旭川地区サッカー協会第3種技術委員会

第10回エスパルス杯争奪清水ジュニアユースサッカー大会

旭川地区サッカー協会U−14トレセン静岡遠征 派遣選手
■ STAFF
氏   名 所   属
監 督 添 田 英 樹 旭川市立東光中学校 教諭
コーチ 齋 藤 政 人 東神楽町立東神楽中学校 教諭
コーチ 田 中 拓 也 東川町立東川中学校 教諭
■ PLAYER
  位置 氏   名 所   属
1 GK 畠 山 裕 紹 旭川市立北門中学校 2年
2 DF 柳 原 禎 之 旭川市立六合中学校 3年
3 DF 大 田 光 貴 旭川市立緑が丘中学校 2年
4 DF 大 平 純 輝 旭川市立明星中学校 2年
5 DF 猪 川 智 博 旭川市立緑が丘中学校 2年
6 MF 五 島 隆 允 旭川市立東光中学校 2年
7 MF 片 山   槙 旭川市立永山南中学校 3年
8 MF 豊 田 将 史 旭川市立緑が丘中学校 2年
9 MF 鈴 木 健太郎 旭川市立北門中学校 3年
10 FW 山 本 真 司 旭川市立永山南中学校 2年
11 FW 田 中 伸 明 旭川市立東光中学校 2年
12 FW 田 端 真一郎 旭川市立緑が丘中学校 2年
13 DF 小 澤 太志郎 旭川市立神楽中学校 2年
14 MF 原 田 堅 斗 旭川市立東陽中学校 2年
15 MF 稲 田 拓 馬 旭川市立北門中学校 2年
20 GK 古 村 啄 磨 美瑛町立美瑛中学校 2年
※番号は背番号
 
 静岡遠征を終えて         旭川地区トレセン U-14監督 添田 英樹
 2008年12月26日〜29日 静岡県清水区清水総合G
予選リーグ
旭川地区トレセン0−6清水FC(静岡)
旭川地区トレセン3−1波田FC(長野) 得点者 田中,山本(2)
2位トーナメント
旭川地区トレセン1−3エスパルスSS静岡 得点者 田中
旭川地区トレセン1−3FCコラソン 得点者 猪川

4 大会に参加して
 本大会は受験期のU-15の選手のモチベーションとトレーニングを保証し,高校年代へつなげることを目的とした大会として,NPO法人清水サッカー協会が10年前から始めた大会である。当初は,都道府県の選抜大会的な面が強かったようであるが,地元清水の選手の参加を保証するために,クラブや中体連選抜など幅広い層のチームを集めた大会となったようである。旭川地区協会では,6年前から静岡遠征を始め,本大会は5回目の参加である。昨年は予選リーグを1位通過し,大会で3位という好成績を収め,今年はそれ以上の成績を収めるということを選手・スタッフの目標として準備をしてきた。結果としては,目標達成には至らなかった。しかし,できること・できなかったことを今大会ではっきりと認識することができた。以下,成果と課題として大会を振り返ることとする。
(1) 成果
 結果として,どの試合も失点から始まる苦しい試合展開であった。しかし,どの試合に於いても,「ボールを奪う」強い意志を持って連動したディフェンスを行い,奪ってからは積極的に攻撃へ転じた。特に,サイドを使っての展開からチャンスを作ったり,サイドから中央へくさびを入れ,落としたボールに対してディフェンスラインの裏へ飛び出す3人目の連動した動きから得点できたのは大きな成果であった。

 また,清水FCや今回優勝したフッチFCなど素早い判断から攻守にわたって連動したダイナミックな動きで相手を圧倒していたチームと対戦したり,観戦できたことによって,日頃から言われている「動きながらのプレー」「プランを持ったプレー」の大切さを選手・スタッフが感じられたことも成果といえる。「全然だめだった」と清水FC戦後,つぶやく選手は改めて,「全国区」のプレーを認識したのだと思う。負けはしたものの,こうしたことを体験し,認識したことは選手達の今後の成長に必ず生かされるものと認識している。また,指導者として日々の指導に生かすべきものを強く認識できたことも成果と言える。

(2) 課題
 初戦の清水FCは力の差を感じた相手である。素早いプレッシャーでこちらの攻撃の芽を摘むと,4人5人が連動して攻撃を仕掛けてくる。旭川の選手もボールを保持している選手へ積極的にアプローチをしかけるものの,清水FCのオフの選手の連動した動きとボール保持者の素早い判断によって奪い所を絞ることができない。「何をやってくるかわからない」「パスコースをきってもしぼりきれない」相手がボールを持つと,ボールを奪うのにかなり苦労をした。また,せっかく奪い,攻撃に転じようとしても「気がつくとパスコースがない」状況に旭川の選手は陥った。守備から攻撃へ切り替わった時のオフの選手のサポートの質には大きな差があった。また,ボールを保持してから何かをしようとしても完全にパスコースは消されていた。また,ボールの置き所が悪いと簡単に奪われてしまう。よって,相手が交代によってメンバーを落とすまでは,相手ゴールへ迫ることこができない。完敗である。また,ボールを蹴る音も違っており,パススピードも当然違っていた。旭川の選手がサイドチェンジを試みても,パススピードが遅いために,相手の守備体制を崩すことができなかった。他の試合では,自分たちのやりたいことは修正しながらやることはできた。ただ,空中にあるボールの競り合いという点では,全般的に甘かった。

(3) 今後に向けて
 ☆ボールを蹴る・コントロールする・運ぶという基本技術の精度の差を感じた。→判断を伴った状況で反復することが大切である。しかし,大事なことは厳しいプレッシャーの中で適切な技術を発揮できるようにしていくことが大切であると考える。
 攻守の切り替えの速さ→これも,日頃のゲーム環境が大切と考える。厳しくプレッシャーを掛け合うゲームの中で,ボールを奪った瞬間にいかに,周囲が適切なポジショニングができるか。体育館という狭い中ではあるが,逆に3人〜5人の連携をオートマチックなレベルまで訓練できる良い機会と考えられるのではないだろうか。また,ピッチの取り方を工夫すれば,6対6や7対7などより,外に近い状況設定も行える。「止まってボールを受け,それから周りを観る」では,絶対に通用しない。また,オフの選手が動き出さなければ,攻撃の選択肢は増えない。こうした,当たり前のことを徹底して習慣化させなければならない。常にプレッシャーのかかったゲーム環境の中で,攻守に渡って,連動すること。チームとして良いプレーを選択させること。このことを我々は再認識させられた。 
 5 終わりに
 前年度を上回る成績を達成するという目標は達成することはできなかった。しかし,今何をしなければならないのか。日本のサッカーのレベルを上げるという前に,おなじ日本にいながら,こんなにも差がある。まず,この差を埋めなければならないことを我々は痛感した。そのための特効薬があるわけではない。 日々の練習をいかに高い意識で取り組むか。その地道な積み重ねが大切である。その目標として,今回強烈に脳裏に焼き付いた,プレーの数々が我々スタッフや,選手達のモチベーションを上げてくれた。
 今回の遠征が,この遠征に参加した選手だけでなく,旭川地区全体へ還元されるよう,スタッフ・選手のみんなが,遠征で感じたことを,練習,その他の機会で,「言葉」や「プレーで」で発信していくことを確認した。
 


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