平成14年度トレセン静岡遠征

12月26日(木)10:00キックオフ
旭川U-14選抜0−6(0−3)清水エスパルスジュニアユース
GK森(渥海) DF小川,出崎,高橋一,大橋(田中) MF石井,鎌塚(市場),加賀山(上原),内村(河江) FW高橋星(加茂),小藪(廣富)
)2ケ月ぶりの屋外での試合でもあることから、ルーズボールへの出足の遅れやパス精度の低さなどが全体に目立ち、大敗の試合となった。フラット4のDFラインの連携ミスによる3失点の他、クロスボールに対するマークの甘さなどから6失点を喫した。旭川は2度の決定機を生かせず無得点に終わった。
 

12月26日(木)14:00キックオフ
旭川U-14選抜0−0(0−0)神奈川桐蔭学園中学校
GK渥海(森) DF出崎,小川,大橋 MF鎌塚,加賀山(市場),内村(田中),高橋一(上原),河江(廣富) FW高橋星(加茂),石井(小藪)

評)2試合目ということもありやや動きに精細が出た。積極的なDFの押し上げにより中盤のルーズボールを多く奪え、旭川のペースで試合を展開させることができた。相手の早いアプローチにも慣れ、1対1の局面での臆することのないプレーも多く見受けられ決定機を何度も作った。得点こそ奪えなかったが好試合であった。


12月27日(金)10:30キックオフ
旭川U-14選抜2−1(1−0)東京暁星中学校
得点者 小藪,内村
GK森(渥海) DF出崎,小川,大橋,田中 MF鎌塚(加賀山),石井(内村),上原(高橋一),河江(市場) FW加茂(高橋星),小藪(廣富)
評)相手の変則的なFWのポジショニングに対応するため、フラット4のDFラインを引いて臨んだ。前日の試合の反省点を十分に確認し、攻撃・守備の優先順位を意識したプレーや展開を徹底した結果、厚い攻撃が可能となり、積極的な詰めとミドルシュートにより2得点し、遠征初勝利をあげることができた。


12月27日(金)14:30
旭川U-14選抜0−2(0−1)常葉学園橘中学校
GK森(渥海) DF石井,小川(河江),大橋 MF鎌塚,高橋一(田中),内村,加賀山(上原),出崎(市場) FW高橋星(加茂),小藪(廣富)
評)守備面では1stDFと2ndDFの役割分担を明確にしながら積極的にボールを奪うことや戦う姿勢を表現すること、攻撃面ではダイレクトプレーを意識したシンプルで大きな展開を徹底したが、チーム戦術を全員が理解し、意図のあるプレーや動きが徹底している相手に、得点以上の完敗を喫した。


12月28日(土)8:00キックオフ
旭川U-14選抜3−0(2−0)東京暁星中学校
得点者 市場,上原,小藪
GK渥海(森) DF河江(小川),石井(大橋),加賀山,高橋一 MF内村(鎌塚),田中(出崎),上原,市場 FW加茂(高橋星),廣富(小藪)
評)DFライン全体の積極的な押し上げと両サイドバックの攻撃参加などにより旭川のペースで試合が展開された。守備面では連携不足やクリアミスなどにより決定機を幾度か与えたが無得点におさえることができた。両サイドMF・DFから逆サイド深くへのクロスボールが効果的な攻撃を生み得点にもつながった。


12月28日(土)9:00キックオフ
旭川U-14選抜0−4(0−1)神奈川桐蔭学園中学校
GK森(渥海) DF出崎,小川(河江),大橋 MF鎌塚,石井,内村(田中),加賀山(上原),高橋一(市場) FW高橋星(加茂),小藪(廣富)
評)肉体的な疲労や連続した試合によりやや集中力に欠ける場面が多く見受けられた。試合のたびに指示してきた組織的な守備がルーズになり、時間の経過に伴い相手のボール支配率が徐々に上回った。セカンドボールへの予測や反応も遅れ、攻撃にも単調さが増した。加えて相手FWの決定力の高さに4失点を喫した。


まとめ  今回の遠征で対戦した4チームのうち暁星中学校と桐蔭学園は、昨年と一昨年に全国大会でそれぞれ優勝・準優勝の経験を持つチームであったが、選手構成がすでに1・2年生となっていたためか大きな力の差を感じない試合展開が可能となった。
しかし、エスパルスJYと常葉学園橘中学校は選手個々の技術・チーム戦術面ともに道内チームにはない優れたレベルであり、旭川地区の中学生選手のレベルアップに向け大きな示唆を得ることができる試合を経験することができた。

報告のまとめとして、6試合を通して感じ得た選手およびチームの技術・戦術の差を簡単に整理し、今後の選手強化の重要な視点としたい。
攻撃  ファーストタッチの技術に大きな差を感じた。相手チームの選手の多くは、ボールを受ける前の周囲の状況把握や、攻撃に対するプランがあり、それらに応じたファーストタッチにより、旭川の選手のアプローチを簡単にかわす場面が多く見受けられた。 また、味方DFのプレーの状況に応じて、その後の有効な攻撃に向けた準備がされており、ピッチ上の選手全員がダイレクトプレーを軸とした攻撃のプランを共有していることの印象を強く受けた。     ロングキックやシュートの精度も高く、場面に応じた質のキックができる選手が多くいた。また、パスを出すタイミングやポイントなどについて、選手同士が厳しく要求し合う場面もあり、ひとつひとつのプレーに対する集中力の差も感じた。
 旭川の選手は、攻撃に対して主導的にプレーすることが少なく、ゴールに向かおうとする強い気持ちやアイデア、からだを上手に使ったドリブルなど、今後の課題となる。
 ただ、攻撃のプランを理解して臨めた試合では、積極的なアウトサイドの押し上げによるクロスボールからの得点など、一定の結果を残すこともできた。


守備 旭川トレセンで頻繁にテーマとしてトレーニングしているアプローチ・チャレンジ&カバー等について、個々の状況判断(展開の読み)やコーチングの質や量の違いにより、ボールのある局面での守備の質に差を感じた。したがって、チームの守備のテーマでもあった“積極的にボールを奪うための守備”について、経験的な成果を得ることができなかった。
 相手チームの守備からは“攻撃のための守備”という意図が感じられ、DFラインで奪ったボールをシンプルに前線につなごうとする展開が多く見受けられた。反面旭川の守備には、ボールを奪った後のプランやコーチングが不足しており、キックミスも多く見受けられた。
 ゴール前での守備においては、GKも含めてボールウォッチャーになる傾向があり、原則的な守備の個人戦術を一層意識化する必要があると思われる。
 戦術理解の面では、攻撃時のラインアップにより中盤に数的優位な状況を作ったり、攻守の切り替えに応じたポジショニングへの意識の高まりは感じられた。
総括  相手チームの多くの選手と旭川の選手を比較した時、
@チームのゲームプランを理解しそれに応じたプレーを意図しているか
A常にボールやゲーム展開に対し自分がどう関わるかを意図しているかという点が決定的な相違点として挙げられる。 体型や運動能力については何ひとつ見劣りしないにも関わらず、スピードで勝てない場面やプレーエリアを確保しきれない場面については、まさしく局面での判断の遅れが大きな原因である。
 また、攻守の両面において主導的なプレーができていないことは、ボールから離れている場面で何を目的にそのためにどんな準備が必要かを判断できていないためであると思われる。したがって、コーチングについても少ない上に具体的なものになり得ていない。いわゆる“蹴る・止める”の基本的な技術の習得やナショナルトレセンでのテーマに沿ったトレーニングの継続は言うまでもなく必要だが、それらの技術・戦術が具体的にどの場面において有効であるか、また、どういう応用が必要であるかなどという指導の視点が今後必要になると思われる。
 同時に、選手がチームの戦術を理解し試合に臨める指導の工夫や、意図的なプレーの定着を目指す指導の継続も不可欠となる。
指導者交流の場では、自律的な生活の重要性も指摘された。
 今後、今回の遠征で得た成果や課題を日常のトレセン活動に生かし、旭川地区全体の中学生のレベル向上に向け、一層の努力を続けたい

HOME  平成14年度TOP

H14道外遠征top

トレセンtop