平成15年度上川代表決定戦

1回戦

東明中《旭川第4代表》1−1(0−0)<PK3−1>北星中《旭川第1代表》
得点者 小川(49分)<東>近江谷(47分)<北>
東 明 GK宮本 DF小島,遠子内,谷内 MF小川,本間,高畠,谷口,中澤 FW田岡,田中 交代/FP遠藤,佐藤,山口,徳廣
北 星 GK原田英 DF寺林,小林,原田佳 MF平澤,鎌塚聖,鎌塚貴,徳田,徳永 FW近江谷,奥田 交代/FP大場
主審/氏家(道北協会) 副審/村山(愛宕),小林(道北協会) 第4審/西川(聖園)
【戦評/山岸(忠和)】 上川代表決定戦第1試合は,中連旭川大会優勝の北星中学校と旭川第4代表東明中学校との対戦となった。鎌塚聖の個人技をベースに迫力あるFW軸を擁する北星の攻撃と,全員の走力とキック力があり,小川を軸にパワフルな試合展開を見せる東明のサッカーに注目が集まった。 開始1分東明はDF谷内の右からのクロスにMF小川がフリーとなりシュートを放つが北星MF鎌塚貴がクリアする。一方北星は左サイドの近江谷の突破からセンタリング。鎌塚聖,徳田と渡り再び近江谷がシュートするがゴールならず。さらに近江谷は左サイドを突破し,GKと1対1になりシュートするも東明小川のスライディングでまたもゴールならず。東明は15分スローインから相手のクリアボールを小川が中央で拾ってシュートするが右にはずれる。29分には小川がインターセプトしてそのまま右サイドをドリブルし,中央に切り返してシュートするが北星DFの必死のクリアで前半タイムアップ。前半東明は右サイドからのクロスボールや,小川の中盤からの飛び出しでチャンスを作ったが,北星DFも小林の1対1の強さと寺林の的確なカバーリングで最後は体をはって得点を許さなかった。北星の攻撃は鎌塚兄弟が中盤を組み立てるが決定機を作るまでには至らなかった。 後半東明は小川をトップにあげ,さらに遠藤,佐藤の1年生コンビを投入して勝負に出る。開始早々のCKから小川のヘッドはGKの正面をつく。一方北星は40分鎌塚聖が左サイドを単独で抜けだしゴールに迫るが東明GK宮本がナイスセーブで防ぐ。さらに東明はFW田中が混戦からループシュートを放つが北星MF徳永がライン上でクリアする。続いて37分には田中が右サイドを突破してセンタリング。相手DFのクリアボールが再び田中がシュートするがバーを超える。さらにMF高畠から右サイドの小川へパスが出ると,小川はそのまま突破。しかし,北星寺林が懸命のカバーリングを見せる。膠着状態を先に打ち破ったのは北星だった。47分鎌塚聖のドリブルから近江谷へのスルーパス。それまで足を痛めて走れなかった近江谷だったが,DF一人をかわし左足のシュートで待望の先制点を奪った。しかし,2分後東明もすかさず追いつく。49分田中が左サイドを突破しセンタリング。DFのクリアボールを拾って小川が中央からシューとを決め同点に追いつく。両チームとも一歩もゆずらない一進一退の攻防が続く。59分北星は前線へのロングボールをFW大場がGKの鼻先でシュート。無人のゴールへ転々と転がるところを東明小島がクリア。その後も北星奥田,大場がゴールに迫るが得点ならず。勝負は延長戦に突入する。 延長戦はやや疲れの見えた東明に対し北星のボール支配率が高くなるが,東明も粘り強い守備で両チーム譲らずPK戦に突入した。PK戦では東明GK宮本が2本を見事にセーブし3対1で旭川対決の勝利者となった。



神居東中《旭川第3代表》9−0(3−0)士別南中《士別地区代表》
得点者 斉藤(17分),石井(18分,45分,49分,57分),岩本(28分,55分,59分),菅(42分)<神>
神居東 GK田中経 DF盛安,加藤,鈴木 MF菅,中農,岩本,石井,松村 FW斉藤,三浦 交代/GK上田 FP佐藤,杉谷,玉津
士別南 GK土岐 DF大塚,斉藤,馬場,猪野 MF川村,采野,木村,寺島 FW中村,浅井 交代/FP番場,杉本,高橋
主審/五十嵐(東神楽) 副審/小宮(道北協会),竹田(道北協会) 第4審/秋山(道北協会)
【戦評/目黒(神楽)】 中体連上川代表決定戦第2試合,地元士別南中学校と旭川第3代表神居東中学校の対戦。やや風の強い薄曇りの中,士別南のキックオフで始まった。試合開始から神居東が中盤でしっかりとつなぎチャンスを作り出す。2分,石井(神居東)が中央よりドリブルで切り込みシュート。GKがしっかりキャッチ。その後も神居東は,相手ボールをインターセプトし再三士別南ゴールを脅かす。一方,士別南は,木村(士別南)を中心にカウンターで応酬する。5分,鈴木(神居東)を左サイドから振り切った木村がシュートを放つがGKのセービングで難を逃れる。神居東は,右サイドの岩本のセンタリング,左ストッパー鈴木のアーリークロスなどサイドから大きく展開するがゴール前で士別南のDFの身体をはったディフェンスでなかなかゴールを割れない。17分,三浦(神居東)がドリブルでDF2人を振り切り丁寧に折り返す。中央より詰めた斉藤(神居東)がインサイドで合わし先制の1点を取る。1点を取った神居東は中農,岩本,石井,三浦を中心に俄然動きが良くなる。18分,石井が左中盤よりドリブルで切り込みゴール右に2点目。28分,左から菅(神居東)がミドルシュートを放ちGKがはじいたところを岩本が押し込み3点目。士別南も一矢を報いようと木村を中止に反撃に出るが,早い段階でDFに囲まれボールを奪い取られる。このまま前半終了。後半開始から,神居東は士別南ゴールへ怒濤のように攻め続け,士別南は木村のドリブルでチャンスを広げようとする。39分,神居東DFのクリアミスを木村が奪い中央へマイナスのパス。詰めた中村がシュートしようとするが合わずノーゴール。徐々に士別南もつなぎを見せてくるが,42分,中央から中農が抜け右にはたき菅が慎重にシュートを放つとボールはポストに当たりゴールへ吸い込まれ4点目。防戦一方になる士別南に対して神居東は,45分センタリングを岩本が丁寧にとラップし石井へ落とし,石井が強烈なシュートを放り込み5点目。49分石井がドリブルで士別南DFをごぼう抜きにするとたまらずに士別南DFがペナルティエリア内でファール。PKを得た神居東は石井が丁寧に決め6点目。この後も55分に岩本7点目,57分に石井がこの試合4点目となる8点目,59分には岩本がハットトリックとなる9点目を決める。終わってみれば0−9の大差で神居東が初戦を制した。残念ながら負けはしたものの,再三に渡りナイスセービングをしたGK土岐,ドリブルで果敢に攻めた木村,中盤で丁寧につなごうとした中村,身体を張ってシュートブロックしたDF陣の健闘を讃えたい。

美瑛中《中央地区代表》4−0(3−0)美深中《名寄地区代表》
得点者 打田(1分,30分,54分),浦島康(27分)<瑛>
美 瑛 GK真田 DF浮田,岩田,平間 MF山下,大上,川崎,早坂,浦島康 FW阿部,打田 交代/浦島悠
美 深 GK仁木 DF太田,平田,藤岡 MF熊谷,高橋将,市川,奥山,川端 FW園部,岡部
主審/奥山(道北協会) 副審/添田(春光台),千葉(道北協会) 第4審/秋山(道北協会)
【戦評/則末(啓北)】 第2試合は春のイレブン杯でベスト8に入る旋風を見せた美瑛中が登場。名寄地区の美深中と対戦した。開始1分美瑛は中盤で山下がショートパスをFW打田に送る。ドリブルであいてDFを一人かわした打田はペナルティエリアの外から強烈なシュート。GKの手をはじいてボールはネットを揺らし,あっさりと美瑛が先制した。開始直後から美瑛はトップの打田にボールが集まり,ポストプレーから攻撃の組み立てを図る。中盤ではMF山下が幅広く動き,ボールにからんでリズムを作る。エース打田はポストプレー,左右のスペースへ流れる動きなど常に前線で起点となって縦横無尽に動き回る。美深DFも打田を捕まえきれず防戦一方となる。しかし,全員がペナルティエリア付近まで引いてディフェンスしているため,スペースがなくなり美瑛も次第に攻めあぐねる場面が多くなる。それでも20分には打田が縦のスペースに抜けて,阿部,川崎に合わせるなど何度か決定機をつかむが,ややパスがかみあわず追加点を奪えない。美深は主将藤岡のキック力から園部,岡部のツートップがスペースに走るが前線へかける人数も少なくチャンスを作れない。27分美瑛は待望の追加点をあげる。MF山下から打田に出たボールを打田は左サイドからセンタリングぎみのシュート。ニアポスト,ファーポストと当たったボールはゴールの浦島康の前に。浦島康はスライディングで詰めて2点目を奪った。30分には打田のセンタリングをDFがハンドしPK。打田が冷静にゴール右に決めて勝負を決する3点目をあげた。 後半も美瑛のペースで始まった。31分にはまず打田がチャンスをつかむ。33分にも川崎から打田の前のスペースに絶妙のボールが出るが,美深GK仁木が判断よく飛び出しストップする。美深も反撃を開始し,34分には川端が右サイドを突破しセンタリング。園部がシュートを放つがGK真田に阻まれる。しかし,美深のチャンスはこれきりで,前半同様またも美瑛ペースで試合は進む。37分には岩田の突破から,40分には左サイドを単独で突破し,それぞれ山下がシュート。41分には左サイドで縦に出たボールをスピードでぶっちぎった打田がシュートを放つ。圧倒的な攻撃を見せた美瑛は54分平間から打田とつなぎだめ押しの4点目を奪って準決勝へ進出した。

緑が丘中《旭川第2代表》2−0(0−0)富良野東中《富良野地区代表》
得点者 廣富(34分,45分)<緑>
緑が丘 GK森 DF黒沼,真嶋,富田 MF出崎,蝦名,加藤,斉藤,高橋史 FW高橋星,廣富 交替/FP得能
富良野東 GK佐藤晃 DF小林,磯江,中島基 MF中島佑,菅原,橋本,舟木,古田,坂下 FW高澤良 交代/FP高澤佳
主審/西川(聖園) 副審/前沢(道北協会),小林(道北協会) 第4審/竹田(道北協会)
【戦評/堀(永山)】 上川代表決定戦第4試合は旭川地区第2代表の緑が丘と富良野地区代表の富良野東の対戦となった。開始2分,富良野東MF舟木がスローインのボールをダイレクトでシュートするがGK森の正面をつく。4分には舟木から緑が丘DFのギャップをついて橋本へ絶妙のスルーパス。橋本が右足で強烈なシュートを放つがGK森がパンチングで逃れる。序盤は中盤の支配を巡って両チームとも激しい当たりが繰り返された。その中でも富良野東は前線からの厳しいプレスをしき,緑が丘に中盤のスペースを与えない。一度奪ったボールはダイレクトプレーで前線へ入れチャンスを芽をつかもうとする。中盤でタメのできない緑が丘は,富良野東に合わせるかのように前線への速い球出しをするしかなく,自分たちのリズムでサッカーをできない。それでも時間の経過とともに緑が丘はチャンスを作り出す。9分にはFW高橋星からMF加藤へループパスが通りシュートするがゴールをはずれる。15分には出崎から加藤へクロスがあがりシュートするもGK佐藤晃に阻まれる。富良野東はストッパー中島佑を中心に守備を固め,シンプルにFW高澤良にボールを集めるが,緑が丘GK森の的確な指示によりなかなかシュートを打たせてもらえない。富良野東の運動量と反比例するかのように試合は徐々に緑が丘のペースになり,シュートの場面も多くなる。20分には出崎が,22分には加藤がいずれもダイレクトのボレーでねらうがゴールにはならない。前半の最大のチャンスは26分だった。ゴール左20m斉藤のFKをGKがパンチング。落ちたところを高橋星がダイレクトシュートを放つとボールはバーをたたき惜しくも得点にはならなかった。一方の富良野東はロスタイム,ゴール正面20mの中島基がねらったFKもバーの上を大きく越してしまった。前半は総じて中盤から前線への縦パスが多く,展開が速い試合となった。 後半も緑が丘のペースで試合は始まる。32分,MF高橋史が左から中央に折り返したボールを中央でフリーの出崎がシュートするがGKの正面をついてしまう。34分,緑が丘はDF黒沼の左からのロビングボールに中央で待つ廣富がフリーでトラップ。体を反転させながら右足でシュートし待望のゴールをあげる。この後も,36分出崎,38分加藤,39分高橋星と矢継ぎ早に緑が丘がシュートを放つ。後半に入り,地力に勝る緑が丘のボール支配率が上がり,富良野東DFラインが下がり出す。緑が丘は中盤でタメができるようになり,決定的なスルーパスやシュートが多くなる。45分緑が丘はゴール前にDF富田からクロスが上がり,ゴール正面で高橋星がヘッドで折り返す。ボールを受けた廣富は巧みにボールを浮かしてDFをかわし右足で強烈なシュートをゴールにたたき込み貴重な2点目をあげる。その後はやや荒れた試合展開となるが,両者得点までには至らず,2対0で緑が丘が勝ち準決勝へと進んだ。

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