準決勝
明星中１−０（０−０）永山南中
得点者 上村（明）
明 星 ＧＫ松橋 ＤＦ山崎，中尾，福屋 ＭＦ辰巳，光永，竹内，田井，上村 ＦＷ初谷，井上
交替／ＦＰ杉山
永山南 ＧＫ渡部 ＤＦ河本，横溝，桑原，荒内 ＭＦ加藤，門木，石川，石井 ＦＷ星，釜口
主審／寺島（広陵） 副審／青山（フォルトナ），山岸（忠和）
【戦評／則末（神居）】
昨夜の雨でぬかるんだグランドの中準決勝は始まった。悪コンディションのため，流れるようなパスワークが困難な状況。しかしそんなグランドでも両チームともしっかりとした技術と戦術をもち，縦へのロングフィードばかりでなく，グランドを広く展開し組み立てを図る。３分明星は田井が左からのこぼれ球をミドルシュートを放つがバーの上にわずかにはずれる。明星は主将上村が運動量豊富に走り回り，起点となって積極的に攻撃にからむ。また，田井とのバランスもよく，左右のオープンスペースにボールを送り相手ゴールに迫る。永南は左サイドの河本を起点にトップの釜口にボールを預け攻撃を組み立てる。１０分永南は右サイドを突破した釜口がセンターリング，加藤が相手と競り合ったこぼれ球を釜口が左足でシュートを放つがゴール右にわずかにはずれる。明星はゴール前にアーリークロスを送るがＧＫ渡部の判断の良いプレーにシュートまでには至らない。また，河本も的確なカバーリングで明星の攻撃に対処する。一方の明星ＤＦは福屋がスピードあふれるカバーリングでＤＦの背後をケアーする。明星は左サイドに動く竹内が速さで縦へ突破し，何度かチャンスを作る。永南は１７分右サイドからのパスを抜け出した荒内がＧＫと１対１となるがＧＫ松橋が落ち着いてストップする。その１分後明星は竹内がパスを受けて決定的なシュートを放つがわずかにはずれる。両チームともグランドコンディションをものともせず激しく攻め合い好ゲームとなる。その後も両チーム積極的に攻め合うが最終ラインの福屋，石川，ＧＫ松橋，渡部を破ることができず０対０で前半を終える。
後半，互いの中盤で激しいプレッシャーをかけあい，ラストパスの精度に欠く両チーム。それでも河本，上村らが再三前線へフィードするが，明星福屋，永南石川が的確なカバーリングを行い相手の攻撃の芽をつむ。そこで永南は河本が中央にポジションを移し，右サイドの門木のエリアから攻めるがこれも福屋にカバーされる。４１分明星は相手のボールをカットした上村がそのままドリブル，相手ＤＦと競り合いながらねばりつよく持ち込み，最後落ち着いて相手ＤＦを切り返しでかわしシュート。至近距離からのシュートのためＧＫはキャッチすることができず先制点となった。１点を追う永南は４４分星からのパスを受けた荒内が左サイドを突破，相手ＤＦと競り合いながらシュートを放つがわずかにはずれる。懸命に１点を追う永南は５４分の桑原，ロスタイムの釜口のシュートも決まらずタイムアップ。明星が１対０で破り２年連続で決勝に進んだ。
忠和中１−０（０−０，延長１−０）フォルトナ
得点者 山田（忠）
忠 和 ＧＫ本間 ＤＦ山田，森，立崎明，星野 ＭＦ坪山，石丸，沖田，竹田 ＦＷ立崎聡，小藪
フォルトナ ＧＫ平塚 ＤＦ大橋，田畑，石井，榊原 ＭＦ太田，信田，村上，小嶋 ＦＷ川井，細野 交替／ＦＰ浅野
主審／對馬（富良野東） 副審／加藤（永山南），上中（明星）
【戦評／則末（神居）】
準決勝第２試合は粘り強いディフェンスが持ち味の忠和とフォルトナの対戦となった。開始１分フォルトナは田畑からのセンターリングがゴール前を横切りＦＷ川井に渡る。川井は切り返して左足でシュートを放つがボールはポストに当たり先制のチャンスを逃す。忠和も２分オフサイドラインぎりぎりで飛びだした小藪がタッチライン沿いを突破。シュートを放つがＧＫ平塚がブロックする。さらに忠和は４分沖田が中央を強引に突破し強烈なシュートを放つが平塚がまたしても好セーブを見せる。忠和は坪山，沖田，石丸らが中盤での速いボール奪取を行い，前線へ素早くフィードしトップ小藪のスピードを生かす。フォルトナは小嶋がドリブルから局面の打開を図るが，忠和ＭＦの素早いチェックにあいチャンスをつかめない。１９分に細野が左サイドを突破しシュートを放つなどするが，忠和ＤＦを崩しきれない。忠和は中盤で速いアプローチをしかけ，フォルトナ中盤の機能をストップさせる。また，ボール奪ってから好守の切り替えが速く，素早いプレーで攻め込むなど攻撃のねらいが明確で組織的に攻撃を組み立てる。２６分フォルトナのオフサイドトラップのウラをつき立崎聡が突破するがシュートは平塚がストップ，フォローした石丸のシュートも外れる。次第に忠和のスピードに慣れてきたフォルトナは粘り強いディフェンスで守りきる。２８分の小藪のセンターリングも直接バーに当たるなどつきにも恵まれ前半を０対０で終える。
後半も忠和の中盤からの素早いプレスに対してオフサイドトラップを多用した浅いディフェンスラインのフォルトナ。忠和は小藪が両サイドのスペースに飛びだした時にはチャンスをつかむが，縦へのフィードはラインを警戒して飛び出せずＧＫ平塚まで流れてしまうことが多くチャンスとならない。沖田のポジションも低く，これまでのように前線へ飛びだすこともできず，決定機を迎えることができない。両チーム決め手に欠けるまま試合は終盤を迎え疲れの見えるフォルトナに対して忠和は攻勢に出る。５６分石丸が右サイドでボールを受け，沖田へパス。右ペナルティエリア角まで進入した沖田がシュートを放つがゴール左へそれる。さらにその１分後，立崎明の突破から立崎聡が抜け出してシュートを放つがＧＫ平塚がまたしてもファインセーブ。一気呵成に攻める忠和は石丸，沖田，小藪を中心に波状攻撃に出る。しかし，石井，榊原を軸としたフォルトナＤＦも粘り強いディフェンスで得点を与えず試合は延長戦に突入した。
延長に入ってからも忠和の攻勢は続く。６１分石丸のクロスを立崎聡がヘッドで合わせるが惜しくもポストを叩く。６４分には坪山のパスを受けた石丸が中央を突破，スピードに乗ってシュートを放つがＧＫの正面となる。そして６９分，忠和は沖田がオーバーラップしていた山田にスルーパス。最後尾からの侵入に対してフォルトナＤＦは対応できず山田は全くのフリーでシュートを放つとゴールに突き刺さり，新人戦に続いて決勝に進んだ。