸田（啓北） 第４審/村山（愛宕） |
【戦評/鈴木（愛宕）】 準決勝第２試合は10人ながら今大会旋風を巻き起こしているＯＳＡと順当に準決勝まで勝ち上がった北門の対戦となった。一人少ないＯＳＡだが，運動量と十分なコミュニケーションで，それを感じさせない展開となる。数的優位を生かしてじっくり回してゲームメークしたい北門だが，ＯＳＡの速いつめに慌て気味となる。７分右スローインから抜け出たボールをＯＳＡＦＷ杉原が先制のゴールを奪う。失点後やや落ち着きをみせた北門はＤＦのウラをつくボールでゴールをねらうが，ＯＳＡＤＦのシンプルな処理とＧＫ工藤の素早い飛び出しにあい，シュートにもっていくことができず。22分右サイドからＦＷ相澤があげたセンタリングをＦＷ早坂がフリーでゴール右隅へヘッド。しかし，ＧＫ工藤が横っ飛びではじき出してゴールならず。終盤になり右サイド服部からのスピードを生かした攻撃が効果的に働く。27分右サイドのオープンスペースに出たボールを服部がそのまま中へ，相澤がダイレクトで合わせるがＧＫ鈴木康の正面をつく。前半９割がた攻めた北門だがワンチャンスを生かしたＯＳＡがその後も集中力を保ち１点リードで前半を終えた。ハーフタイムをはさみ，北門がどう修正してくるか，ＯＳＡが前半同様高い集中力で守りきるかが見所となった。 後半は開始から激しい攻防がスタート。36分ＦＷ佐野から出たパスを服部がフリーでシュート。惜しくもゴール上にはずれる。37分にも佐野がペナルティエリア内で絶妙なパス，相澤からマイナスにリターンされたボールをシュートするがミートできずゴール上へはずれる。その後も疲れの見え始めたＯＳＡに対し北門の優勢が続く。劣勢のＯＳＡは45分北門陣内ゴール前30ｍ付近で得たＦＫをＤＦ稲田が直接シュート，ＧＫ鈴木康がはじいてボールはかろうじてバーにあたりＣＫに。このＣＫから稲田が再びシュートするが今度は左ポストにあたり追加点はならなかった。なんとか同点に追いつきたい北門は48分ＦＷ早坂が逆襲からＧＫの逆をついて右隅にシュートするがポストにあたりノーゴール。北門はその後も再三再四決定的なチャンスを得るが，ＯＳＡＧＫ工藤，ＤＦ稲田の好守にあい得点できない。このままタイムアップかと思われたロスタイム，北門はペナルティエリアわずか外で得たＦＫをＭＦ鈴木陸が直接ねらう。ボールは壁の上を越えてゴールに吸い込まれ土壇場で同点に追いつき延長戦へと突入する。 延長に入って前半の終了間際，北門は鈴木陸がドリブルで持ち上がりペナルティエリア内でシュート。ＤＦに当たったボールを再びシュート。ボールはゴール左隅に吸い込まれ決勝点となった。惜しくも敗れはしたものの豊富な運動量とチームとしてのまとまり，チーム戦術の徹底により今大会10人で勝ち上がったＯＳＡの健闘は特筆されるべきものである。
|
