全道大会情報

平成14年度
第14回高円宮全日本ユース(U-15)北海道大会

2回戦

アンフィニMAKI(札幌)3−1(3−1)東明中学校(旭川)
【戦評/花輪(東明)
  立ち上がりから相手の速いつめと強いあたりに翻弄され,DFラインが引きすぎてしまい,相手の中盤に自由にボールをもたれてしまう。試合開始5分過ぎに相手のFWに右サイドを突破されそうになり,CKになる。このCKからのクリアのこぼれ球を右隅にシュートを決められ先制点を与えてしまう。さらに,自分たちのリズムをつかめないうちに,10分過ぎに相手のドリブル突破を止められずに2点目を許してしまう。その後,やっと先にボールを奪うなど思い切ったプレーが出始め,MF蟹谷,FW大西が身体を張って相手と互角にプレーし始める。20分過ぎに大西がペナルティエリア付近でファウルを受け直接FK。これを大西が見事に直接ゴール。その後も東明のリズムで試合が進むが,前半終了間際に相手のFWにドリブルで二人が抜かれGKと1対1になりゴールを決められ3点目を奪われ前半を終了。
  後半は,相手のスピード,強い当たりにも徐々についていけるようになり,互角に試合を展開するようになる。特に大西は,再三に渡ってサイドを突破し,ゴール前に折り返し決定的なチャンスを作るがゴール前に詰めていた選手に合わずゴールを奪うことができない。後半はあわやという場面が3度ほどあったが相手の粘り強いディフェンスに阻まれ,結局3対1で終了。
  この試合を通して,個人の技術の差はもちろんであるが,ボールを奪う瞬間の強い当たりは,地区予選では経験がなく,これが勝敗を分けたように感じられた。


旭川永山南中学校(旭川)1−4(0−3)VIVACE厚別FC(札幌)
得点者 釜口(永)
(戦評/石前(永山南)
  2年連続で全道大会出場の切符を手に入れた永山南中学校。対戦相手は札幌のクラブチーム。ヴィヴァーチェ厚別という創立3年目であるが,体が大きく,パスを細かくつなぐクラブチームらしいサッカーをするチームだった。
  試合はいきなり永南のピンチから始まった。前半1分,ヴィヴァーチェ厚別9番の突破からCKをとられ,そのキックが直接ポストに当たり,つめられるが何とかクリアしピンチを逃れる。その後,4分逆に永南もCKを得る。ボールはファーにいくが誰も合わせることができず得点には至らない。ここからはどちらのチームも我慢の時間帯が続く。永山南の得意のパスワークがなかなかつながらず,逆にヴィヴァーチェのダイレクト,ツータッチプレーで完全に中盤を支配され,立て続けにピンチになるも渡部,中山,横溝,荒内の落ち着いたプレーで難を逃れる。永山南河本もなかなか前線でプレーすることができず最終ラインからボールをカットしFW釜口,星にパスを回すが,ヴィヴァーチェDFのプレッシャーがきつくボールをキープすることができない。試合は徐々にヴィヴァーチェになっていく。そんな中,20分一瞬の隙をつき,右サイドを突破されセンタリングをあげられる。中央で待っていたヴィヴァーチェ2番がフリーでシュート,先制点を決められる。ヴィヴァーチェはここから流れに乗り,積極的に前に出てくる。指示の声や動きもよくなり続けざまにチャンスを作る。25分中盤でヴィヴァーチェ5番がボールをカットし,スルーパス。フリーになった11番がコースをついたシュートを放つとGK渡部もこれには反応できず追加点を許す。さらに27分CKからGK渡部がパンチング,こぼれ球をヴィヴァーチェ4番につめられ3点目を許す。結局永山南らしさが出ないまま前半は終了。
  後半になっても流れは変わらず,ヴィヴァーチェに中盤を支配される。後半早々もピンチが続く。6分にはFKからのこぼれ球からシュートを打たれるがGK渡部の好セーブでクリアする。怒濤の攻撃も全員で体を張り,ゴールを死守し何とか反撃の機会を待つ。そして14分,ようやくチャンスが回ってくる。河本がDFからボールを受け,門木へロングパス。そこから中へセンタリング,石川がヘディングシュートを打つも枠にいかず得点ならず。その直後,左サイドを崩されやってはいけない4点目を許す。しかし,永山南はここであきらめず旭川代表の意地を見せる。次第にリズムを取り戻し,19分星の突破から左サイドの河本へ。河本は一人をかわしセンタリングを送ると,釜口がヴィヴァーチェGK,DFとぶつかりながらも何とかゴールへ押し込みようやく1点を返す。続けて門木の突破から河本のセンタリング,FKなどのチャンスをつかむも得点を得ることができず結局タイムアップ。終盤になって流れをつかんだ永山南だが,終始中盤を支配し,勢いもあったヴィヴァーチェ厚別が3回戦へと駒を進めた。

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