決勝
増毛中1−0(0−0)北門中 | |
得点者 | 大井(53分)〔増〕 |
増 毛 | GK鈴木 DF西村,山口,伏見駿,丹保 MF伏見恭,堀,石田,大井 FW菊地,忠鉢 交代/FP工藤 |
北 門 | GK猿渡 DF石田,柳谷,三谷,市場靖 MF若狭,岸山,鈴木陸,木村 FW宿村,鈴木拓 交代/FP渡邉,服部,早坂 |
主審/高木(光陽) 副審/添田(春光台),目黒(神楽) | |
【戦評/則末(啓北)】 決勝は留萌管内勢としては初めて旭川地区での決勝に進んだ増毛と8年ぶりの優勝を目指す北門の対戦となった。序盤は決勝でスタメンに起用されたMF鈴木陸にボールが集まり,中盤を制した北門のペースで始まった。増毛ディフェンスラインは,北門のスルーパスを警戒してずるずると後退してしまう。そのため,両サイドへの対応が遅れ生まれたスペースへ鈴木陸が若狭,岸山へ配球,ワイドに攻撃をしかける。増毛はプレーメーカーの大井にボールが集まらず,またボールを受ける位置も低く,前を向いてプレーさせてもらえず攻撃を組み立てられない。一方の北門は右サイドのスペースをうまく活用し,岸山にボールが集まり何度もクロスボールからチャンスをつかむ。前半は北門がボールを支配し,右サイドから何度か崩したものの決定的なシュートまでには至らず0対0で終える。 後半増毛は大井のポジションを下げ中盤の主導権を取り戻そうとする。34分増毛は大井のボールキープから前線に上がった山口がファーストシュートを放つ。36分にも大井のパスから石田が抜け出しゴールに迫るがDF柳谷がうまくシュートコースを押さえる。北門も鈴木陸が基点となって両サイドの服部,岸山を有効に使い攻撃を組み立てる。41分には服部との左サイドからのセンタリングを途中交代の早坂がダイレクトでシュートを放つがジャストミートできない。50分には石田の縦パスに宿村が素早く反応し,ダイレクトでシュートを放つが,わずかにゴール左へとはずれる。51分にも宿村がボールを受け,素早い反転から左足でシュートを放つ。北門が押し込み増毛がカウンターをねらう展開となった52分,増毛はゴール前25mのところで直接FKのチャンスを得る。このFKを大井が直接シュートを放つとボールは鋭いカーブがかかりながらゴール中央上にたたきこまれついに増毛に先制点が生まれる。後がなくなった北門は市場靖をトップに出してスクランブル体制に出る。そして,MF木村や市場靖らが懸命にゴールに迫るが,丹保,山口のセンターバックを中心に増毛DFも体を張って粘り強くよく守る。ロスタイムの岸山の鋭いクロスボールもGK鈴木がよく反応。結局1対0で増毛中が北門中を破った。優勝した増毛中は体格には恵まれないものの,ボールを丁寧に扱い,ワンタッチあるいはツータッチで中盤を小気味よく展開し,相手ディフェンスに的をしぼらせないパスワークを見せた。またディフェンスでも忠実にカバーリングや体を張ったプレーを展開。全員がひたむきなサッカーを行い,優勝にふさわしい質の高いサッカーを行い,留萌管内に初めて旭川地区の優勝をカップを持ち帰ることに成功した。これは,近年伝統的になっている増毛中のひたむきで丁寧なサッカーの成果であろう。留萌管内勢としては初めての旭川地区全道大会代表であるが,釧路で行われる全道大会では,今大会同様の全員サッカーで旭川地区の代表として健闘を期待したい。 |